暗黒面
だーくさいど
分かりやすくいえば悪に走ってしまった者が踏み込んでしまう領域のことである。
ジェダイの騎士たちが信奉する力フォースは闇の部分を持っており、人間をはじめとする生物の持つ憎悪や悲しみ、怒りなどを原動力とする事で、破壊的な力を引き出すことが出来るのである。
ジェダイ達はこれを「フォースの暗黒面」と呼んでおり、その暗黒面に墜ちた者は「ダーク・ジェダイ」と呼ばれ、その中でもフォースの暗黒面を究める事を教義として数千年に渡る独自の研鑽を重ね、この力で銀河を支配する事を最終目的として掲げるシスはフォースの暗黒面を退け平和をもたらす事を教義とするジェダイと対を為す真逆の存在とされている。
映画では描写されていないが、シスは数千年前に一大勢力を築き上げジェダイと激しい戦いを繰り返したものの、元々が野望を持つ者の集まりだったために、結局シス同士で殺し合った挙げ句に瓦解してしまっている。現在はそれを避けるために、シスの暗黒卿の名を同時に襲名しシスの教義を継承できるのは師と弟子の二人だけという「2人の掟」を定めているものの、大抵は弟子が師を殺して自ら師になるか、師が弟子を裏切って新たな弟子を取るという結果になっている。
ちなみに暗黒面の対義語は『光明面(ライトサイド)』と言う。
映画におけるシスの描写から、暗黒面のフォースの使い手は光明面のフォースを忌避すると考えられがちだが、暗黒面と光明面の両方のフォースを扱う人物も存在しており、正史のアニメ「反乱者たち」では謎の生命体ベンドゥの存在が示された他、非正史(レジェンズ)では暗黒面への転落を経験しつつもその後光明面に帰還してジェダイとなった者達の一部が、その後自らを暗黒面と光明面の両方に精通する存在へと昇華した事例も語られている。
ただし、これは全く真逆の感情とそれに起因する力を同時に扱うという事であるため、(少なくとも人間やそれに近い精神を持つ種族にとっては)難易度は相当に高いともされており、この境地に到達する事を目指した結果自らの欲望に引きずられて完全に暗黒面へと転落したり、最悪の場合精神の平衡を失い発狂した者も数多く存在するとされる。
また、正史の映画に登場したとある暗黒面の使い手は、自らの弟子を暗黒面と光明面の双方を兼ね備えた存在とする事を目論んでいたとされているが、映画本編ではその詳細について語られなかった。小説では弟子の責任ばかりでなく半端になってしまた自分の教育の仕方にも問題があり、光と闇の弱点を兼ね備えた存在にしてしまったと自省する場面がある。
- 激しい感情や負の感情(憤怒、憎悪、恐怖など)から引き出される力であり、穏やかな感情から引き出される光明面よりも入りやすく抜け難い。(要するに「感情を抑え冷静でいる」という精神面の鍛錬が必要な光明面と比べて、四六時中イライラしていれば強くなる暗黒面で比べればそりゃ後者の方が強くなろうというもんである)ただし、ディズニーが版権を握って以降、レジェンズの後期からこの傾向はあったが、感情のままに振るう暗黒面の使い手はそれ故自分の心に嘘をつけず、少しでも殺意や敵意に曇りがあればテキメンに力が弱まると強調されることも多い。憎い相手と決闘するには向いてるがいつでもどこでも誰とでも、の域に達するには「力を必要とする場面を的確に見極めた上で、抑えた攻撃性を一気に爆発させる」という能力が求められ、特にシスにおいてはジェダイのような光明面の使い手とは異なる形で冷静さや忍耐力を培う修練が要求されるという。
- 暗黒面に堕ちた者には精神・肉体共に変化が起きる。自身の感情や欲求に対する自制心が弱まり、暴力的かつ支配的な言動に陥りやすくなる。更には虹彩が黄色と赤の不気味なものに変化し、肉体も少しずつ蝕まれていく。また、暗黒面に近づいた者はより暗い色合いの服を好むようになるらしく、最終的には黒い服を着るようになる事が多い。(アナキンやルークなど)
- 上述のより入りやすい性質により、暗黒面に堕ちた者は戦闘においてより強いフォースを使えるようになる事が多い。(暗黒面の力の方が大きいというわけではなく、攻撃的な方向へと引き出しやすくなるという事)
- 光明面では使えない特殊な力を使用できる。代表的なものとしてはフォースを強力な電撃として手から放つフォース・ライトニングがある。また、ダース・シディアスのマスターであったダース・プレイガスは不死の法を習得していたらしい事が仄めかされている。
- 反面、光明面に出来ても暗黒面では不得手としている能力もあり、フォースを用いた傷の治療や未来の予知、読心などはあまり出来ないらしい(ただしこれについては個人差があり、暗黒面においてもこうした技を得意とする者もいる)。特に読心については、自己の欲望や利益を最優先に考え他者を軽んじる傾向による影響からか、目の前にいた敵や味方に不意打ちでやられた者が何人かおり、酷い場合は目の前の弟子が考えている事を全て見透かすような言動を発した直後に不意打ちで斬られた最高指導者もいた(ただしこれについては敢えて弟子を挑発して自身を殺させることが目的であった事が後に判明している)。
- 暗黒面に堕ちた者が使用するライトセーバーは刀身が赤色のものがほとんどである。レジェンズ(非正史)の設定ではジェダイへの憎しみを込めてクリスタルを合成するため赤く染まるという設定であったが、最近(ディズニーによるルーカスフィルムの買収後)新たに変更されたカノン(正史)設定では、ライトセーバーを作成する際にはカイバー・クリスタルを作成者の操るフォースと調和させる必要があり、このカイバー・クリスタルは光明面のフォースと調和しやすい性質を持つため、クリスタルを無理やり暗黒面に調和させる「ブリーディング」と呼ばれる行為を行うとクリスタルが血を流し赤色になるというファンタジックな設定となった。ただし、暗黒面に堕ちた直後のアナキンが青いライトセーバーを使用している事や、そもそもフォースを使えないグリーヴァスやハン・ソロがライトセーバーを起動している事から解るように、正史でも既に完成したライトセーバーを起動するのみの場合は使用者のフォースがライトセーバーに影響を与える事は無いとされている。
英国面:光明でも暗黒でもない、全く人類には理解が困難なフォース(?)の形態として現実世界上に降臨した。だがいろいろ間違ってる気もする。
そしてその派生形態が続々と……