概要
『原神』に登場するフィールドエネミー(ザコ敵)の一群。Ver2.1で岩・水・風、Ver2.4で氷・雷・炎が登場。
名前の由来はおそらく「フライ(fly)」と「スライム」をかけた言葉遊びと思われる。しかし中国語は「浮灵」、英語は「Specter」、韓国語は「정령」(いずれも魂とか幽霊とか精霊の意)であり、これらは彼らを幽霊と語る民話の設定を反映した物となっている。
白いモノアイと四枚の花弁状の笠が特徴的。
高濃度の元素から生まれた魔物という事は分かっているが、その正体については学者達の間で議論されているものの未だに結論には至っていない。
…が、「フライム」という名から察せる通りスライムの派生もしくは近縁に当たる生物と推測できる。
一見するとスライムが飛んでるだけのザコ敵のように見えるが、その実態は全く別物である。
共通の特徴
- フライムに大ダメージ(重撃、過負荷反応、会心攻撃など)を与える度に蓄積する「怒気ゲージ」という特殊なゲージを持っている(フライム以外には雷電将軍や雷音権現、獣域ウェルプ及び獣域ハウンドが持つ)。これが満タンになると膨張してパワーアップする。
- ステータスが大幅に強化されるのは勿論、後述の自爆が更に厄介な効果を持つようになる。
- …しかし自分から敵対してきた癖に反撃したら怒る辺りとんでもない逆ギレ野郎である。
- なお、この怒気ゲージを溜めずに倒すと「ほぼ無害」というアチーブメントを獲得できる。
- 遺跡守衛のミサイルよりホーミング性能の高い飛び道具を放ってくる(流石に遺跡や洞窟にいるクモが飛ばす弾よりはマシだろうが)。
- 特に水フライムのホーミング性能は6種類の中で異常に高く、熟練プレイヤーでも避け切るのは至難の技。ユーザーからの不満の声が多かったのか後に下方修正され、現在ではダッシュを使えば容易く回避できるレベルにはなっている。
- 岩フライムは誘導性能はそれほど高くないが当たると強制的にこちらの行動がキャンセルされる。弓で狙っていたのに当てられてまともに戦えない事なんてザラ。
- 散り際に自爆する。更に怒気ゲージが溜まってパワーアップしている状態だと様々な元素効果を持つようになる。
- 一番厄介なのは風フライムの吸い込み。自爆した場所を中心に強力な吸い込み効果が発生し、範囲内にいるとプレイヤーに持続的に風元素ダメージを与え、しかもかなりの時間持続するため、複数体が近い距離で自爆すると身動きできなくなってしまう。
- 更に爆発するまで体力バーが消えない(=体力を削り切っただけでは倒した判定にならない)。爆発までには1秒弱かかるため、タイムアタックなどで登場したときは地味に痛手となる。
- おまけにこれは「フライムによる自滅」という判定の為、キャラが敵を倒したときに発動するタイプのスキルや武器効果が発生しない。この効果を持った武器・キャラを使用している場合は要注意。
- 一応炎スライムも倒すと自爆するが、こちらは水元素による消火などで対処可能であり、フライムの自爆は何をやっても阻止できない点では差別化できている。
- 常に空を浮遊している。その為近接攻撃は中々当たらないという状況が頻繁に発生する。
- 初登場した海祇島が比較的高低差の激しく、また狭い土地が多い地形だった事もあり、場所によっては攻撃を受けてノックバックするとプレイヤー側の近接攻撃が届かない位置に移動してしまうという状態が少なからず発生する(プレイヤー側が低い位置に移動してしまう、攻撃の届かない空中までノックバックしていってしまう等)。平坦な場所でも高所に移動してしまったり、そもそもの生息域が水場に近いことが多い、という事もあってとにかく近接攻撃キャラはかなり分が悪い。
- 同じく常時空中にいる「飛蛍」は体力が少ないため攻撃が当たりさえすれば早く片付くのに対し、フライムは精鋭エネミーに近い体力を持ち、飛蛍とは比較にならないレベルで堅いため、ある程度強力な遠距離攻撃やホーミング能力を持つキャラを用意しなければかなり手こずるだろう。
- 吸引・吹き飛ばしができない。
- 同じ元素の攻撃を全く受け付けない。
- これ自体はスライムにも言える事だが、その癖して常に固有の元素を帯びていない。この為元素反応による攻撃がかなり制限されてしまう(雷フライムを過負荷反応で倒したいが雷元素が効かないのでダメージが減衰してしまうなど)。
- 素材のドロップ数が少ない。
- スライムと比較して素材のドロップ数がかなり少ない。何も落とさないという事もままある。同じく稲妻で登場した野伏衆も同様で、稲妻前半で実装された敵は総じて素材ドロップ数がかなり渋い。
…以上のように、とにかく集団で登場したら厄介極まりない能力が満載されていて、かつ倒す必要がある時にはとことん面倒な敵である。
仮に世界ランクを下げて弱体化させても、怒気ゲージでパワーアップし最後っ屁でも妨害してくる、どこまでも質の悪いエネミー。世界ランクを下げると場合によっては素材のドロップも少なくなってしまうため、24時間毎でしか世界ランクを上下できないこともあり安易に下げる事もできない。大抵崖の近くや水辺に陣取っており闇雲に攻撃しても当たらず長期戦を強いられがちになる。
これらの能力が最も強力に作用するのはエンドコンテンツの1つである深境螺旋。通常個体よりも強化された体力、一度に大量発生するという深境螺旋の要素と合わさり見た目からは想像もできないほどの強敵と化す。フィールドが平坦な為、比較的近接攻撃を届かせやすいのがせめてもの救い。
唯一、個体としての純粋なステータスはHP以外さほど高くないので、基本戦略として「攻撃すると後退し、何もしないまたは離れると寄ってくる」という性質を利用して、おびき寄せてから崖・水辺を背に攻撃して遠ざけるとよい。他にも壁際に追い詰めたり弓や法器キャラで戦えば割と何とかなる場合も多い。持っていたら積極的に活用しよう(特に法器は自動で照準を合わせてくれるのでチャージ中の隙+自力で照準を合わせる必要がある弓よりも効率が良い)。
稲妻での実装キャラである宵宮は基本的なダメージソースが通常攻撃な弓キャラという性能の為、怒気ゲージを抑えつつ倒すのにはかなり便利。(ただし宵宮は炎元素なので炎フライム相手には注意。)
このような性能の為、当然初登場時からユーザーの間では「今までの敵で一番ウザイ」「運営が嫌がらせのためだけに用意した敵」という悲鳴が多数出ている。ある意味ファデュイ先遣隊以上に嫌われている(まあ、単体の強さだけなら先遣隊よりは大分マシだが……)。
なお、同じくVer2.1で実装されたコラボキャラのアーロイや珊瑚宮心海、ゴローなどの限界突破や天賦レベル強化、「不滅の月華」や「漁獲」、「神楽の真意」、「冬極の白星」などの稲妻産武器の限界突破などにフライムの落とす素材が必要になるので、イヤでも見かけたら戦わざるを得ない。
分類
- 風フライム
風弾を2点バーストで放ち、また自身を中心として周囲に衝撃波を放つ範囲攻撃を行う。
弾はスピードとホーミング性能がどちらも高いので注意。
上記の通り、怒気ゲージが溜まると自爆に吸引効果が付与される。倒したらすぐさま離れよう。
- 岩フライム
岩弾発射と体当たりを行ってくる。岩弾は3点バーストで横に移動しながら発射し、弾はホーミング性能が低い代わりにスピードが速い。
全ての攻撃が岩元素攻撃となっており、これに他の元素と合わさると結晶反応が発生してシールドが生成される。
体当たりはスピードが遅く、かつ直線的に進む&突進距離も短いので簡単に避けられるが、ダメージが地味に高いので注意。
- 水フライム
水辺でよく出現する。フライムの中では一番の脅威。
水弾発射と噴水攻撃と何の変哲もない技だが、コイツの噴水攻撃には体力回復効果が付いており、範囲内に他の敵がいると体力が回復してしまう(しかも回復量がほぼ全快と言っていいほどにえげつない)。当然これは自身を含む他のフライムやヒルチャールなど別種類のエネミーにも効果があるため、水フライムが複数体いたり、ヒルチャールが乱入してきた状況では下手をすると回復され続けていつまで経っても倒せないという状態に陥る可能性もある。水フライムがいる場合は優先的に狙った方が良い。
使い始めたら攻撃したらノックバックする仕様を利用して攻撃範囲外に無理矢理追い出すのが良いだろう。
また、パワーアップ版自爆ではイタチの最後っ屁とばかりに回復弾を近くの仲間に飛ばす為、倒す際は怒気ゲージにも注意すべし。
またこの回復効果は自爆直前のフライムにも効いてしまう。
- 雷フライム
現時点では淵下宮でのみ確認。落雷攻撃と体当たりを仕掛けてくる。
フライムでは唯一ホーミング攻撃を行ってこない代わりに、体当たりのスピードが速いので注意。
- 炎フライム
同じく淵下宮でのみ出現。炎弾発射と背後に回り込んでの火炎放射を仕掛けてくる。
この火炎放射が脅威。背後に瞬間移動してくるので迅速な対応が求められる。
- 氷フライム
同じく淵下宮でのみ出現。氷弾発射と範囲攻撃を行ってくる。
範囲攻撃は大粒の氷弾を発射し、当たると炸裂し広範囲に氷元素をばら撒く。