概要
現実世界とは異なるオンラインの三次元空間で、参加する人々がアバターと言われる仮想のキャラクターを通じて交流する。基本的には現実世界とは区別された仮想現実世界であるが、複合現実(MR)や拡張現実(AR)といった形で現実世界と関わりを持ちながら展開するメタバースも提唱されている。商業取引や広告宣伝のプラットフォームとしても利用される。
もともとはニール・スティーヴンスン原作のポスト・サイバーパンク小説『スノウ・クラッシュ』に登場する架空の仮想空間サービスの呼称。同作は、主人公が剣士のアバターを使って「スノークラッシュ」というコンピュータウイルスをめぐる謎解きに挑むというもので、お察しの通り同作はMMORPGのコンセプトの祖でもある。1997年の『ウルティマオンライン』の成功以来、MMORPGとメタバースの概念の違いは度々議論になっている。
ブロードバンドインターネット接続が普及し始めた2000年代前半から「セカンドライフ」などメタバースを標榜するサービスが発生しているが、コンセプトが曖昧すぎたためかMMORPGの流行に押されたためか、定着する前に死語になってしまった。2010年代後半ごろからスマートフォンやゲーム機の性能向上、ヘッドマウントディスプレイの軽量化・低価格化などにより「メタバース」の概念が再提唱され、定着しはじめている。
ドリームキャスト時代からの夢の技術がついに実現:日本版メタバース空間『バーチャル・ジャパン・プラットフォーム』
2021年4月7日、「バーチャル・ジャパン・プラットフォーム」事業開始。株式会社JTB、株式会社Fun Japan Communications、株式会社FIXERは、『XR技術』(『VR(バーチャルリアリティ:仮想現実)』、『AR(オーグメンテッドリアリティ:拡張現実)』、『MR(ミックストリアリティ:複合現実)』等の技術の総称)を用い、世界中の人々がバーチャル空間上の日本を訪れ、観光を基軸にしたコンテンツを体験できる「バーチャル・ジャパン・プラットフォーム」(実際の日本の街、風景、人物をフルポリゴンで再現、その中で観光やショッピングが楽しめ、また多人数同時接続が可能で多数のプレーヤーとコミュニケーションが取れるオンラインバーチャル空間)を構築し、空間内での時空を超えた交流・商流を生み出すとともに、リアルな人流を喚起し、観光業の回復と地域活性化を図るハリウッド大作級の国家予算を投じた国策事業を開始した。
※記事内容の記述に関してはJTBグループ公式サイト 2021年4月7日公式発表『「バーチャル・ジャパン・プラットフォーム」事業を開始』(外部リンク)および株式会社FIXER公式サイト 2021年4月7日公式発表『FIXER、株式会社JTB・株式会社Fun Japan Communicationsと共同で「バーチャル・ジャパン・プラットフォーム」事業を開始』(外部リンク)の公式日本語記事を参照した。
- 『バーチャル・ジャパン・プラットフォーム【JTB公式 official】』(2021年4月7日公式発表:動画はJTB公式 official YouTube Channelより転載)