曖昧さ回避
エンターテインメント作品やそれに登場するキャラクターの名前。本記事では判明している物を個別に記述する。
1.クトゥルフ神話に登場する怪物。
2.アリスソフトによるアダルトゲームのタイトル。
ライトノベル『這いよれ!ニャル子さん』に登場する同じ元ネタのキャラに関しては『銀アト子』を参照のこと。
クトゥルフ神話の『アトラク=ナクア』
巨大な蜘蛛の姿をした神性。『アトラック=ナチャ』『アトラク=ナカ』とも呼ばれている。
C・A・スミスの小説『七つの呪い(原題、七つのギアス)』によればツァトゥグアと共に深淵『ン・カイの地底湖』の奥底にて封印されており、無限の時を蜘蛛の巣を張り続けて過ごしている。
人間と同様の大きさで、真紅の目と丸太の如き足を持ち、金切声を上げて鳴くという。
一説によると、『これ』が蜘蛛の巣を完成させた時は世界が滅びる時だと言われている。
一心不乱に仕事に打ち込むワーカホリックで、『七つの呪い』ではツァトゥグァから貢ぎ物として寄越された主人公を見ても
「忙しくて缶詰を開けてる暇がないからいらん」
と言い、折角の貢ぎ物を別の知り合いにたらい回しにしている。
アトラク=ナクアによって選ばれた女性は毒蜘蛛に噛まれて死体となるが、毒から回復できた場合は体に痣が残り、時間をかけて巨大な蜘蛛に変貌。「偉大なる織り手」と呼ばれる奉仕種族「アトラク=ナクアの娘」になる。
この他にも、崇拝種族にレンの蜘蛛がいる。
ジョン・R・フルツの短編「深淵への降下」では、アトラク=ナクアの従者として「灰色の織り手」なるものが登場。その長チィトカアが妖術師ハオン=ドルに道を教える場面がある。
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アダルトゲームの『アトラク=ナクア』
現在pixivでは『アトラク=ナクア』というと基本的にはこの作品を指す。
1997年12月18日に発売された、アリスソフトによるアダルトゲーム。
当時は『アリスの館4.5.6』というエロゲに収録された作品の一つという位置付けだったが、2000年に独立した一作品として発売し直された。
タイトルは上記のアトラク=ナクアを元としているが、作品自体は特にクトゥルフ神話とは関係は無い。これは高橋葉介の「夢幻紳士」シリーズの一作、『蜘蛛』を直接のネタにしているためであろう。
同作品にはこのゲームを髣髴とさせるエピソードがあり、それに登場する蜘蛛の魔物の名称が邪神を元ネタにしたアトラク=ナクアとなっている。
人を喰らって生きる大蜘蛛の妖怪が人間の少女に恋をし、宿敵である聖職者に復讐するまでの日々を過ごしていく物語。
アリスの館4.5.6のガイドブックでは後日談を見ることが出来る。
主な登場人物
比良坂初音(ひらさか・はつね)
主人公。数百年を生きる女郎蜘蛛の妖怪。聖職者『銀』に受けた傷を癒す為に人間に変装し学園へと潜入するが、そこで出会った少女『奏子』に好意を向けられた事で、人間と争い合う意義について苦悩することとなる。変装時はお嬢様風の大人びた容姿を持つが、妖怪故に世間知らずで天然めいた言動も多い。
深山奏子(みやま・かなこ)
初音が潜入した学園の女子生徒。資産家の娘であり禁欲的な生活を強いられている他、内気で素直になれない性格から世の中に絶望している少女。作中では生徒に脅され襲われていた所を、傷を癒すため生気を求めて現れた初音に助けられる。初音の正体を知った上で隷属することを誓い、初音を『姉様』と呼ぶよう言い渡される。
銀(シロガネ)
初音よりも強大な力を持つ謎の男性。初音と死闘を繰り広げて深手を負わせるが、同時に自らも傷を受け休息を取っている。初音が学園に結界を張っている為、彼女の発見や学園への潜入は出来ないでいる。