概要
本作の舞台である世界に闇を拡げる元凶といわれる、全身が溶岩で覆われた巨人のような荒神であり悪魔。その存在は伝説という形で語り継がれており、恐怖の対象である。
身体が溶岩であるため、一部が損壊してもすぐに再生できるが、同時に溶岩であるが故に水に触れるとその部分が凝固してしまうため、陸地から離れることができない(しかし、これも短時間で再生できるが)。
その巨大な体躯から繰り出される攻撃は勿論、手の平から溶岩を半無限的に生成し、それを隕石のごとく投げ飛ばすことができる等、戦闘力はまさに災害級であり、神と言われるに相応しい。
テ・カァも他の悪党のように、「命の女神・テ・フィティの心」を求めるとされており、1000年前にこれを盗み出した半神半人マウイの元に現れ、死闘の末に「テ・フィティの心」と「神の釣り針」を海底に沈めたという。
本編の時間軸においても「テ・フィティの心」を諦めていないようで、テ・フィティに心を返しに来たモアナとマウイの元に再び現れ、それを狙った。そのため、本作におけるラスボスとも言える存在である。
その禍々しい見た目、それに違わぬ凶暴性と戦闘力、そして本作のカギである「テ・フィティの心」を狙うことから、同作にて登場するカカモラやタマトアと同じディズニーヴィランズのようにも見えるが・・・。
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ネタバレ注意!
実はテ・カァこそ、マウイに心を奪われた命の女神・テ・フィティの成れの果てである。
つまり、「テ・フィティの心」を狙ったのは私欲でもなんでもなく、ただ奪われた自分のものを取り戻そうとしているだけであった。
「テ・フィティの心」を返すべくやって来たモアナは、マウイの協力を得てテ・カァの攻撃を搔い潜り、最終的には目的地にたどり着いた。しかし、その場所にはテ・フィティはいなかった。この事実にモアナは一瞬絶望しかけるが、直後にテ・カァの胸元にある特徴的なくぼみを発見したことで、テ・カァの正体に気づいた。
その後、モアナと心を通わせ「テ・フィティの心」をはめてもらったことで、溶岩の体が崩れ落ち、元の慈愛あるテ・フィティの姿に戻ることができた。闇を払い、かつての自然を蘇らせると同時に、自身の心を盗んだマウイとも和解。彼に新たな神の釣り針を与え、2人と別れた後、再び巨大な島となって眠りについた。
余談
テ・フィティとテ・カァは同一の存在だが、性質はまるで正反対である。その要因は「心の有無」という、たった1つの違いによるものであった。行使する者の心次第で神にも悪魔にもなるという、強大な力が持つ二面性と危うさを体現した存在と言えるだろう。