「借金は私が全額返しておいた。その代わりお前とは完全に縁を切る! もう親でも子でも無い、永遠にな」 (牢屋に閉じ込めたヘルマンに対して発したプレミンジャー公爵の絶縁の言葉)
概要
プレミンジャー公爵の不良息子であり、コレット(ナージャの実母)の弟。父とは折り合いが悪く、成年の当主がいなくなったコロレード男爵家の当主に出されてしまっている。つまり、プレミンジャー家の相続権はなくなっている。父の前では「お父様」と呼んで媚びへつらっているが、内心では父を嫌っており、当人のいない場所では「親父」呼ばわりして陰口を叩いている。
妻はヒルダ(CV:堂ノ脇恭子)、義理の息子はオスカー(CV:関智一)だがその醜悪な人物像から嫌われており、結果ヒルダから「もうあなたにはついていけない」と見限られた。
プレミンジャー家の財産を手に入れるため、ロッソとビアンコを利用し、姪であるナージャのブローチを付け狙う。途中でローズマリーと手を組み、彼女をナージャに仕立て上げる(プレミンジャー公爵はヘルマンがローズマリーをナージャとして連れて来た際は本当にナージャなのかと疑っていた)。
ところが、アントニオに借金の返済をしつこく求められる上にロッソとビアンコに脅迫され、徐々に追い詰められて行く。このことでロッソとビアンコから自分の悪事を暴露されることに恐怖を抱き、ヘルマンの屋敷に侵入して来たナージャ諸共地下牢に閉じ込めるが、ナージャはロッソとビアンコの協力で天井の窓から無事脱出した。
ロッソとビアンコには主に手紙で命令していたようで、それを入手し警察にヘルマンの悪事を全て暴露しようとしたナージャを銃殺しようとするが、ダンデライオン一座がからくり自動車で屋敷の壁を破壊してナージャとヘルマンの前に現れ、さらにケンノスケ達に取り押さえられたことで未遂に終わる。
最終的にはロッソとビアンコに送った手紙に加え、証人となったアントニオの登場と彼に送った手紙によってプレミンジャー公爵にこれまでの悪事が全部露見してしまう。冒頭の台詞の通り、アントニオへの借金自体は父が肩代わりし全額返済されると同時に永遠の勘当を言い渡された挙げ句、警察に逮捕され、破滅した。
己の愚行の果てに自身が利用していた者達に裏切られ、家族や財産等の全てを完全に失うという同情の余地も全く無いまさに馬鹿息子らしい因果応報、自業自得とも言える末路であった。
その一方、ローズマリーはナージャにぶたれた後も改心しなかったがある事だけはナージャに謝罪して屋敷から退散した。「どんな境遇の人でも夢を追いかけることはできる」という矜持や最後まで自身を貫き通す姿勢等からヘルマンと違ってまだいくらか同情の余地はある。
漫画版ではローズマリーが本編に深く関わらないこともあってか、最初からナージャの存在そのものを消し去ろうとしたばかりか、ナージャのブローチ奪還に動く怪盗黒バラを銃撃して負傷させ、さらに監禁して拷問するなど、より残虐性や狡猾さが増している。こちらでは自身に反感を抱いた息子のオスカーが黒バラを救出したことが破滅の引き金になるという皮肉な末路を辿った。
関連タグ
相続欠格:これの1番に該当する。
イルクーボ:後のニチアサ作品での同じ演者の悪役。これにより二又氏は2作品連続でニチアサの悪役を担当することとなった。こちらはプリキュアを倒そうとした際にプリズムストーンまで巻き込もうとしたため、ジャアクキングによって突如処刑された。