概要
電池とは、エネルギーを電力に直接変換する機器である。その仕組み上、直流が出力される。エネルギーを電気として取り出すことができるものを一次電池、電気エネルギーを他のエネルギーに変換し、後で電気として取り出すことができるものを二次電池(充電池、蓄電池)という。
電池と単に言う場合、一次電池の乾電池のことを指すことが多い。また、多くのものは化学反応を用いて電力を生み出している。
二次電池のように電気エネルギーを化学エネルギーなどに変換せず、電子をそのままの形で貯蔵する装置もあり、これは蓄電器(コンデンサ)と呼ぶ。蓄電器は二次電池と同様の用途に使われる事もあるが電池ではない。
豆知識
特殊な電池
ミサイルなどの兵器やロケット、緊急脱出装置などの電源の様に使用時までずっと保管しておくものは、高温に加熱して電解質を溶融させてはじめて化学反応の起きる「溶融塩電池」という電池を用いる。常温で化学反応が進む普通の電池では自己放電による性能低下が懸念されるのに対し、溶融塩電池の場合は常温では電解質が固体で化学反応をしないため長期保存ができる。
恒星から離れる方向に移動していく探査衛星など、ソーラーパネルによる発電が難しい場所で活動する人工衛星等には「原子力電池」が使われ、十分な光量の場所であっても予備電源として使われる事もある。半減期の長い放射性同位体が使われ、崩壊熱を利用するものと蛍光体の光で太陽電池で発電するものが主に実用化されている。現在は放射線による健康被害のリスクからリチウム電池に取って代わられたが、ペースメーカーの電源としても使われた。
また、海中に長期間設置される測定器や船舶用の緊急信号発信装置の電源として、海水を電解質として使う海水電池というものがある。ちなみに、この電池は化学反応の原理上、あれでも発電できてしまうので「小便電池」とか「ションベン電池」とよばれることもある。ただし、あれで発電させるのは本来の用途ではない。
化学反応に必要な電解質を電池内に収め、そこに注水すれば発電可能な電池もある(ただし水質には注意が必要)。長期保存が可能な防災グッズとして売られた事で知名度が上がったが、以前より電源の確保の難しい工事現場や屋外のイルミネーション用として使われている。
逸話
アルカリラーメンと言う電池と関係したラーメンが過去には存在しており、ラーメン大好き小泉さんでも取り上げられた。
(ただし、そのお店は既に閉店しているが……)
実際に電池が入っている訳ではないので念のため。