あいつらの目的は、喰うことと増えること。
実にシンプルで……
だからこそ交渉の余地もない、人類の敵だわ。
概要
「光の氾濫」が起きた後、第一世界に出現した存在。
英語では「Sin Eater」と表記される。
石膏のような白い肌を持つ、神々しくも不気味な異形。
一見神聖な印象を与えるが、その実態は理性もなくエーテルを喰らうだけの存在であり、ヴォイドの妖魔と変わらない「怪物」である。ただ、ヴォイドの妖異は闇のエーテルに支配されていたものが、こちらの罪喰いは光のエーテルに支配されているというだけの違い。
(そのため、デザイン段階ではどうしても「天使」のようなイメージに寄りがちなものを度々「天使ではない」と修正していたのだとか)
その正体は「光の氾濫」によって膨大化した光のエーテルに飲み込まれた生物が変貌した姿。
そして罪喰いになった生物は、既に生命活動を止めている。
エーテルを喰らうだけでなく、食らった生物を新たな罪喰いに変えてしまう能力を持っている。
正確には、罪喰いのエーテルによって生物の体内エーテルが光属性に偏重してしまった結果、罪喰い化してしまう。なので罪喰いに襲われなくても体内エーテルが光属性に偏重してしまった場合や、大罪喰いなどの強力な光属性エーテルに長時間さらされた場合も、罪喰い化してしまう。
罪喰い化する際は本人にとって大変な苦痛を伴うらしく、罪喰い化する前に殺してくれと嘆願する者は少なくなく、そのような人々を引き取って最後の時まで世話をする「旅立ちの宿」という集落がある。
この場合旅立つのは、もちろんあの世である。
作中ではある一人の少女が罪喰いに変貌するイベントがあるが、かなり踏み込んだ描写がなされている。
苦痛に絶叫し、全身の穴という穴から白い汁を吹き出して溶け崩れ、羽を重ねたような繭から「孵化」するという、身の毛のよだつようなおぞましい光景に、少なからぬプレイヤーが衝撃を受けた。
インスタンスダンジョン「殺戮郷村ホルミンスター」では、罪喰いに襲われた集落が舞台となり、ヒトも家畜も問わずあらゆる生物が罪喰い化して襲いかかってくる。
遠目に点在する羊のように見えたモノがおびただしい数の「繭」だと気づき、鬱になったヒカセンもいるとか。
しかもこのダンジョンの中ボスは、上で述べた「主人公の目の前で絶叫を上げながら罪喰いに変貌した少女」である。他のプレイヤーではなくNPCを代わりにパーティメンバーとして編成できるコンテンツサポーターでこのダンジョンに挑んだ場合、NPCにアリゼーを選択する事ができるが、アリゼーを連れて行くとこの中ボスに対峙した時点で「あの少女が変貌したもの」であると気づく。
(アリゼーは主人公と共に少女が罪喰いに変貌する様子を目撃しており、その上少女との付き合いは主人公よりも長かった)
大罪喰い(Lightwardens)
罪喰いの上位個体。
自らのテリトリーに強い光を振りまくことで第一世界を侵食しており、その結果ノルヴラントは夜が来なくなってしまう「無尽光」で満たされている。第一世界のバランスを取り戻すには、大罪喰いの討伐が必要不可欠である。
他の罪喰いを従える力を持ち(罪喰いそのものが強力な特定個体に付き従う性質を持つ)、大罪喰いによる襲撃は必ず大規模な群れでの襲撃になる。
唯一幸いな事に、大罪喰いは数が限られており、下位個体と違って放っておくと勝手に増えたりする事は無い。
しかし大罪喰いを倒してしまうと、大罪喰いの体から膨大な光が放出される「光の放出」が始まってしまう。放出された光は自身を倒した生物に取り憑く性質を持ち、取り憑かれた生物から新たな大罪喰いが誕生する。
つまり、何度大罪喰いを倒しても新たな大罪喰いに生まれ変わるだけであり、完全に消滅させることは不可能。それどころか、大罪喰いを倒した個体=それまでより強力な個体を依り代とすることで強化されるという問題を孕んでいる。
そのため大罪喰いが現れてから100年余り、人類はまともに大罪喰いに反攻する事ができなかったが、「光の加護」と呼ばれる力があれば放出された光を相殺することが可能であり、水晶公が召喚した光の戦士……もとい闇の戦士によってそれが証明された。
大罪喰いが討伐されると、その大罪喰い個体が支配していた地域に限られるものの、光が強すぎるバランスが崩され、闇が戻ってくる。
つまり、「夜」や「曇り・雨」と言った昼夜や天候の変化が生じるようになる。
(逆に言うと、ノルヴラントの世界はその地域の罪喰いを倒すまでは時刻に関わらず雨も降らない晴れの昼間で固定されており一切空模様が変わらない。)
登場した大罪喰い
余談だが、各大罪喰いの名称はイノセンスとティターニアを除き新約聖書における「4つの愛」に由来している。
また、あと一つの無償の愛=アガペーに相当する大罪喰いは現状存在しない様子。
イノセンスとティターニアは本来の大罪喰いを倒したり取り込んだりしてなった存在であるため、その倒されたどちらかの罪喰いがアガペーである可能性はある。
余談
pixivでは「もし光の戦士が罪喰い化したらどうなるか」を描いたイラストが数多く投稿されている。
関連タグ
ファイナルファンタジー14:新生エオルゼア 漆黒のヴィランズ 第一世界
『シン』:FF10に登場。同じく「罪」を意味する名を持つ敵。更にシンをシンたらしめる仕組みは、大罪喰いのそれと共通している。
※以下、漆黒のヴィランズメインストーリーのネタバレを含みます
ネタバレ
罪喰いの光の真実
実は大罪喰いの光は光の加護で相殺されているわけではなかった。
単に光の加護によって罪喰い化が抑えられているだけであり、その光は確実に光の戦士の体内エーテルを蝕んでいたのである。
そのため、視力を失った代わりにエーテルの流れを視ることによって他人を判別しているヤ・シュトラは、再会した光の戦士を「人間の姿をした罪喰い」と勘違いしていた。
最後の大罪喰い「イノセンス」を倒し、その光を吸収したことでついに光の戦士は限界を迎え、罪喰いへと変貌しかけてしまう。
しかしこれこそ水晶公の狙いであり、光の戦士に蓄積した罪喰いの光をクリスタルタワーに吸収し、その力で別次元の扉を開いて滅びゆく第一世界から脱出しようとしていた。
……が、実はそれもまた嘘であった。
詳細はこの頁参照(※リンク先ネタバレ注意)
メオル
ユールモアで市民に無償で提供されている食物。
見た目は白く丸々とした塊で、パンのようにも桃のようにも見える。
実はメオルの材料は罪喰いの肉である。
メオルを食した人間は、罪喰いの光をその身に取り込んでしまっている。通常はエーテルを均衡化させる働きにより排除されるが、長らくメオルを摂取すればするほど、エーテルは偏重化。そしてヴァウスリーの「罪喰いを操る能力」によって、意のままに操られてしまう。
そして前述のとおり、罪喰いは人間を含む第一世界の生物が変化したものである。つまり第一世界の人々は知らず知らずのうちに自分達の世界の住人を食べ続けてきたという事になる。
ちなみに吉田Pによれば、「メオルはパンみたいな味」とのこと。
またコンビニ「セブンイレブン」の「塩バニラクリームのパン」が、デザイン的にとても良く似通っていたため、一時期ヒカセン達の間で話題になった。