概要
JR小浜線、JR加古川線の電化工事に際し、地元自治体からの補助もあったため新車を用意することになった。JRグループではJR四国の7000系に次ぐワンマン運転対応、両運転台車両となった。
1両での運用が多いことから、事故・故障時に直ちに運転不能に陥ることがないよう、機器の二重系統化が図られている。また、JR西日本で最近製造されている車両は1両のうち片方の台車をモーター付き、もう片方をモーターなしとする0.5M方式を採用しているが、当形式がその第1号にあたる。
321系以降の0.5Mシステムとは相違点が多く、車両制御装置の一体箱化は行われていないほか、ブレーキ圧力制御は223系と同様の車両単位であるため、電動台車用の締切電磁弁を搭載して遅れ込め制御に対応している。
機器の二重系統化としては、2つのインバータ回路を1台の冷却器に収めた制御装置を2台搭載し、それぞれ個別モーター制御のVVVF、並列同期形SIVとして使用する事で、冗長性を確保しつつ共通化によるコストダウンを図っている。加えて、非常ブレーキ用に各台車毎の直通予備ブレーキ装置を備えている。
内装は223系をベースとし、座席は転換クロスシートとした(当初は2列+1列であったが、のちに2列+2列へ改造されている)。2ドアで登場したが、中央部にもドアをもう1か所増設可能な構造としている。シングルアーム式パンタグラフは原則前位に1基搭載であるが、一部は霜取り用で2基搭載。台車は軽量ボルスタレス台車を採用。
両運転台車のクモハ125形は合わせて18両が製造され、14両が敦賀地域鉄道部(小浜線向け)所属、4両が網干総合車両所(加古川線向け)所属で活躍している。
車両区分について
JR西日本では普通列車用の電車については列車や線区の実情に合わせて通勤形、近郊形の区分を徹底しているが、本形式の登場時は国鉄時代の車両形式区分を基本的に踏襲しており、通常であれば近郊形電車に分類されるが、本形式は小浜線や加古川線で使用している電化目的で製作された車両であり、置換え対象が一般形気動車であったことから例外的に一般形電車に分類されている。