概要
突如襲来し人類を攻撃し始めた謎の異星文明。正体、来歴は不明で、人類に対しては極度に敵対的。
これまでに対話やそれに類する試みはあったがいずれも失敗している。
人類の殲滅を目標としているらしく、世界各地に攻撃を加え、様々な兵器や侵略生物を送り込む。
前作、地球防衛軍5で、『銀の人』が撃破されて以降、本隊は撤退し、残されたコロニストや侵略生物達の脅威が、人類の復興の妨げとなっていた。だが、突然現れたリングによって事態が一変してしまう…
戦力
コロニスト
序盤に登場する個体は5と比べやや弱体化。銃は球状の散弾を投射する短銃のようなものに変わり、ありあわせの部材でアーマーを自作し身に付けている。
プライマーの地球降下作戦から完全に除外されたのか、無秩序に行動している。現在、『食料』として、侵略生物達を繁殖させている事実が判明する。
アンドロイド
生体部品で作られたと思しき機械の兵士。電球を思わせる涙滴型の頭部、細身の人型に近い形状の胴体を持つ。装甲の下には生体組織のようなものが存在している。
両手首にはワイヤーで連結されたブレードが装備されており、攻撃時はそれを射出する。通常タイプと大型アンドロイド、高機動型アンドロイドや巨大アンドロイド(キュクロプス)など多数の種類がある。
アンドロイド擲弾兵/大型アンドロイド擲弾兵キャノンボール
両手に爆弾を持って特攻を仕掛けるアンドロイド。爆弾を撃てば簡単に倒せるが近寄られると爆発に巻き込まれるため本体を狙う必要が出てくる。大型の個体は、耐久も爆発の範囲も絶大。
コスモノーツ
アーマーとしても機能する防護服を身に着けた、『グレイ型宇宙人』に酷似した頭部を持つ人型エイリアン。仲間と連携し、遮蔽物を利用するなど軍事訓練を受けたと思しき存在。
本体にダメージを通すにはアーマーを破壊する必要がある。
侵略生物αplus
通称「茶アリ」赤蟻ほどの体力になっており、酸も吐く。2022年にタイムリープした際にはplus型に置き換わっている。地下や市街地などに、マザーモンスターが産み付けた卵から誕生する。
侵略生物βplus
通称「電気蜘蛛」今作初登場の電気攻撃を駆使して攻撃してくる。
飛行型侵略生物
スズメバチに似た姿の侵略生物。複数の針を射出し攻撃してくる。
小型ハイブ
飛行型の巣の小型バージョン。体力は少ないが多数点在しているのがほとんど。
アラネア
女郎蜘蛛に似た体色の侵略生物。張り巡らせた『蜘蛛の巣』と吐き出す糸でこちらの動きを阻む。
飛行型エイリアン
コロニストの前腕を翼に変えたような姿のエネミー。鬼火のようなエネルギー体を吐き攻撃する他、『呑み込み』でこちらの動きを封じてくる。
体力はそう多くないものの出現時には大群で現れる。
邪神クルール/エルダークルール
古典SFの代名詞とも言えるタコ型宇宙人に似た姿の生物。しかしその見た目は本作の世界の人間には本能的な恐怖を呼び起こす物のようで一部の隊員は発狂、混乱、パニック状態に陥る。触手が何本もあり、片手にはシールド、もう片手には武器を装備している。シールドを2枚持っているタイプ、炸裂銃を持っているタイプ、砲兵タイプ、レーザーキャノン(ウイングダイバーのライジンに似ている)を持っているタイプなど、色々な種類が登場。
ネイカー/ハイグレードネイカー
堅固な装甲と強力な火炎放射器で武装した小型の機械兵器。ホタテなどの二枚貝のような構造。体力は低いが、攻撃時に武装を展開する時を除いては攻撃は殆ど通用しない。一方で対地戦に特化しすぎたせいで火炎が届かない高所からの攻撃が弱点となっている。
サイレン/グラウコス
エルギヌスの3倍ほどの大きさの怪生物。通称「怪鳥」。炎を吐き、空を飛び回る。生半可な攻撃は寄せ付けないほどの生命力を持つが、プライマーですら制御出来ないほど凶暴。特定のエネミーを呼び寄せる習性がある。
本編のある場面で大ダメージを受けると休眠するという弱点を突かれ動きを止めた所に衛星兵器バスターを喰らった結果、グラウコスに変貌。全身を燃え上がらせ寿命を削りながらも体を再生させ、焼け落ちた皮膚組織をまき散らしながら暴れまわる。一撃で、出現したばかり(?)のアーケルスを撃破する威力見せつけた。
テレポーションアンカー
プライマー側の戦力の転送の受信機となる存在。破壊しない限り一定間隔で何らかのエネミーを吐き出し続ける。
テレポーションシップ
テレポーションアンカーと同様の機能を持つ飛行艦。テレポーション装置作動時以外は、重要部分を装甲で守っている。
テイルアンカー
テレポーションアンカーの強化バージョン。弱点部分がバリアで覆われており射角によっては遠距離武器が通用しない。接近する敵に対しては触手状の砲台で迎撃を行う。
破壊するには接近し、シールドで保護されていない箇所を狙って高火力武器で叩くのが最適。
タイプ3ドローン/ハイグレードタイプ3ドローン
タイプ2ドローンに並ぶ新たなドローン。丸みを帯びた五角形の、ヒトデのような形をしている。攻撃時は5つの砲台を展開し、レーザーを撃つ。中央の球体が弱点。
エイリアンツリー
大気を変えた元凶。破壊可能なミッションはない。
シールドベアラー
こちらの攻撃を阻むバリアを展開する多脚歩行マシン。シールドの外側からの攻撃は通用しないため、密着しての攻撃が有効。
スキュラ
通称「人魚」「魚人」。名の通り魚と人が混ざったような容姿。攻撃時は地面に伏せ、のたうちながらダメージ判定のあるガスを放出する。巨体による突進や打撃も大きな脅威となる。
出現時には周辺地域に濃霧を発生させ、プレイヤーの視界を大きく悪化させる。
「人魚」と呼ばれてはいるが、ウルトラ怪獣のような体型。ムルチに似ている。口や身体から毒を出す点ではゲスラに近い。
クラーケン
クルールの上位種で、同様にシールドを装備している。シールドの特性はクルールとほぼ同様ながら、飛行・滞空し、下記のヘイズを常に随伴させ、その上HPも強化されているなど一筋縄ではいかない遥かに厄介な存在。
ヘイズ
小型のクラーケンに似た生物で、触手を伸ばして攻撃する。倒しても体液で視界を遮り、攻撃を受けると周囲のヘイズは逃散するため纏めて倒しにくい。
リング
プライマーの時空転移装置。つまり、タイムマシン。2025年から2022年に戦力を送りつけ、過去を改変しようとしている。戦艦ではないため一切武装はないのだが、護衛の戦力を周囲に展開させ、後半では触手のような砲台を出現させ自衛するようになる。この砲台は連結しているように見えるが一箇所を破壊しただけでは再接続してしまうため砲撃を止めるには全て破壊するしかない。
プライマーの正体と目的(ネタバレ注意)
8度目のタイムリープで初めて人類が優勢のまま3年後を迎え、余裕できた人類はこれまでより深くエイリアンや怪物を調査研究することが可能になった。その結果、怪物やコロニストの遺伝子情報が部分的に地球の生物と一致していることが判明。さらにクルールからは火星で発見されたのと同種のバクテリアが検出される。
これらの情報から、プロフェッサーをはじめとする科学者達はプライマーは生物の進化が起こる10万年以上先の未来、火星に存在する文明であるという仮説を立てる。
遥か未来、既に人類は滅亡しており、怪物とコロニストが新たな生態系を作っていた地球を訪れたプライマーは、文明の痕跡から絶滅人類に興味を持つ。タイムマシンを発明していた彼らは古代の地球まで時間を遡り、人類を観察、時には姿を見せてさえいた。
……しかしある時プライマーは気づいてしまう。もし人類が自分たちの存在に気づき、「プライマーの存在を前提に行動」した場合、最悪プライマーは何の抵抗も出来ずに滅びてしまうかもしれないという危険性に。
即座に古代の地球から退散したであろうプライマーだったが、何らかの原因で墜落したテレポーテーションシップの残骸を現代の人類が発見し、EDFが設立されてしまっていた。人類に認知されたことを確認したプライマーは、何か行動を起こされる前に地球人を絶滅させて影響を断つことを決意。文字通りの絶滅戦争を仕掛けることになった。
説得などを経ずいきなり滅ぼすという選択肢を採っているが、これは認知されたことそのものが最大の問題なため。劇中でプロフェッサーも言う通り、知られた以上は人類側が敵対的か友好的かすら無関係なのである。
「プライマーという未来の火星人が存在する」というパラドックスを含んだ認識をもとに人類が行動するようになれば、どんな些細なアクションであっても後に凄まじい影響に波及してしまうかわからない(いわゆるバタフライエフェクト)。時間旅行を濫用した自業自得とは言え、「未来火星文明だと気づかれない事に賭けて放置する」か「感づかれる前に滅ぼす」以外に、プライマーがこの危険性に対処する方法は無かった。
また、この戦争を仕掛けるにあたってはとにかく最低限の損害で目的を果たそうとしているようで、例え自軍が有利だろうと、より損害の出ない完全勝利を得るべくリングを使った時間移動戦略で人類を追い詰めていった。しかし、どれだけ改変しても必ず生き残るストーム1、そしてプロフェッサーの存在がプライマーの計画を狂わせて行くこととなる。
時間移動船/プライマー
未来からの歴史改変船団に鉢合わせることで大半を撃破したことで改変を阻止し、死闘の果てリングを破壊したストームチームの前に現れたプライマーの新たな切り札。多数の船体を龍のように連結した全長1km以上という大きさでありながら高速で移動し、全身の砲台で攻撃する。その船首部分には巨大な「かの者」の頭部が埋め込まれていた。
プライマーの最期
新たに出現した時間移動船の存在は、たとえそれを破壊したとしても更に未来のプライマーがより強力な兵器を送り込んでくるということの証左であった。
タイムマシンの破壊によりこれまでの戦果を改変することはできなくなっていても、勝つまでやめないプライマーとの戦いは永遠に終わらず、人類は絶対に勝てないという事実に絶望する本部だったが、プロフェッサーは『火星に有毒な化学物質を搭載したロケットを撃ち込み汚染することで火星に生命が誕生しない、したとしても全く違う物になるようにする』という作戦を提案していた。
非戦闘員もろとも歴史から抹消する非情極まりない作戦だったが、戦いを終わらせる為、何よりループの中で何度も何度も殺されてきた妻や何百、何千億もの人々の仇を討つというプロフェッサーの強い意志により実行された。
しかしこれにより火星にプライマーが誕生しなければ戦争は起きず人類は火星を攻撃しない、しかし火星にプライマーは生まれ人類を攻撃するという致命的な矛盾からタイムパラドックスが発生。その矛盾を時間そのものが解消するべく、人類かプライマー、負けた方の存在が消えるという事態となってしまう。プライマーがシップの残骸を発見する前の人類を攻撃しなかったのも、こうした致命的パラドックスの発生を防ぐ為であった。
赤く染まる空の下、切り離された時間の中でプライマーの代表者、プライマーという存在そのものとなり激しく攻めたてる戦艦と一体化したかの者だったが、長き時を戦い続けたことで選ばれた人類の代表者に敗れ地に墜ちる。
これを以て歴史は修正されプライマーはその歴史から完全に消滅することとなった。
ネタバレを含む余談
地球防衛軍シリーズでは初となる明確に滅ぼされた敵組織となった。その原因になったのが自分たちが作り利用してきたタイムマシンの技術と諦めの悪さだったのは皮肉である。EDのモノローグで語られるが、人類の被害は人口の3割と『5』の時より遥かに少ない被害となっているうえに、戦死していたストームチームも全員生存している。
前述した通り、プライマーはパラドックスを防ぐため「墜落船の残骸を発見する前の人類を攻撃する」という根本的な攻略法を採れなかった。「秘密裏にシップの残骸を回収・処分すれば良かったのでは?」と思われるかもしれないが、そうした場合「発見を防ぐため回収したのに発見されないので回収に行かない」というパラドックスになってしまう。また「墜落を防ぐ」という行動でも「墜落を防ごうとする動機」がパラドックスとなる。更に人類文明の痕跡を完全に消滅させてしまうと「文明の観察のために過去の地球を訪問したタイムシップの墜落」が起こらず、「人類を滅ぼしに行く」という動機がパラドックスになってしまう為、大量破壊兵器で跡形もなく圧倒するような戦法も使えなかった。歴代で最も人類とEDFを追い詰めたプライマーだったが、実際は時間に関わる問題で自軍もがんじがらめになっていたのであった。
なお、この動画がラスボスの予言であったかもしれないと一部で話題である。
外伝では…
セルフパロディ満載のEDFシリーズクロスオーバーデジボク地球防衛軍の世界では、こんな超技術を有するプライマーでさえある存在から操られ、地球破壊に加担させられていた。
デジボクの世界のプライマーが6と同様に時間移動戦略を使えたなら、もっととんでもない事になっていただろうが…
実はデジボクのメインキャラの一人、「ニンジャブラザーのコタロー」はマザーシップにより江戸時代から飛ばされてきた本物の忍者であり、EDF6より先に侵略者側がタイムスリップを利用している。コタローの台詞からすると彼を時間移動させたのはEDF4の侵略者フォーリナーのマザーシップのようだが、関係性は謎である。
関連タグ(ネタバレ有)
宇宙浮遊物体スフィア:こちらも、地球を包囲して人類の脅威となっている存在。序盤、攻撃や侵攻をしてくるだけで、目的が不明な点も同一。