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概要

東南アジアを中心に東アジアメラネシアに分布するクワガタムシの属の一つ。
学名はCyclommatus
フレデリック・ジョン・シドニー・パリー氏によって1863年にメタリフェルホソアカクワガタを基準にして立ち上げられた。
属名は「丸い目」という意味で、真ん丸な目を持つところから由来している。

和名の通り前胸部が細く、大きな頭部には他属と比較して非常に長い触角を有し、その根本(第一節と呼ばれる)は強く湾曲する。大型個体の雄の大顎には種によって変わるが2〜4本の内歯(大顎内側の突起)を持ち、大顎先端から一番先端の内歯にかけて鋸歯(ギザギザした細かい内歯)が並ぶ。
脚は細く、他属に見られる脛節(人間で言う脛にあたる部分)の棘は先端のもの以外持たない。
やや扁平な体型をしており、多くの種は褐色や金属光沢のある銅色など明るい体色をしている。
大型種の雌は雄と比較して体長がとても小さい。
体長は種類によって差があり、エラフスホソアカクワガタのように体長100mmを超える大型のものもあれば、体長50mmにも満たないような小型のものもいる。

食性としては樹液をあまり好まず(とはいえ飼育下では食べることもあるが)、を吸うことが多いというのが特徴である。
大きな大アゴは、不安定なにいる状態でも格闘できるように進化した、という説もある。
高い山に住む種類が多く、総じて高温に弱い。また、昼行性のものが多い。

飼育難易度が高いというイメージが付きがちだが、一部の種を除き容易。
ただし幼虫を野外の大型個体レベルのサイズに育てにくい種もいる。
オオクワガタノコギリクワガタ比べて寿命は短いが、その分大半の種類が孵化〜羽化して成虫になるまでの期間も短期間(半年前後)。
幼虫は低温多湿の環境で育てると大きくなりやすい。
その奇抜な体形とメタリックな体色から人気が高い。

長い大アゴは一見するとチリクワガタ(コガシラクワガタ)のようにそれほど挟む力は強くないのでは?と勘違いされやすいが、必ずしもそうではなく、こちらの頭部は大きく(=大アゴを操る筋肉が多く)、挟まれると出血することもあるので、油断は禁物

分子系統解析の研究によりミヤマクワガタ属と共通の先祖から分岐していることが解っており、一部の書籍では「ミヤマクワガタに近縁」と書かれていることもある。

主な種

当記事では雑誌『ビー・クワ83号(以下ビークワ)』の2022年現在の分類に従うものとする。

メタリフェルホソアカクワガタ(Cy metallifer)

インドネシアに分布。本属基準種。
詳細は当該記事を参照。

エラフスホソアカクワガタ(Cy elaphus)

スマトラ島に分布。本属最大種。
詳細は当該記事を参照。

トルンカートゥスホソアカクワガタ(Cy truncatus)

スマトラ島に分布。エラフスに似るが最大記録87.8mmと小柄。
大顎基部の内歯は尖らずに角張る。
体色は緑〜褐色がかった銅色で、金属光沢はあるがエラフスよりも弱い。
個体によっては大顎基部に黄色い紋が現れる。

デハーンホソアカクワガタ(Cy dehani)

マレーシアボルネオ島、スマトラ島に分布。
最大記録50.5mmの小型種で体色はクリーム色。頭部中央が凹む点と体表が白色の鱗片に覆われる点が特徴。
大顎はやや短く、先端内歯はヘラ状をしている。
ボルネオ島産はマレーシア産やスマトラ島産よりも頭楯(頭部中央の突起)が発達し上向きに突出する。

アラガールホソアカクワガタ(Cy alagari)

フィリピンパラワン島に分布。最大記録74.0mmの中型種で力強い体型をしており、頭部の前縁がパネル状に立ち上がる。体色は艶消し状のクリーム色。
大顎は基部から1/4ほどで強く内側に湾曲し、直線的に伸びた後先端1/3ほどで再度強く内側へ湾曲する。また、基部から3/5ほどの場所に最大内歯を持ち、その下に2〜3本の発達した内歯が並ぶ。
現地では(ラタン)のに集まるされる。
本属の人気種の1つであり、大顎や内歯の形状が重要視される。最大内歯から釣り針返しのような前方を向いた小さな突起が出る、通称スーパー大歯の個体は貴重。

モンタネルスホソアカクワガタ(Cy montanellus)

ボルネオ島北東部に分布。華奢な体型で頭部〜前胸は金緑色〜銅色、上翅はクリーム色をしている。
大顎は直線的で、基部に発達した内歯を備え、中央の最大内歯との間に鋸歯を持つ。
標高1200m〜1500mの低い温度帯の場所に生息する。

マグニフィクスホソアカクワガタ(Cy magnificus)

ボルネオ島北部に分布。モンタネルスの亜種とされることもあるが、『ビークワ』では別種とされている。
モンタネルスよりも大顎が短く、最大内歯が先端寄り。また、最大内歯から基部内歯にかけて有する鋸歯は不明瞭。基部内歯はより発達する。
モンタネルスよりも緑がかった個体が多いとされる。

チュウホソアカクワガタ(Cy chewi)

モンタネルスと似るが、モンタネルスの有する基部内歯を持たない。
最大内歯はモンタネルスよりも大顎基部寄りで先端は角張り、内歯基部に下向きの突起を持つ。
モンタネルスよりも標高が高く、温度も低い場所に生息するとされる。
かつてはホソアカクワガタ最高峰とされていたが、今(2021年現在)はサイズに拘らなければ比較的安価に入手できる。

インペラトールホソアカクワガタ(Cy imperator)

ニューギニア島に分布。コウテイホソアカクワガタとも。
詳細は当該記事を参照。

モンギローニホソアカクワガタ(Cy Monguilloni)

ニューギニア島西部(アルファック山脈〜パプア州)に分布。最大94.5mmの個体が記録されている本属で3番目に大型になる種。
インペラトールに似るが、大顎の湾曲が強く大顎体共により扁平。
また大顎の先端内歯が小さく、中央の最大内歯が大顎基部(根本)寄りで内側を向く。インペラトールが有する先端内歯と最大内歯の間の内歯を欠き、最大内歯から基部にかけて鋸歯が並ぶ。
体色は雌雄共に銅色で、雌はインペラトールよりも光沢が強い。
アルファック山脈産のものは体色が黄緑色の物が多く、パプア州産より光沢が強い、雄の先端内歯の発達が良いといった相違点があり通称スーパーモンギと呼ばれる。
スーパーモンギは2021年に生体が輸入され、その際に60万円もの値が付き話題になった。

マルガリータホソアカクワガタ(Cy margaritae)

ニューギニア島に分布。別名オオズホソアカクワガタと呼ばれる通り頭部が大きい。
大顎は湾曲が強く、最大内歯は隣接する内歯と融合し大きく発達する。
頭部前縁はパネル状となっており、なだらかに高く隆起する。
東部に原名亜種(ssp.margaritae)が、西部に亜種ヤーペンホソアカクワガタ(ssp.yapensis)が分布している。
バインライヒホソアカクワガタ(cy weinreichi)は『ビークワ』では本種のシノニム(同種であり無効名)とされている。

スペキオススホソアカクワガタ(Cy supciosus)

ソロモン諸島に分布。
マルガリータに近縁で、大顎の先端内歯が発達する。体色は光沢のある褐色〜緑がかった銅色で腿節(脚の根本)に黄色い紋を持つ。
低地の高温多湿の環境に生息し、ココヤシの花に集まるとされる。
ブーゲンビル島原名亜種(ssp.supciosus)が、ベララベラ島ラノンガ島マキラ島マライタ島ニュージョージア島ガダルカナル島ソロモン諸島南部亜種(ssp.anepsius)が分布している。
ただしマライタ島産やマキラ島産は原名亜種との差があまり無く、逆にベララベラ島産は腿節の紋を持たない、小型個体でも最大内歯が先端寄り、大型個体は大顎根本の内歯が良く発達し前方に突出するといった違いがあり、今後分類が改められる可能性がある。
ソロモン諸島南部亜種は最大57.2mmの記録がある。
流通量は比較的多く安価に入手できる。

スクテラリスホソアカクワガタ(Cy sucutellaris)

台湾ベトナムに分布。単にホソアカクワガタとも。
最大45.0mmの小型種で、大顎は短く、体色は赤みがかったクリーム色。
この外見が「ホソアカクワガタ」という和名の由来となった。
『ビークワ』では4亜種に分類されているが、今後近縁種を本種の亜種に格下げしたり逆に現在本種に分類されている亜種が別種となる可能性もあるため当記事では割愛する。

メディアでの扱い

外国産のクワガタムシとして奇抜な外見から知名度は高い。

甲虫王者ムシキング

4種が登場している。

エラフスホソアカクワガタ

最初期より登場。詳細は当該記事参照。

インペラトールホソアカクワガタ

アダー完結編より登場。詳細は当該記事参照。

メタリフェルホソアカクワガタ

アダー完結編より登場。詳細は当該記事参照。

アラガールホソアカクワガタ

新甲虫王者ムシキング激闘4弾より登場。階級SR、肩書きは「華やかな秘境の番人」。必殺技はチョキ、「ラタンエッジ」。

バトルスピリッツ

以下の3枚が登場している。

ホソアカクワガー


甲殻伯メタリフェル


槍騎士バインライヒ


どうぶつの森

エラフスホソアカクワガタが単にホソアカクワガタ名義で登場。
詳細はエラフスの記事参照。

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