概要
大乱闘スマッシュブラザーズSPECIALにおいてガノンドロフのスマッシュ技が軒並み変更され、これまでは勝利画面やアピールでしか見なかった剣を扱うようになり、その中でも横スマッシュ技である「斬岩」は取り分け有名となった。
元ネタかは不明だが『トワイライトプリンセス』の一幕に、これと似た動作の攻撃が存在する。
この技は「ドリャー!!」という豪快な掛け声のもと、前方向に思い切り剣を振り下ろすもので、隙こそ大きいが前方110°という真上、横方向に非常に広い攻撃範囲を持ち、威力は最大ホールドで40,3.%、ホールド無しの素出しでも28,8%という高威力を誇る。加えてカス当たりが存在せず、どこで当てても同じダメージを与えられる。
また、その威力に恥じず撃墜性能も非常に高く、素出しにしてステージ中央ならば75%、ステージ端ならば45%、仮に最大ホールドが決まろうものならステージ中央ならば35%、ステージ端であれば15%のダメージ値で相手を撃墜出来るという正に魔王の一振りである。
威力やふっとばし力だけで見れば別のワザの方が高いスペックを持っているが、これだけ大きい判定を持ちながらカス当たりなしというのはドリャー最大の個性の1つ。
発生の絶妙な遅さも一役買い、復帰してくる相手や回避を行った後の相手にも半ば不意打ちのような形で決まりやすい。
限定的な状況だが相手のダウン中に確定することも・・・
ちなみにモーションから想像つくと思うが崖掴まりに当たることがある。
また非常に高いダメージを誇るおかげで、相手の小技を一方的に相殺した上で長い硬直時間を与えられる。場合によってはステップして上スマッシュが確定するので、うかつに攻撃を出せない。
よしんば躱したとしてもガノンドロフもすぐに行動できるためその場回避を入れて来ることが多い。嬉々としてスマッシュで反撃しようものなら回避されてドリャー!を食らうこと間違いなし。
シールドで防いでもかなり削られるので二発目を受ければブレイクは免れない。その時は最大威力のドリャーか魔人拳をお見舞いされるだろう。
加えてガノンは重量級であり、高ダメージでも中々撃墜されず、ほかほか補正の恩恵も受けやすい。この補正がかかったドリャーをまともに食らおうものなら一たまりもない。
ガノンドロフを相手にする場合、この技の恐怖とも常に戦うこととなると言っても過言ではない。
特に軽量級はこの攻撃で低%でも即撃墜されることが多いので注意する必要がある。
つまるところ、この技が当たれば「相手は死ぬ」。どれだけ追い込まれてもこの技が当たればダメージ、撃墜性能両方の観点から一気に巻き返しが可能であり、初心者から熟練者まで幅広く愛用されている。一方、される側としてもたまったものではなく、この技ひとつで今までに自分が上手く作り上げてきた優勢を台無しにされる理不尽極まりない技として警戒されている。
ガノン自体はコンボ耐性が低く、コンボキャラであればダメージレースで優位を取りやすいのだが、ひとたび撃墜困難に陥ると一瞬の隙を突かれてほかほか補正込みドリャーを食らい逆にこちらが撃墜、という光景も良く見られる。うーんこの愉快なパーティゲーム。
凶悪ではあるが、かといって対処不可能というわけでもない。
まず、なんだかんだで発生は早くない。クッパやマックのようにアーマーが付いているわけでもないので、発生前に潰せることもある。また、この威力と範囲にしては隙は大きくないが、それでもリーチを活かさなければ反撃は受けやすく、もし確定反撃を受けずとも相手の有利なように動かれやすい。
一部キャラ限定ではあるが、カウンター技で斬岩を取ると反撃でガノンが痛快に吹っ飛んでいく。ただしドリャーのリーチが長いせいでカウンターが届かないという悲しい出来事が起きる可能性もある。
このような批評から『スマブラSP』のガノンといえばこの技と言える程に知名度を上げていき、いつしかこの技は、そしてこの技をぶん回すガノン本人も、「ドリャーおじさん」略して「どりゃおじ」(または「ドリャおじ」)と呼ばれるようになった。
ちなみにチーム乱闘ではクラウドの凶斬りと相性がよく、凶斬りで動きを封じている時にガノンの横スマを叩き込むことができる。
DORIYAH
国内のみならず海外でもどりゃおじの人気は凄まじく、DORIYAH(「ドリャー!!」のこと)で検索するとガノンの横スマ関連のコラ画像・ネタ絵がわんさか出てくる。海外版のガノンのボイスも日本語版と同じであるため、聞き慣れない「ドリャー!!」がより印象に残ったのだろう。
加えて、使用する剣の正式名称が明かされていない(原作でガノンが装備していない)ためか、剣自体も「Doriyah Sword(ドリャー剣)」と呼ばれている。
ちなみに動詞(「ドリャーする」)にもなっており、"Get DORIYAH'D"(「ドリャーでやられる」)という言い回しも存在する。
遂には「GANON DORIYAH T-SHIRT」(要は「ドリャーTシャツ」)なるものまで作られるほど。
そして
スマブラ公式の発売3周年記念写真にて各人が決めポーズを披露するなか、ガノンはドリャーを構えていた。公式も「ガノン=ドリャー」になりつつあるのだろうか。
姫川明著トワイライトプリンセスにて
姫川明著『トワイライトプリンセス』11巻(最終巻)にてリンクと死闘を繰り広げる中、斬岩を思わせる攻撃を二度披露。モーション自体は原作にあるものと同じだが地面を砕くという独自表現が加えられている。これをまともに受けたリンクは地面を吹っ飛ばされ大ダメージを受けてしまった。
モーションはアイクの横スマッシュ攻撃「叩き割り」をベースにしてる。
発生、威力、全体隙ではこちらが優れていると上位互換に思えるが、アイクはホールド発生や持続Fで優っている。
関連タグ
アイク…「ドリャー!!」の元になったと思われる横スマッシュ攻撃「叩き割り」を使用するファイター。こちらの代表的な掛け声は「ぬぅん」。
ホムラ…横スマッシュの動作、ふっとばし力がほぼ同じことから「どりゃおじ」ならぬ「どりゃおね」と呼ばれることも。
三島一八/カズヤ…「ドリャ」繋がり。こちらは原作から代表的な掛け声で、耳に馴染んでいる原作ファンからは元祖どりゃおじと呼ばれることも。こちらのローマ字の綴りは「dorya」。
スマブラでは最風だけでなく横スマッシュ攻撃の際にも発することがあり、この横スマもまたえげつない火力、ふっとばし力を誇る。
メイ(ギルティギア)…必殺技の一つ「イルカさん・横」のあまりの性能と掛け声の「突撃!」から、海外で「TOTSUGEKI」という別名でネタにされている点が共通している。