エラフスホソアカクワガタ
えらふすほそあかくわがた
インドネシアのスマトラ島に分布する、最大体長109.0mmの個体が記録されているホソアカクワガタ属の最大種。オウサマホソアカクワガタとも。
学名は「Cyclommatus elaphus」。
種小名は鹿を意味し、大顎の形状が鹿の角を想起させる事に由来する。
ニジイロクワガタと並び世界一美しいクワガタとされ、雄は体長の半分近くを占める緩く湾曲した大顎と、幅広い頭部、金粉を眩したような体色が特徴。
大顎は金属光沢のある青緑色をしており、基部(根本)にはオレンジ色の紋を持つ。
大顎の基部寄り下面内側から先端が尖った大きな内歯(大顎内側の突起)が突出し、大顎先端上面からも斜め前方へ向けて伸びる内歯を有する。
稀に赤褐色や青色になるものもいる。
腿節(脚の付け根)にもオレンジ色の模様を有する。
雑誌『ビー・クワ83号』によると標高約1700mの木が苔に覆われるほど非常に湿度が高く、夜間気温17〜18℃まで下がる環境に生息するとされる。
ホソアカクワガタの中では長生きで飼育人気も高いが、幼虫を大きく育てる方法が確立されていないため一般的には難しい部類とされる。(産卵やただ成虫まで育てるだけなら容易。)
ホソアカクワガタの中では力が強く、気性の荒い部類とされる。
西スマトラのシンガラン山で採集された小型個体によって記載されており、本種の記載文に描画は残されているものの、ホロタイプ標本(新種の生き物が記載された際、その種の基準となる個体の標本)が確認されていない。
そのため記載個体は実は現在エラフスとしてされている種ではなく、キルクネリホソアカクワガタ(Cy kirchneri)として分類されている種やトルンカートゥスホソアカクワガタ(Cy truncatus)として分類されている種の小型個体ではないかという説がある。
キルクネリは本種の小型個体のような外見をしているが、体色が赤いことや前胸の形状で判別できる。
またトルンカートゥスも本種に似るが、体の光沢が弱い、小柄で基部内歯が角ばるといった違いがある。
なお、トルンカートゥスは2010年に分類が見直されるまで本種の亜種とされていた。
最大種かつ世界一美しいクワガタの一角を担う種のため、ホソアカクワガタの代表種として扱われやすい。
甲虫王者ムシキング
初期シリーズ~2006夏ネイチャーまで登場。
強さ100のバランスタイプ。肩書きは「美しき騎士(ナイト)」。必殺わざはチョキ、5周年コレクションカードまでの超必殺わざは「(スーパー)カワセミハッグ」。
実物は100mmを超える大型種で、カードに記載されて入る体長も100mmだが、ゲーム中では小型甲虫扱いされている。これはゲームバランスの面や実物があまり強いとされない(カードに「華奢な体つき故力は強くはない」と記載されている)事が理由と思われるが、前述のトルンカートゥスが当時はまだエラフスの亜種扱いだったことも要因となっているかもしれない。
コイツの特徴的な鳴き声(ウィィィィィィィィィィ!)は一部でカルト的な人気がある
2004ファーストまでは「エレファスホソアカクワガタ」と誤記されていた。
カードの表記は2004夏限定、ゲーム中の表示は2004セカンドにて修正。
アダー完結編で超必殺わざが「ドリルストーム」に変更された際に呼び出した際のポポのボイスが「やった!」となっている上に能力値もかなり高めに調整されていたりと事実上強さ140に引き上げられている。
- 究極必殺わざはアダー完結編でも引き続き使える。究極必殺わざは「スーパードリルストーム」。
上記の通り世界最大のホソアカクワガタだが、カードの説明文に表記がないためか第5弾「最大最強セレクション」には登場しない。(同属のインペラトールホソアカクワガタが「パプアニューギニア最大のクワガタ」として登場)
新甲虫王者ムシキングにおいては同属のメタリフェル、アラガールがSRとして登場していたのもあり、最大種であるエラフスの登場・強さの調整に期待するユーザーも多かったが、結局登場しないまま稼動終了した。
カブトクワガタ
上述のムシキングに携わったクリエーターが提供するインディーズゲーム。
カラーは緑、青、オレンジ。
(厳密にはSEGAのゲームではない上、じゃんけんではないが)ムシバトルをするエラフスホソアカクワガタを約13年ぶりに拝むことができる。
メタリフェルホソアカクワガタ インペラトールホソアカクワガタ…同属(ホソアカクワガタ属)。
- ヒラタクワガタ…必殺技が同じ(アダー完結編以前)
- エレファスゾウカブト