「下がれ! このジェダイ野郎はわしの手で倒す!」
概要
元々カリーシュと呼ばれる種族の誇り高き将軍だったのだが、カマキリに似た姿をした昆虫型種族ヤムリ(ハック)との戦争で銀河共和国とジェダイがヤムリの支援に回りカリーシュに制裁措置を行ったことからカリーシュの母星カリーは大打撃を受け、グリーヴァスは共和国とジェダイに対して強い憎しみを持つようになる。
そしてこの時にカリーシュが負った莫大な負債を肩代わりすることを条件に、独立星系連合への参加を画策していたインターギャラクティック銀行グループによって軍事指導者として雇われる。
その後事故(これは分離主義者による陰謀であった)により負った怪我が元で全身のほとんどがサイボーグとなり、さらに感情の一部を削り取られたことにより、凶暴な殺戮者となり、以後は独立星系連合の将軍としてクローン戦争で活躍した。
劇中の活躍
シスの暗黒卿であるドゥークー伯爵によりライトセーバーの剣術を仕込まれており、4つに分かれる腕を使い最大で4本のライトセーバーを持って戦う。その実力はサイボーグ特有の奇怪な動きや馬鹿力も加わって高い水準となっており、フォースを扱うことができないにもかかわらず数多くのジェダイを圧倒し殺戮している。更にはアナキン・スカイウォーカー、オビ=ワン・ケノービ、キット・フィストーといったジェダイ騎士団で有数の剣客とも互角に近い戦いを繰り広げた。
また、非常に好戦的な性格で、ジェダイに対して強い恨みがあることもありジェダイを殺してライトセーバーを収集するという悪辣な趣味も持っている。そのためシス側の立場でありながら、戦闘で彼が使うライトセーバーは赤色ではなく、ジェダイ騎士が作成し使う青や緑のライトセーバーである。
ライトセーバーのほか、自身のボディーガードのマグナガードが装備するエレクトロスタッフ、ブラスターなど一通りの武器を使いこなす、物理的な戦闘力や格闘能力に限れば『スター・ウォーズ』シリーズを通しても強敵と言える存在。
また、憎悪に駆られた猪武者というわけでもなく、戦況の見極めは冴えており、追い詰めたとしても事前に退路や脱出手段を確保し形勢不利と見るや部下や味方を押しのけてでも単独で早々に撤退する事も多く、敵である共和国軍やジェダイにとっては戦局的には勝利した場合でも、大きな犠牲を払いながらも指揮官であるグリーヴァスの討伐や捕縛にまであと一歩の所で至らない事態が続いたため非常に厄介な存在であった。彼の部下はほぼドロイドのため部下のために無理を必要がなく、グリーヴァスが無事であるならリカバリーは効いてしまうのだ。
ドゥークー伯爵と並んでグリーヴァス将軍の名は独立星連合の顔となっている。しかし、『エピソード3』小説版の表現によれば、銀河の人々にとって、ドゥークーが銀河元老院の腐敗を指摘するのはある意味で真理であり高潔さすら感じさせるのに対して、グリーヴァスは「怪物」であり、「ドロイドのパーツの方が人間より思いやりがあるくらい」と言われるほど、恐れられている。
独立星系連合の政治面の中核を担う分離主義評議会の中心人物、ヌート・ガンレイとは険悪な関係で顔を合わせるたびに憎まれ口をたたきあう程。
アニメ映画において
『スターウォーズ クローン大戦』では、シャアク・ティ、キ・アティ・ムンディらジェダイ・マスターを軽々と退け、メイス・ウィンドゥの強力なフォースにも耐えてパルパティーンをコルサントから誘拐するという活躍を見せた(もっとも、この筋書きもパルパティーンが書いたものであるが)。また、この時のメイス・ウィンドゥとの戦いで呼吸器にダメージを負っており、エピソード3ではよく咳き込んでいる。ちなみにこの咳はジョージ・ルーカス監督の咳を収録したものである。
将軍の最期
上述した通りガンレイとは険悪な関係にあったが、クローン大戦中はドゥークー伯爵が両者の上位に立つ国家元首として君臨する事で組織が保たれていた。しかし、クローン戦争末期(エピソード3)において伯爵がコルサントの戦いで死亡し、グリーヴァスが事実上の後釜として評議会の上位に立ったことでガンレイとの関係は決定的に決裂する事になる。
そして惑星ウータパウでオビ=ワンと激戦を繰り広げた末、胴体の装甲を引きはがされ、むき出しになった内臓部にブラスターを受け死亡した。
さらに小説版によると、グリーヴァスはダース・シディアスがオーダー66を実行する際に、その障害になると見込んだジェダイマスター・ケノービをコルサントから遠ざけるためにウータパウに誘い込む捨て駒であり、シディアスからは「生死は問題ではない」と考えられていた。
レジェンズでは死後、カリーシュが祀る神々の一柱に加えられたとの事。
余談
グリーヴァスをサイボーグ化した技術はのちにダース・ベイダーの肉体改造にも応用されていた。
海外のスターウォーズ系ミームにおいてはライトセイバーが弾かれたり、墓代わりに供えられているシーンにふと現れては回収して大喜びで走り去ったり、何十本ものライトセイバーを同時に起動した挙句くるくると回して見栄を切ろうとした結果全身消滅したりと超偏執的ライトセイバーキチ扱いされている。