概要
外部からのエネルギー供給などを一切必要とせずに、「運動」をし続ける事の出来る機関である。
第一種永久機関は、外部へ何らの変化も残さないで周期的に運転して外部に運動をする機関。
第二種永久機関は、エネルギーを熱として受け取り、これを運動に変えるだけでほかに変化を残さない機関。
第一種・第二種ともに、つくることは不可能であると考えられている。
第一種永久機関を数多くの科学者・技術者が作ろうとしたが結局できなかった。これによりエネルギー保存の法則(熱力学第一法則)が確立された。
早い話、永久に動き続けるという事は逆に考えると一度起動させると停止させる手段が無い事にもなる。もっと言うと、それを構成させる部品が経年劣化や摩耗も起きない永久に存在し続ける代物でノーメンテナンスであり続ける必要にもなる。つまり破損や破壊で強制停止も不可能という事でもある。
エネルギー保存の法則に反しない形で第二種永久機関をこれまた数多くの科学者・技術者が作ろうとしたが結局できなかった。これによりエントロピー増大の法則(熱力学第二法則)が確立された。
しかし永久機関が否定された現代においても「永久機関を発明した」と主張する人間は数多く、それだけなら笑い話であるが詐欺に使われることも多々あるので注意が必要である。
なお熱力学の法則をマネーのゲームになぞらえ
a収支トントンにはならない
b無から有は生まれない
cこのゲームからは誰も逃げられない
と説明するミチオ・カク(日系アメリカ人の理論物理学者、作家)は
「この法則は世界の絶対法則ではない」
という可能性を提示している。
フィクションの世界において
フィクションの世界では、数多くの作品で永久機関が登場する。
「永久機関が完成しちまったな~!これでノーベル賞は俺んもんだぜ~!」(漫画『チェンソーマン』より)
ウマ娘によるパロディも…。
(様々な意味で)自給自足のことをジョーク・ネタとして永久機関という場合があり、
pixivでもいくつかそういった文脈でのタグ使用がある。
関連タグ
アントニオ猪木(詳細は「ネジを一本締め忘れた」の迷言で検索)
人間・・・人体は自らゼンマイを巻く機械であり、永久運動の生きた見本である。
(ド・ラ・メトリ著「人間機械論」より)