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寿退社の編集履歴

2023-02-24 08:29:13 バージョン

寿退社

ことぶきたいしゃ

めでたい事による退社。主に「女性が結婚を期に退職すること」を指すことが多い

概要

めでたい事、特に結婚を機会に退職すること。

寿退職とも呼ばれる。俗に「家庭に入る」とも言われる。

高度経済成長期まで、女性は20代後半から30代前半には結婚を期に退職するのが当たり前であった。当時は家庭収入は男性ひとりで養えるとされ、女性は就職しても補助的な役割しか与えられず、企業側も労働者側も「結婚して退職」が前提であった。さらに、女性社員の採用条件に「結婚したら退職」というものを付けていたところもあり、裁判に発展したことも。

男性も「ひとりで家を支えることが当たり前」とされ、妻が働いていると「収入が少ないから妻にも働かせている」と後ろ指を指され、退職しようとする女性を止めることが憚られたという。

当時は、働き方に対する選択肢は「仕事」か「結婚」の二者択一で、極端な話、女性自身も社会も「女性=結婚」ありきの時代だったといえる。


現状

近年は、女性の社会進出や働き方の多様化が叫ばれるなか、いわゆる「寿退職・寿退社」は減ってきている。また、意識にも変化が見られる。NHK放送文化研究所による「日本人の意識」では、1973年は「結婚したら、家庭に専念した方がいい」が35%、「結婚して子どもを持っても、できるだけ仕事を持った方がいい」が20%だったのが、2018年には前者が8%、後者が半分以上の60%に達している。

また、2020年代の20代から30代はいわゆる「寿退職・寿退社」について、「定年退職すること」と考えている人が多いと言う。

一方で厚生労働省の調査(平成24年・成年対象)では、結婚後に「仕事あり」から「仕事なし」に変化した割合は、男性0.2%の一方、女性は18.1%と結婚を期に退職する人は圧倒的に女性が多い現状はまだ変わっていない。

また、ITmediaの調査(2012年)では、結婚しても働くのが理想とする一方、実際では結婚を期に退職せざるを得ないという現状が浮かび上がっている。いまだに「育児・家事は女性がするもの」という価値観が根強い中、子どもを持ちながら働くのが難しい実態が垣間見える。古い調査だが、日本での男性育休がまだ普及には程遠い現状、あまり変化はないと思われる。


メリット・デメリット

結婚を期に退職すると、パートナーの生活や働き方に合わせられる、体面よく退職できる、家事・育児に専念できるなどの利点があります。一方で、ブランクが開くことでキャリアに傷が付き再就職しづらい、家に籠ることで社会交流が途絶えストレスがたまる、世帯収入が減るなどのデメリットがある。


フィクションでは

かつて、漫画やアニメ、ドラマでも母が「専業主婦」としていつも家にいることが多かった。しかし、2000年代以降の漫画・アニメでは「両親が共働き」「両親が仕事のためずっと海外にいる」という設定が増えている。家に兄弟姉妹のみでいることの理由として使われることも多い一方、この設定をネガティブに捉える作品も少なからずみられる。


最後に

男女が同じステージで働けることを望む声が多くなるなか、女性が自由に働ける社会を目指すことが大切です。その故、いわゆる「寿退職・寿退社」を完全に否定する、またそうした働き方を押し付けるのでもなく、多様な働き方のひとつとして捉えていくことが大切です。

そうした意味で、「イクメン」がクローズアップされるなか、男性がいわゆる「寿退職」をする、と言うのもひとつの選択肢ではないだろうか。


外部リンク

寿退社って、定年退職のこと? | NHK | News Up | ジェンダー


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