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トリリオンゲーム

とりりおんげーむ

原作:稲垣理一郎、作画:池上遼一による青年漫画。ビッグコミックスペリオールで連載中。

解説

原作:稲垣理一郎、作画:池上遼一による青年漫画ビッグコミックスペリオールで連載中。

スタートアップ企業をテーマにした青年漫画。

実写ドラマが2023年7月からTBS系列局の金曜ドラマ枠で放送されている。主演は目黒蓮(SnowMan)。主題歌は、SnowManの「Dangerholic」。

破天荒な陽キャハル陰キャなエンジニア・ガクW主人公となっており、二人が出会い、起業し、成長していく過程を描く。

単行本の最初に収録される回では、既に億万長者となったガクが過去を思い出し、本編自体はガクの回想という体裁になっている。

アイシールド21』や『Dr.STONE』などのヒット少年漫画を手掛ける稲垣と、御年70歳のベテラン劇画家の池上というギャップのあるコンビは、主人公の二人のギャップにも通じているようである。

なお、稲垣氏曰く「『アイシールド21』と『Dr.STONE』読者の方で『トリリオンゲーム』に興味を持った方に、作品についてざっくり説明すると「ヒル魔龍水ゲンみたいな主人公が、セナみたいな気弱男と、ハッタリ&友情で1兆円稼ぐ漫画です」とのことである

作画担当の池上遼一氏にとっても新境地と言える作品であり、氏のそれまでの硬派な作風からは想像も付かない破天荒でポップなコメディ漫画となっている。

ちなみに、池上氏は原作を文章で手渡されることが通例だったのだが、本作の原作を担当した稲垣理一郎氏はキャラデザインもある程度考案したネームの形で原作を手渡すタイプの作家だったこともあり、池上氏曰く「人の描いた原稿に手を加えるのは大変怖かった」とのこと。

あらすじ

お台場の高層ビルの最上階に本社を構える大企業「トリリオンゲーム」。その共同代表の一人・ガクは「自分が思い描いていた朴訥な夢とかけ離れた現実が、いったいいつから始まったのか」を回想する。

始まりはガクが中学最後の春を迎えたとき。買ったばかりのノートパソコンを不良に奪われそうになったところを、学友だがほぼ知らない仲であったハルに助けられ、ハルもまたガクのハッカーとしての能力に助けられたことから、奇妙な友情が芽生えたのだった。

その数年後、世界有数の企業ドラゴンバンクの面接に落ちて清掃会社に就職したガクは、ドラゴンバンクに採用されながら入社式の途中で退職したというハルと再会。

ハルはガクのエンジニアとしての手腕を見込み、「二人でならドラゴンバンクを超えて1兆ドル(トリリオンダラー)を稼ぐことができる」と豪語する。

果たして二人の会社「トリリオンゲーム」は、成り上がることができるのか。

キャラクター

  • ハル / 天王寺 陽(てんのうじ はる)

演:目黒蓮(SnowMan)

主人公の青年にしてトリリオンゲーム社の創設者。バイリンガルで、コミュニケーション力と行動力に長じ、息をするように嘘をつき、周囲が思いもつかない奇策で事業を進めていく生粋の野心家。ガク曰く「世界一ワガママな男」。ガクとは中学時代からの親友。

一方で、会社のために自分の私物を売り払ったり、能力よりも人柄を評価するなど、人を大切にする性格であり、特にガクには全幅の信頼を置いている。計算高い人たらしだが、天然ボケなところがあり、妙に憎めない。天性の快男児だが、それと相反するように彼の最も得意とするところは縁の下から人を支えるサポート役である。

  • ガク / 平 学(たいら まなぶ)

演:佐野勇斗

もう一人の主人公。ハルとは中学時代からの親友で、ハルと一緒にトリリオンゲームを立ち上げることになった。コミュ障のパソコンオタクだが、(ハルのサポートがあるとはいえ)世界トップレベルのハッカーたちと一人で渡り合う実力を持つ。

ハルの行動にはいつも驚かされっぱなしだが、一方で彼が無策で動くことはないと理解しており、自分にできる精いっぱいを尽くしている。周囲の人間が濃すぎるので必然的にツッコミ役を担当することになった忙しい人。ハルの影に隠れているが、実はハルに引けを取らない器の持ち主である。

  • 桐姫(きりひめ) / 黒龍 キリカ(こくりゅう きりか)

演:今田美桜

大企業ドラゴンバンクの社長令嬢にしてハルとガクのビジネスライバル。

派手な外見だがすでに企業経営者としての風格と能力、どんな相手とも渡り合える胆力を備えている。的確に人の能力を把握出来る人事のスペシャリストである。

ドラゴンバンクの採用面接で語学力やトーク力を発揮し、その後も自分と渡り合うハル、そしてハルが信頼するガクの二人に対して注視しており、特にハルには恋愛感情にも似た執着心を抱いている。

ちなみに、桐姫の衣装に関しては外部スタイリストにデザインを依頼しているとのことで、稲垣氏が「ネームを描く際に自分で衣装をラフに考えてみたものの、だいぶ(悪い意味で)ヤバイ感じになってしまった」「漫画作り=キャラ作りでもあるので、手間暇やコストをかけてもいいと思っています」と語っている。

  • 高橋 凜々(たかはし りんりん)

演:福本莉子

トリリオンゲームの「社長」として採用された女子大学生。

真面目過ぎる性格が災いして就職活動がうまくいっていなかったが、誠実な精神をハルとガクに見込まれ採用される。以降、優れた情報処理能力と企画力でトリリオンゲームの方向性を定めて行くことになる。

暴走するハルと、流されてしまいがちなガクの二人をサポートする、トリリオンゲームになくてはならない存在である。

  • 祁答院 一輝(けどういん かずき)

演:吉川晃司

サングラスにテンガロンハットという派手な風貌の投資家。「~じゃねえの」が口癖。

元々は大手芸能事務所ゴッド・プロモーションの敏腕プロデューサーで、多くの芸能人を育て上げてきた。しかし、人身事故を起こした事務所の若手俳優のスケープゴートとなり、ひき逃げ犯として起訴されたことからゴップロに見限られた過去を持つ。

セキュリティ・チャンピオンシップに優勝したハルとガクを気に入り、3000万円の融資をする。チャラついた格好の胡散臭いおっさんだが、年季の入った業界人であり、人を見る目は確かな強者。

  • 水樹(みずき)

演:あかせあかり

アルバイトで祁答院の秘書をしている、しっかり者の女子高生。あまりにも歯に衣着せぬ物言いが特徴で、ガクや祁答院にもビビられている。

トリリオンゲームが大成した時代では、ガクの秘書になっている様子。

実写ドラマ版では、名前が「風華」となっている。

  • 桜(さくら)

演:原嘉孝

ソーシャルゲーム開発会社の若社長。ホストのように派手な格好をしているが、女の子とは縁の無いゲーム職人。零細企業故に資金繰りに行き詰まっていたところをハルにスカウトされ、仲間と共にトリリオンゲームへ移籍した。ゲーム開発に情熱を滾らせる熱血漢であり、口癖は「ハートが足んねぇ」。純粋な性格故に不器用で世渡り下手であり、ガクと同じコメディリリーフのポジション。

  • 蛇島透(へびじま とおる)

ガクがドラゴンバンクのデータベースをハッキングした際に見つけ出したゲームクリエイター。大ヒットソシャゲの『ドラ娘』の開発主任であり、雇い主のドラゴンバンクで飼い殺し状態になっていたところをトリリオンゲームに引き抜かれた。桜とは正反対のクリエイターであり、統計と収益の観点でゲームを作るタイプの人間。ゴリゴリのおじさんであり、趣味も喋りもとにかくおっさん臭い。

  • 黒龍 一真(こくりゅう かずま)

演:國村隼

キリカの父であり、ドラゴンバンクグループの社長。

口調を荒げることはないが、独占欲・物欲のかたまりのような人物であり、競合他社に対しては合併・買収するか、財力に物を言わせて作った類似事業をぶつけて徹底的に潰すという経営方針を持っている。まだ自社スタッフへは金銭的な報酬は十分であるものの、先述の経営方針からかなりの無茶ぶりをする上、金銭以外の報酬(モチベーションアップや、本人の希望に則した業務采配など)は軽視している。

用語解説

  • 株式会社トリリオンゲーム

ハルとガクが祁答院からの出資を元手に立ち上げた株式会社。1兆ドルを稼ぐ企業を目指すという意味で名付けられた会社だが、創設時点で事業内容が決まっていなかったという無鉄砲すぎる会社だった。

後に社長として雇われた凜々によってAIビジネスを主軸にした会社へと路線を決定したが、その後もソーシャルゲーム開発や芸能事務所買収に伴うメディア進出など、ハルの野望の赴くままに突っ走る謎企業と化している。事業の大半がITをベースにしているので、カテゴライズとしては一応IT企業と言える。

  • ドラゴンバンク

日本屈指の巨大IT企業。財力にモノを言わせた企業買収でのし上がってきたことから、目的のためには手段を選ばない企業体質をしている。ハル曰く「ITヤクザ」。元々はハルもガクもこの会社に入ることを目標としていたが、ガクが入社出来なかったことに納得いかなかったハルは入社を蹴ってガクと共にトリリオンゲームを設立した。

それ以降、トリリオンゲーム社はドラゴンバンクをライバルとして戦っていくことになる。

関連タグ

漫画 稲垣理一郎 池上遼一 ドラマ化

くられ先生:稲垣理一郎の前作『Dr.STONE』で科学監修を担当していた科学者。今作でも科学関連の監修を担当しており、ドラマのスタッフクレジットにも名前が掲載されていた。