概要
実際は被害者ではない(加害者もしくは無関係な第三者)のにさも被害者であるかのような顔をする態度のことである。「被害者ぶり」のことであり、「ひがいしゃめん」ではない。
他者を非難したり、何らかの利得を得たりすることが目的のものを指し、精神疾患や認知症などが原因で起こる被害妄想とは別物。
逆の加害者面をすることはほとんどない。加害者のふりをしても他者の攻撃や利得に結びつけるのは難しいからであろう。ただし身代わり出頭のように誰かの罪を引っ被ることはある。
こんな状況
- 自分の浮気がバレたにも関わらず、「私は寂しかったのにかまってくれなかった!」と恋人を非難する。
- 些細なことでカッとなって一方的に暴力を振るってしまったにもかかわらず「あいつに殴られた」と自身を被害者に仕立てる。
- 相手を侮辱するようなことを先に言って口論に発展してしまったにもかかわらず「私は何も悪いことを言っていないのにあいつに悪口を言われた」と主張する。
- ゲームでのチート行為がバレたのにもかかわらず「どうせ遊びだから楽しければ構わないだろ。お前のせいで気分が台無しだ!」と自分の行動や発言を正当化し、自身を被害者に仕立てる。
被害者面は当事者が自覚的にやっているものを指し、精神疾患などからくる病的な被害妄想とは別物なのだが、他者に対する猜疑心と被害者意識が異様に強い妄想性パーソナリティ障害と呼ばれる人格障害(認知の歪み・偏り)もあり、被害妄想と被害者面の区別がつきにくい状態もままみられる。
使用上の問題点
しかしこの言葉には悪用や誤用をする者が尋常じゃないくらい多いという現状がある。
一例として、以下のケースがある、
- 悪事に手を染めなければ自分もしくは周辺の人物が何かしらひどい目にあっていた人間に対して「被害者面をするな」という発言
- ネットなどでよくみられるパワハラ告発に対するアンチコメント