概要
結婚適齢期か、それ以上の年齢でも実家暮らしを続けている男性。
文字数の多さから「子供おじさん」「こどおじ」などの略称で呼ばれることも多い。
女性の場合は子供部屋おばさんとなり、意味合いは一緒である。
なお、日本社会において、男性は実家からの自立が求められる傾向があり、社会人になっても実家に住み続ける男性が良く見られないのは、この言葉が誕生するずっと以前からのことである。
強い侮蔑や嘲笑の意味を含んだ語であり、ニートや無職を指すこともあるが基本的には「成人しても未だ独立せず親元で過ごしている男性」を指している。
また、元ネタに寄らず単に精神年齢が低いおじさんへの蔑称として用いられることもある。
2019年の春頃から再び注目を集めるようになり、5ちゃんねるでは自虐的に自分の部屋の画像を晒す人々も現れた。
同年には、この言葉を用いた記事がメジャーなネットメディアでも取り上げられることになる。
発祥
発祥は2ちゃんねる。
2014年に格闘ゲーム板の「ウメハラ総合スレ」において、当時放映されたテレビ番組に出演していた梅原大吾の部屋について「まるで子供部屋」と一部の住人から酷評され、それに対し「実家暮らし子供部屋おじさんがプロゲーマーのライフスタイルに説教垂れるって歪んでない?w」とレスがつけられたのが初出とされる。
背景
子供部屋おじさんが増えているのには、経済的な背景がある。
バブル崩壊以降、日本人の給与水準は殆ど上がっておらず、反対に税金・保険料・年金などの負担は増え続けているため、「若者の貧困」とニュースなどで言われている通り、現代の若者は昔と比べて経済的余裕がない。よって、一人暮らしをしたくても出来ず、いつまでも実家暮らしを続行せざるを得ない人が多いのである。
同じ理由で晩婚化も進んでおり、昔であれば20代で早々に結婚して実家を離れる所が、現在では結婚資金の調達もままならず男女ともに実家で私生活をこなすのに精一杯という事情もある。
経済的(健康的)余裕のない社会的弱者と見るか、それとも頼れる実家があるだけ幸せ者と言えるのかは見方が割れるところである。
なお先述の通り揶揄を含む表現だが、中には家業や地域・親族の事情、空き家対策、家族の介護のために実家暮らしを選んでいる人もいる。つまりは、このように同居をもって解決が期待される問題もいくつかあるので、単に独立のみをもって問題の解決を図ろうとする事も、逆に家庭の別の問題を先送りにして将来により大きなタチの悪い禍根を残す羽目に陥る危険なケースがある。
その同居が問題のあるものかどうかは家庭によって異なる。単に外から見える事象のみをもって非難や揶揄の対象にする事は許されないことである。この手の問題において、家庭にそれがあるか否かの判断は、対象となる家庭を取り巻く全体的かつ専門的なアセスメントをもってしかできず、解決の方法も多岐に渡る、という事は心に留め置いていただきたい。
なお、子供部屋おばさんの場合は、幼少期から甘やかされて育ったことに起因する、精神の未熟さが経済的余裕の無さを上回るデータが存在する。
諸外国の事情
香港やシンガポールなど家賃が高額になるような都市ではやはり独立できない人が多いという。また台湾やイタリアのように家族関係を重んじる国では成人しても実家に住む人は多く、むしろそれがバカにされるという風潮はない。逆にアメリカやドイツのように実家からの自立を求められる国はあるが、アメリカにおいても日本と同様に経済・健康面での事情から実家から独立できない男性はいる。Manchildと蔑まれることもあるという。