夕方以降のふじみ野以北各駅への速達性を高め、「座席定員制」として快適な車内環境を確保する目的で池袋発夕方以降に運転を行っている。
平日ダイヤでは9本(1・3・5・9号は森林公園行き、2・4・6・7・8号が小川町行き)、土休日は4本(すべて小川町行き)が運転される。
なお、大幅にダイヤが乱れた場合は運転を取り止めることもあり、他の種別に変更-して運行される場合もある。
2008年6月の運行開始以降、順調に乗客を獲得していることから、2011年3月5日のダイヤ改正で、平日ダイヤにおいて3本を増発し、土休日ダイヤにおける森林公園行き2本を小川町行きとした[2][3]。2011年12月には夜間に臨時列車が1本運転された。
停車駅 [編集]
池袋 | いけぶくろ | Ikebukuro | JR山手線・埼京線・湘南新宿ライン・西武池袋線・東京メトロ有楽町線・丸の内線 | |
---|---|---|---|---|
ふじみ野 | ふじみの | Fujimino | ||
川越 | かわごえ | Kawagoe | JR埼京線・川越線 | |
川越市 | かわごえし | Kawagoe_city | ||
坂戸 | さかど | Sakado | ||
東松山 | ひがしまつやま | higashi_matsuyama | ||
森林公園 | しんりんこうえん | Shinrin_parks | ||
つきのわ | ツキノワ | Tsukinowa | ||
武蔵嵐山 | むさしらんざん | Musashi_ranzan | ||
小川町 | おがわまち | Ogawamachi | 東武越生線・JR八高線 |
全列車ふじみ野駅では準急または普通列車に、川越市駅では急行または準急列車に接続する。平日2・4・6号を除く全列車は坂戸駅で越生線に接続する。森林公園行きは終着森林公園駅で小川町行きに接続、小川町行きは終着小川町駅で寄居行きに接続する。
TJライナーと同時に登場した快速急行は和光市駅・志木駅に停車しふじみ野駅を通過するのに対し、TJライナーは和光市駅・志木駅を通過しふじみ野駅に停車するという選択停車が行われている。
着席整理券 [編集]
着席整理券 券売機
池袋駅から乗車する場合は、乗車券の他に着席整理券(300円、大人・小児共通)が必要となる。ふじみ野駅以北は乗車券のみで乗車できる(ただし、着席の保証はない)。定期乗車券・回数乗車券等との併用も可能。
池袋駅の発車番線は5番線。整理券確認のため中央口2・北口改札内の5番線ホーム連絡階段と南口5番線ホーム入口で、着席整理券に表示されているQRコードをその読取機にタッチする必要がある(この部分はライナー改札口と呼ばれる)。ただし、中央口1改札内の5番線ホーム連絡階段からは入場できない。また、16時以降は5番線ホームに通じる全ての通路が一時閉鎖される。
着席整理券の自動券売機は、「前5両」は中央口2切符うりば(改札外)と中央口2・北口改札内の5番線ホーム連絡階段付近(改札内)に、「後5両」は南口切符うりば(改札外)と南口改札付近(改札内)にそれぞれ設置。満席などの場合を除き、券売機に近い位置で乗車するためのものが販売される。なお、改札外の自動券売機は当日初電から発車2分前まで、改札内の券売機は発車30分前から発車1分前まで、チケットレスサービスによる購入は当日4:50から発車30分前まで発売している。各コンコースには販売状況を知らせる液晶ディスプレイが設置されており、座席が50席以上残っている場合は「○」、残り座席がわずかな場合(1 - 49座席)は「△」、座席が完売した場合は「×」、運休の場合は「休」を表示するようになっている。
券売機で購入した使用済みの整理券は、自動改札機には通せない(磁気乗車券ではない)ので、持ち帰るか整理券回収箱(停車駅のみに設置)に投入する必要がある。なお、着席整理券の地紋の色は毎回変えられている。
チケットレスサービスとQRコードの使用開始 [編集]
チケットレスサービスを利用すると、携帯電話からインターネットを通じ、クレジット決済で購入した着席整理券(QRコード)を携帯電話の画面に表示することにより、池袋駅で券売機による着席整理券を購入することなく、そのまま乗車することができる。利用の際は、「東武携帯ネット会員」に会員登録する必要がある。
チケットレスサービスの利用開始と同時に、券売機で発売する着席整理券においてもQRコードが表示されるようになった。それまでは、駅員・ステーションアテンダント・警備員が整理券の確認を行っていた。
これらのサービスは2009年9月15日より開始した。
運休等による払戻しの取扱い [編集]
TJライナーが「池袋駅 → ふじみ野駅間で運休した場合」、「90分以上遅れてふじみ野駅に到着した場合」は手数料なしで払い戻しができる。
その他の場合は、池袋駅発車前に申し出た場合のみ手数料100円を差し引いて払い戻しができる。
使用車両 [編集]
車両は、TJライナーに合わせて製造された50090系を使用する。客用扉間の座席はクロスシートとロングシートの両方に切り換え可能なマルチシート(住江工業製)を装備し、TJライナーではクロスシートで運用される。ただし車端部の座席は背もたれ高さをマルチシートと合わせたロングシートである。このロングシートの部分は乗車整理券の発売時の座席数に計上していない。また、デザインは同線・伊勢崎線などに使われる50050系・50070系が元となっている。
名称の由来 [編集]
2007年12月22日 - 2008年1月17日の間、この新ライナーの愛称が「TJライナー」「おかえりライナー」「アシストライナー」の3つより投票形式で募集され、一番投票の多い愛称が座席定員制ライナーの愛称に採用される方式をとった。その結果、「TJライナー」が4,313票と最も多く新ライナーの愛称に決定した。TJは「東上」のローマ字表記「TOJO」の「T」と「J」に由来する。
関連する列車 [編集]
新ライナー愛称決定記念号 [編集]
2008年3月23日、森林公園検修区において「新ライナー愛称決定記念イベント」が実施されたことに伴い、池袋 → 森林公園間直通で臨時運転された。50090系での運行。
この列車には、往復はがきによる事前応募制で抽選に通った人のみが乗車できた。もともと1列車の運行で予定されていたが、応募者多数により2列車で運転された。乗車した人には乗車記念の乗車証明書(硬券)などが配布された。
1号は池袋9:33発・森林公園10:28着、2号は池袋9:46発・森林公園10:49着であった。
七峰号 [編集]
2008年4月20日、「第23回 外秩父七峰縦走ハイキング大会」が開催されたことに伴い、臨時運転された。
池袋駅(6:19発)から、同大会集合駅である小川町駅(7:36着)まで1列車の運行。50090系での運行で、停車駅は急行列車と同じであったがクロスシートで運用された。
大会参加者の乗車を目的としているが、ハイカー以外の一般乗客も乗車可能で事前応募等は不要であった。
PRE TJライナー [編集]
2008年6月7日運転。同年6月14日のTJライナー運転開始に先駆け、臨時運転された。50090系での運行で、車内自動放送・車体の行先表示などが初めて使用された。
池袋駅(17:02発)から、森林公園駅(18:03着)まで1列車の運行で、停車駅は現在のTJライナーの停車駅と同じであった。
この列車で池袋から乗車する場合は、東武百貨店池袋店で5月下旬より3,000円以上の買い物をした先着200名の希望者に、一人に付き2枚の着席整理券(硬券)と記念品が配布された。現在のTJライナーと同じく、ライナー改札口で整理券を呈示し5番線から発車した。
なお、ふじみ野以北から乗車の場合は整理券を所持していない人も乗車できた。
TJライナーの歌 [編集]
曲名:TJライナー
作詞/作曲/ボーカル:TJボーイズ
この楽曲は、2008年夏にヤマハ音楽教室に通う小学生3人により作詞・作曲が行われた。同年11月には、ヤマハ音楽教室主催の「ジュニア・オリジナル・コンサート」にて発表、2009年4月には財団法人ヤマハ音楽振興会東日本支部主催による「なかよしソングフェスティバル2009」で600曲の中の20曲に選ばれ発表された。そしてこの小学生3人は「TJボーイズ」と名付けられた。
TJライナー運転開始から1年目となる2009年6月14日、池袋駅において「TJライナー」の歌の発表が一般向けに行われ、「TJライナー」の歌が収録されたCDが無料配布された。
脚注 [編集]
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^ 「日本鉄道運転協会 第52回通常総会 資料」 (PDF)[リンク切れ]受賞内容は「東武東上線『TJライナー』の設定及び総合的な輸送形態の改善について」である。
^ 「東武グループ中期経営計画 2010 〜 2013」 (PDF) に「TJライナー増発」の文言がある。
^ 3月5日(土)東上線でダイヤ改正を実施 ~TJライナー増発などにより、快適で便利な東上線を提供します~ (PDF)
関連項目 [編集]
ホームライナー
通勤輸送向け着席保証列車
京急ウィング号 - 京浜急行電鉄の本線・久里浜線で運転されている、TJライナーとほぼ同じ形態のホームライナー列車。