概要
所謂傭兵部隊。ゼムリア大陸各地でミラ（金銭）と引き換えに大貴族の兵隊として雇われたり、正規軍に代わり危険な任務を実行するなど様々な仕事、中には汚れ仕事もこなす。
一流の戦士達は総じて猟兵と呼ばれており、それぞれのエンブレムを掲げている。世間一般からは死神、戦争代理人と認識されている。
遊撃士協会とは対立関係にあるが、猟兵自体の数が大小様々であるために対処しきれず、猟兵達も遊撃士とは事を構えれば只では済まない事を承知しているために、お互いに積極的に対立することはない。
猟兵団に身を置く人間の境遇は様々だが、猟兵を親に持ち、その中で育てられた人間もいるが、戦災孤児或いは災害孤児もおり、それらは少年猟兵団という所謂少年兵として戦場に出る。
作中では主人公達と対立することが殆どだが、事態の成り行きから休戦或いは共闘もある。
主立った猟兵団
赤い星座－ゼムリア大陸で最強と謳われる猟兵団。団長は古い戦闘民族の末裔が務め、闘神と呼ばれている。エレボニア帝国などを始め、各都市で高級クラブを経営して猟兵団の資金を調達するなど、組織の規模も最大級。
西風の旅団－赤い星座と双璧を成す猟兵団。猟兵王ルトガー・クラウゼルが旗揚げした比較的新興の猟兵団だが、ルトガーの人柄も相まって仕事の恨みは買っても、個人的な恨みを買うことはなく、団員達も家族のような結束力。西風の妖精という少女がいたが、猟兵王が闘神と相打ちになり、猟兵王の事前の決定で解散した。が、ある事情で再度結成が図られる。
北の猟兵－塩の杭の異変で壊滅状態に陥ったノーザンブリアの猟兵達。猟兵ではあるが、元々は大公国だったノーザンブリアの正規軍だったために技量は高く、外貨によって故郷の経済を支えるべく奮戦している。大地の多くが塩と化したことで貧困に悩まされるノーザンブリアにとって彼らの報酬は貴重な収益。そのため、現地民にとって彼らは正に英雄で、他の猟兵よりも非道な手段に走るのも、故郷の子供達を食べさせるため。後に紫電と呼ばれる少女もいたが、養父バレスタイン大佐の死に伴って遊撃士に転向している。
ニーズヘッグ－赤い星座、西風の旅団、北の猟兵に比べれば実力と規模は劣るものの高位猟兵団に分類される手堅い中堅クラスの猟兵団。犯罪者などをメンバーに入れる事で戦死者の補填を行う、メンバーの入れ替わりが多いのも特徴の１つ。
クルガ戦士団－カルバード共和国の東に存在するイシュガル山脈を超えた大陸中東部、その北を拠点にする猟兵団。《空の女神》と別に中東で独自に崇められる《翼の女神(アルーシャ)》を焔と共に崇めるクルガの民が部族ぐるみで営む猟兵団。部族を守る一面を兼ね備えるため、民間人に被害が及ぶような依頼は受けない。
アイゼンシルト－大陸北部の自由都市圏を中心に活動する猟兵団。元軍人が多いのが特徴で、都市の警備などを主な任務とする大陸中部の高位猟兵団。西風の旅団が解散した後、《火喰鳥》が移籍している。
掟と猟兵くずれ
所謂戦闘集団ではある彼らも一定の掟をそれぞれ持っている。仕事柄、民間人にも被害が及ぶような作戦を請け負うこともあるが、それも極力抑えるように心がけるパターンも多く、悪名も引き受ける覚悟も持っている。
そうした流儀から、自分達の名前とエンブレムにも本人なりの誇りを持っており、戦場で遭遇した場合にはエンブレムを見れば大抵はどこの猟兵かが分かる。
そうした掟を踏み外したり、流儀を通すことさえ出来ない者達は猟兵くずれと呼ばれ、只の野盗集団に成り下がる。
猟兵くずれも様々で、壊滅した猟兵団の生き残りまたは別々の猟兵団からのドロップアウトが寄り集まったような寄せ集めもいる。落ちぶれたものが大半であるため、本職の猟兵達からは軽蔑もされている。そんな連中でも政府や軍の依頼を受けることもあるが、その内容も赤い星座はもちろんのこと、北の猟兵やニーズヘッグも受けないようなもの。
特に、ある村を皆殺しにした猟兵くずれは「１つの村を滅ぼした外道達」と猟兵達の間では面汚しにして恥曝しとなっている。
バグベアー－エレボニア帝国で活動を開始した猟兵団。だが、その実態は上述するドロップアウトの集まりで、一応の実戦経験があるとはいえ士官学院の学生にも負けるほどに弱い。発想そのものも貧困で幼い頃から猟兵をしていた西風の妖精からも酷評される。黎の軌跡でも活動しているが、軍用魔獣を手懐ける程度には規模が大きくなっているとはいえ、やはり名を挙げられず、マルドゥック社の評価も最低ランク。
