概要
多くの種は糸のような長い脚で豆のような体を中空に支え、独特の姿をしているクモガタ類の節足動物である。視力は貧弱で、その長い脚で周りの環境を察しながら歩く。
しかしその中では、ダニザトウムシのような脚の短い種類もある。
世界中に4000種ほどが知られる。
英名は「Harvestman」といい、一部の地域においては「Daddy Longlegs」(あしながおじさん)という愛称をもつ。
クモとの違い
8本脚のシルエットにあるゆえ、しばしば同じくクモガタ類のクモ(特にユウレイグモなど脚の長い種)と混同される。両者の明瞭な違いは次の通り。
クモ | ザトウムシ | |
---|---|---|
体の形 | くびれる | まとまる |
腹部の外骨格 | 柔軟で通常は分節しない | 丈夫で通常は分節する |
出糸能力 | あり | なし |
生態
雑食性で、虫などを捕食する他、死体やキノコなど真菌を食べることもある。
また、クモガタ類類の中では唯一、固体の餌を呑むことができるグループである。(他の仲間は殆どが液体しか呑めない)
天敵に対する防御手段は、臭腺から忌避物質を分泌したり、死んだふりをしたり、特に脚を自切することが代表的である。切られた足はしばらく跳ね続き、天敵の目線を引いて逃避のチャンスを上がる。
クモガタ類の中では例外的に雄はペニスを持ち、真の交尾を行う。(他の仲間は「交接」を行い、精包など間接的な方法でメスの生殖孔へ渡す)