マールブルグ病(マールブルグびょう)は、マールブルグウイルスの感染によって起こる、非常に危険なウイルス感染症である。マールブルグ出血熱(マールブルグしゅっけつねつ)と呼ぶこともある。
エボラ出血熱に匹敵する感染力・重篤性を持ち(感染症法ではエボラと同じ1類感染症に指定されており、患者は強制入院の対象となる)、また、マールブルグウイルスはエボラウイルスの生物学的な親戚である。
アフリカの発展途上国で流行している。ちなみに日本での発生は報告されていない。
感染経路
マールブルグ病の患者の血液・唾液・排泄物などに直接触れた際、皮膚からウイルスが体に入る。ウイルスを持った動物(特にコウモリ)に触れたり、食べたりすることで感染することもある。
症状
症状はエボラに似ている。高熱・頭痛・筋肉痛・嘔吐・下痢といった初期症状の後、全身に赤い発疹ができる。さらに進行すると全身の出血傾向(軽い場合は鼻血程度、ひどくなると吐血や血便)が起こり、並行して肝臓・腎臓・脳など、全身の臓器に異常があらわれる。最悪の場合は死亡する。致死率は20~80%と非常に高い。
有効な治療法はなく、点滴などの対症療法となる。
予防方法
- 流行地域への渡航はできるだけ避ける。
- コウモリに近づかないようにする。
関連項目
- エボラ出血熱 ラッサ熱 南米出血熱 クリミア・コンゴ出血熱:マールブルグ病と同じ一類感染症に指定されているウイルス性出血熱。