メタリフェルホソアカクワガタ
めたりふぇるほそあかくわがた
概要
インドネシアのスラウェシ島・ペレン島・ハルマヘラ島などに分布するクワガタムシで、ホソアカクワガタ属ではエラフスホソアカクワガタについで2番目に大きい。オスの体長は90~100mm前後に達するが、その半分以上を大アゴが占める。
メタリフェル(metallifer)という種名はラテン語で「金属的な」という意味で、その名の通り金属のような光沢を持つ。
大アゴは長く直線的に伸び、根元と内歯の間に3~4本の突起がある。
生息する島ごとに亜種に分けられ、大アゴの形状や色合いに特徴がある。
中でもペレン島産の亜種の中には稀に青色になるものもおり、当亜種の飼育品では紫や黒の個体(血統)も出回っている。
非常に長い大アゴを持つが、よく飛ぶ。非常に飛びにくそうである。
飼育が難しいイメージを持たれがちなホソアカクワガタ属の入門種とされ、飼育・繁殖は容易。
流通量も多く安価に買うことができ、外国産クワガタの入門種でもある。
寿命は短いが、その分幼虫の成長は早く半年前後で成虫になる。
亜種
原名亜種
スラウェシ島に生息。大顎が太くなり、やや湾曲する。上翅の肩は丸みを帯びる。脚の付け根に黄色い模様を有する。
体色は赤銅色で、フィナエほど体色の変異は無い。また他の亜種と比べて光沢が弱い。
現地では低地に生息しているとされる。
亜種フィナエ
ペレン島に生息。最大100mmになる本種最大亜種。大顎が長く真っ直ぐ伸びる。脚の付け根の模様は無い。
ペレンメタリという呼び名で飼育者に親しまれている。
色彩の変異が激しく、通常色の金緑色の他にも採集ポイントによっては青色や黒色の個体が採れる。
また、品種改良によって紫色の個体も飼育品で流通している。
亜種サンギレンシス
サンギール諸島に生息。体色は金色〜銅色で光沢が強く、ニスを塗ったような質感をしている。大顎はやや真っ直ぐ寄り。脚の付け根に黄色い模様がある。
他亜種同様生体が出回っているが、日本に入荷してから年月がかなり経っているため飼育品の殆どがフィナエの血が入った交雑種であると言われている。2021年末に少数の個体が久しぶりに輸入された。
亜種オオタニ
モロタイ島に生息。アエノミカンスに似た外見をしており、アエノミカンスと同じ亜種に統一する説もある。
亜種イソガイ
スーラ諸島に生息。上翅の肩が張っており、光沢が強い。大顎はやや真っ直ぐ寄り。脚の付け根に黄色い模様がある。
亜種ブトンエンシス
ブトン島に生息。原名亜種に似るが、光沢が強い、上翅の肩が張っている、大顎が内股を向いているという点で見分けられる。
甲虫王者ムシキングにおけるメタリフェルホソアカクワガタ
アダー完結編第3弾に登場。肩書きは「策略の妖精」。(肩書きに関する参考動画)
必殺技はチョキ、「ビートルライオン」。地中から相手の背後に回り、地面に相手を引きずり込む技である。由来はアリジゴクの英名「アントライオン」から。
新甲虫王者ムシキングには2016年度月刊コロコロコミック5月号の付録として先行登場を果たし、間髪入れずに2016サードより正式に実装。
階級はSR。必殺技は「ヨウソウハザン」に変更。
新必殺わざの元ネタに伴い、肩書きが「策略の妖星」に変更された。
旧ムシキング中盤以降同じ技を使うムシは片方の技が変更されてムシごとに固有の技を使うようになっていく中、元々固有の技を持っていたのに変更された珍しい例。
また、新ムシキングではイベントにて「青いメタリフェルホソアカクワガタ」が登場。
通常色のメタリフェルに比べて体力が低くこうげきが高いほか、テクニックも少しだけ高くなっている。
激闘4弾でステータスとおたすけ相性を変えて再登場。
また「色違いムシ」として赤と紫が新登場(ステータスは通常(金色)と同じ)。
青は今回のラインナップには含まれていないが、雑誌付録のプロモーションカードとして登場。他の3色に比べてテクニックにより特化したステータスになっている(全ムシ中2位タイの130であのギラファケイスケレッドに並ぶ。激闘6弾で覚醒アルケスツヤクワガタに抜かれた)。
また、スタッフの一人であるトーリ研究員の愛用する甲虫でもあり、超神化3弾にて彼のムシとして青色の個体がGRとして登場。乱入バトルの報酬で入手できる。
肩書きは「風斬る妖星ガルーダ」、必殺技は「シン・ヨウソウハザン」。
テクニックが覚醒アルケスに並ぶ140まで伸びた。しかし同弾でSGRレギウスツヤクワガタが145をマークしたため1位タイにはなれなかった。