初めに
このキャラクターは、2022年2月に発生したウクライナ侵攻によって、非常にデリケートなキャラクターとなっております。
そのため、当キャラクターを、ウクライナ侵攻と結びつける等の行為、およびそれを題材にした作品のpixiv内の投稿は絶対にやめましょう。
また、このキャラクターを演じる峯田茉優氏への誹謗中傷行為も、絶対にやめましょう。
あくまでも声優は役を演じているだけです。そこに罪はありません。
声優に対する誹謗中傷行為は、絶対にやめましょう
プロフィール
真名 | ドブルイニャ・ニキチッチ |
---|---|
クラス | ライダー |
性別 | 女性? |
身長 | 165cm |
体重 | 50kg |
出典 | ロシア英雄叙事詩(キエフ歌圏) |
地域 | ロシア、ウクライナ |
属性 | 中立・善・地 |
好きなもの | 最愛の伴侶 |
嫌いなもの | 待たされる事 |
ILLUST | ろび〜な |
CV | 峯田茉優 |
伝承では男性であり、本人も「ニキチッチは男だぞ」と言う。だが、現界したその姿はどう見ても女性で、そのことを指摘すると「まあ、そうだな」という返事が戻ってくる。
概要
『Fate/Grand Order』に登場するライダークラスのサーヴァント。レアリティは☆4。
第2部断章にあたるイベント『非霊長生存圏 ツングースカ・サンクチュアリ』開催に合わせて実装された。
イベント終了後はストーリー召喚に追加される。
太公望共々、本来英霊が存在できない同領域にはぐれサーヴァントとして召喚され、コヤンスカヤを討ちに来た主人公らに助力する。
真名
ロシアの口承叙事詩『ブィリーナ』に登場する英雄の一人、『ドブルイニャ・ニキチッチ』。
ウラジミール公に仕える三勇士の一人であり、イリヤー・ムーロメツに次ぐ知名度を誇る。
「三つ首の雌竜ゴルィニシチェ」討伐の際、ドブルイニャは一度は詫証文に応じて見逃したが、懲りずに人攫いを続けたため、再度討伐することとなった。
本作ではメイスやハルバードで武装しているが、原典ではサモショークという剣を持ってるとも。
ロシア伝承の英雄からは初の出典であり、『ブィリーナ』の主人公ムーロメツに先駆けての実装となった。
原典では鎧で武装したお髭のおじ様だが、本作では180度異なる容姿の女性となっており、中にはニキチッチではなくニキチッチの奥さん視点で物事を話しているとしか思えないシーンも複数ある。
カルデアでもその件について様々な解釈や説が浮上したが、本人の解答がいつも要領を得ないため、結局真相は謎に包まれている。
人物
一人称は「オレ」。
何故か猫の耳や尻尾、爪などを備えた、銀髪碧眼の女聖戦士。
基本的には寡黙かつ淡白な武人で、あまり多くは語らず行動で示すタイプ。とにかく決断が早く、一度判断するとまったくもって迷わず、何事もすぐに行動に移す。
一方、静かなれど堂々として自信に満ちた若武者でもあり、「自分にできないことはさほどないだろう」という強い自負が全身に満ち溢れている。口癖も「できるぞ」と「〜なさい」の二つ。
ともすれば自信過剰と紙一重の領域ではあるが、どこぞのマックール同様「できないことは、できない」と正確に判断し弁えられる冷静さも併せ持つ。
誰かさん風に言うなら「なんでもはできないぞ、出来ることだけ」といった所か。
こうした性格から集団行動にはあまり向かず、単独行動での冒険や、斥候任務に向いた気性の英霊と言える。
戦場での采配も王や指揮官に任せ、自分自身は純粋ないち戦力に徹する方針をとっている為、ともすればボーッとしているようにも見えるらしい。
能力
ステータス
マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
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藤丸立香 | A+ | C | B | C | A+ | B |
保有スキル
騎乗(EX) | 本来は騎乗スキルでは乗りこなせないはずの竜種についても例外的に騎乗可能で、他の誰よりも積極的にドラゴンライダーしている。 |
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対魔力(A) | ランクAでは魔法陣及び瞬間契約を用いた大魔術すら完全に無効化してしまい、事実上現代の魔術師がこの戦士を傷付けるのは不可能。 |
永遠の若武者(B+) | ドブルイニャ・ニキチッチはいつまでも若々しく、彼の愛馬には「乗る者を老いさせない」という力があるとされる。本来は「天性の肉体」スキルもしくは「紅顔の美少年」スキルの効果を含むもの。 |
ベルザ・ダマスク(A) | 後述する第二宝具。FGOではスキルとして表現されている |
ベルザ・ブルーク(EX) | 後述する第三宝具。FGOではスキルとして表現されている |
宝具
邪竜来りて罪を吐く(ズメイ・ゴルィニシチェ)
- ランク:A
- 種別:対軍宝具
- レンジ:1〜50
- 最大捕捉:1人/200人
「ゆくぞ、三頭竜!」
「真なる約定、真なる誓い。目覚めよ三頭竜!『邪竜来りて罪を吐く(ズメイ・ゴルィニシチェ)』!!……からの、と・ど・め・だぁぁーーーっ!!」
かつて自分が退治した邪竜ゴルィニシチェを召喚。三つの頭で青い火焔×3を敵に放射し、ニキチッチ本人も「隙あり」とばかりに、対象へダマスク鋼の塊を振りかざして襲いかかる。
戦法としても宝具としても極めて単純な代物だが、三重連ドラゴンブレスに耐え切れたとしても、とどめに超重武器で打ち据えられては、如何な猛者でも無事では済まないだろう。
白く輝ける竜殺武具(ベルザ・ダマスク)
ニキチッチが身につける武器や防具などの装備一式。これら自体も宝具として扱われ、そこから発する威も示している。
白く輝ける我が愛馬(ベルザ・ブルーク)
戦闘中常に駆っている白き愛馬(竜)。元は本当に馬だったが、ゴルィニシチェを倒した際かけられた呪いで飛竜になってしまったとの事。
この騎獣由来の不老の力は既にニキチッチの特性になっているものとみなされ、スキルとして分離している。
性格は飄々とした女好きで、美人に乗られると喜ぶだけでなく、流暢な人語や鼻先を使ってセクハラをかます事があるため偶に主人に折檻を貰う。
しかし拳骨程度では動じず、どこぞの白馬じみた変顔を返すなど良くも悪くもタフ。
関連人物
生前
ナスターシア
奥さん。夫が不在の間、帰りを健気に待ち続けた。
そんな経験がある為か、似た説話を持つオデュッセウスとは仲が良い。
原典によるとあるボガトィリの娘で女戦士であり、彼女を男と勘違いして攻撃してきたニキチッチを返り討ちにして逆にとっ捕まえたのが二人の馴れ初めで、その時ナスターシアはニキチッチの顔をよく見ていなかったため、再び顔を合わせた際もし彼が若者なら捕虜に、老人なら斬首に、美男子なら結婚しよう。と思い付き、改めて対峙した所予想以上のイケメンだったため彼女は大喜びで花嫁になったそうである。ソレデイイノカナー?
ウラジーミル1世
ヴィリーナに登場するウラジミール公のモデルになった人物。
国教をキリスト教に改宗するにあたり、スラブ神話の神々の像を無惨な方法で破壊した逸話が有名。
イリヤー・ムーロメツ、アリョーシャ・ポポーヴィチ
ヴィリーナに登場するウラジミール公に仕える仲間。三勇士とも。
イリヤーは第一位でアリョーシャは第三位である。イリヤーは氷室の天地でも紹介された事がある。
Fate/Grand Order
契約したマスター。
勇士にとっての唯一無二の存在たる愛馬のようなものだと認識している。
そして、バレンタインでは「ある提案」を持ちかけることに……
一足先に召喚され組んでいた軍師兼道士。迂遠でいけすかないタイプと残当な評価をしている。
かの伝説の英雄が女性であったことに衝撃を隠しれない、お前が言うな。
男のアーサー王がいると知ると更に混乱している。
イワン王子
同じくロシアの伝承に登場し、悪竜を退治した英雄。
使った剣も同じくサモショークであるとされる。『FGO』ではイヴァン雷帝が言及済み。
現時点で最も新しいロシア出身の英霊。
その為か、子供のように接しており、頭を撫でようとする。
同じくキリスト教圏の女性ドラゴンライダー。
おイタをすれば拳骨も辞さないという共通点もある(文字通り)。しかし、マルタの場合はおイタをしなくても相方を爆散させたり、ラッシュを浴びせてしまう。仕様だから仕方ない。
これまでに登場したドラゴンスレイヤーの面々。全員竜に有効な能力を持ちゲーム的にも相性が良い。
長物使いでケモミミで白髪でナイスバディで性別が曖昧なオレっ娘と、共通点が多いサーヴァント。
ただニキチッチの方は、より飾らない野生児としての面が強い。
終始煮え切らない態度で言葉を濁している。これは彼女をある定義で見做しているものの、そう言う資格も自分には無いと思っている為。
発表当初における日本での知名度が低かった大英雄つながり。
動物も人間もイケる女好き騎馬という点でドブルイニャの愛馬と共通する。
余談
キャラクターデザインを担当したろび〜な氏は『Fate/EXTRA』および『CCC』のコミカライズを担当している。
何ぶん名前が長いためマスターからの愛称は一定しておらず、純粋に姓の「ニキチッチ」、イベントシナリオにて伊吹童子が用いた「ニキチ」、実装を告知した生配信にて大久保瑠美が命名した「チッちゃん」などが多く使われている。誰ですか?「ドエロイニャ・デカチッチ」なんて呼んでるのは。
名前も元ネタもニキ(兄貴)だけど、召喚された姿がネキ(姉貴)であるという事から『ニキネキ』という呼び方をするファンもいる。間違ってもこの人の女体化ではない。
関連イラスト
関連タグ
Fate/GrandOrder サーヴァント ライダー(Fate)
ツングースカ・サンクチュアリのストーリーによると、実はニキチッチはコヤンスカヤの名付け親であったということが判明した。
汎人類史におけるツングースカ大爆発の折、ニキチッチは東方のとある神が新たに誕生した命を言祝いだ際に召喚され、ツングースカで生まれたその赤子のような存在に「ヤースカヤ(ロシア語で俺の子)」と名付けて世話をしていたということが回想で語られている。
ツングースカの地に赴いた際に、"竜だか虫だか分からない生き物"を斃したとのことなので、こちらも召喚された目的の一つの可能性もある。
しかし元々限られた期間しか現世に居られない英霊であったため、生まれたばかりの幼い彼女を育て切る事が出来ず退去という結末であったという。
そしてそのことをニキチッチ自身は不甲斐ないと感じており、「自分は子育てが上手くない」と定義する様になった。
このことからマスターの一部には「女性であったならばもっとうまく子育てできたかもしれないという思いと後悔を『座』に持ち込んだ結果、それを汲み取った妻ナスターシアから霊基の一部を借り受けたor同化した事で、今回の現界では女性の肉体となったのではないか?」と推測する者もいる。
事実複数の言動(マイルームでの嫌いなもの発言やストーリー中の描写等)が明らかに妻視点によるものなのも、この霊基同化によって記憶を共有(エミュレート)していると解釈すれば辻褄が合う。
あくまでも公式見解がない故の推測の領域だが、原典で夫婦の間に子供がいた記述が無いことを踏まえれば、夫であるニキチッチ思いの妻が同じことを思ったとしても違和感はなく、どうせなら次は父と母二人分の愛情を注いであげられますように……と考えた末の姿なのかもしれない。