「でもよ、この村の連中にとっては俺は英雄なんだよ。」
概要
フリーレンの新しい旅の仲間。かつての仲間であるアイゼンの弟子の戦士。種族は人間。
実力は確かだが臆病でヘタレ、しかし周囲の期待を裏切れない誠実な人物。コミカルなところがある愛すべきキャラで、冒険のコメディリリーフとして活躍している。
高名な戦士の一族の村の出身だが、その性格からなかなか芽が出なかったため、父親からは優秀な戦士であった兄と常に比較されて見下され、冷遇されて育った。
その後生まれ故郷を魔族に滅ぼされており、唯一の理解者であった兄に生き延びろと促されて独り脱出。身寄りを失って途方に暮れていたところをアイゼンに拾われ、境遇を同じくする彼の計らいで戦い方を叩きこまれながら育った。
成長したある時、ひょんな行き違いからアイゼンと喧嘩別れしたままとなってしまい、そのままたどり着いたある村で、被害を出していた紅鏡竜を無自覚に追い払い英雄視される。
完全に退治したわけではないため、自分が去ることで再び竜が暴れることを懸念しており、かといって自力で立ち向かう勇気も持てないまま人々の期待を裏切ることもできずに立ち往生していた。そんな折にアイゼンから話を聞いてやってきたフリーレンと出会う。
紆余曲折の末に紅鏡竜を自力で打倒して勝利を収め、フェルンからの励ましの言葉を受けたのを機にフリーレンたちの旅に同行する。
上述の通り臆病な性格で、自分よりも格上の実力者に対しては体の震えを収められず常に逃げ出したい衝動に駆られてしまい、敵の実力を肌で感じ取っただけで腰を抜かし動けなくなってしまったり、ほんの些細な物事(風邪薬の材料になるキノコが両手抱えるくらいのデカさだった等)に対しても「怖い!!」と叫びながら動揺してしまうほどのビビリ。
アイゼンとの喧嘩別れも、魔物と戦いたくないと駄々をこねて険悪な雰囲気になった末に殴られてしまったことが原因であった。このことでアイゼンからの失望を買ってしまったと内心で深く落ち込んでいる。
…しかしその素質・実力は、師匠であるアイゼンが恐怖するほどのもので、「おれを超える戦士になる」と認めるほどのものがある。
上述の喧嘩別れの原因もアイゼンが怒りで殴ったわけではなく、実は弟子同様に臆病な性格だった彼がシュタルクが無自覚に有するオーラに気圧され、恐怖のあまりに反射的に殴ってしまったためであった。
実際、旅に出てからの彼は
・竜を無自覚に怯えさせ、村への手出しを辞めさせる(本人は竜の気まぐれのおかげで助かっただけと思い込んでいる)
・毎晩の訓練で谷にデカい亀裂を作る
・魔族に斧で攻撃されても碌にダメージを受けた様子がない
・体を貫通される攻撃を受けても数日で回復し腕立て伏せができる。
・ドラゴン退治の際に頭からかぶりつかれてもなぜか無事。
……と、正真正銘の人間にもかかわらず、どこか人間離れした戦果を叩き出している。
とは言え普段の情けなさから、フェルンからは辛辣な言葉を浴びせられることが多いが、互いに異性として少なからず意識しあっている節もある。
兄に庇われてのこととはいえ、戦士として生まれ育ちながら故郷を見捨ててしまったことは彼にとって負い目となっていたが、フェルンから励ましの言葉を受けたことで、自らの意志でフリーレン一行に加わることを決心するなど、彼女達から受けた影響は大きい。
誕生日プレゼントで互いに迷ってフリーレンやザインに相談したり、些細なことで喧嘩してすぐ仲直りしたり、デートに出かけたりと意識し合っているエピソードは多いのだが、いかんせん互いの性格(ツンとヘタレ)もあって面倒くさいことになっている。
ザイン「もう付き合っちゃえよ!!!」
服が透ける魔法を使ったフェルンに「ちっさ」と言われたため、ファンからは粗チンという酷いあだ名がつけられた。
なお、持ち芸?をいくつか持っており、複数の話で披露している。
・フリーレンの思い出にあるアイゼンの頑丈エピソード(竜が昏倒する猛毒を受ける・どんな高さから落下しても平気)より、同じ戦士なら大丈夫でしょと言われる→ハイターがドン引きしている時点でおかしいのはアイゼン(なのでシュタルクでは無理)とフェルンが落ちをつける→別エピソードでシュタルクの頑丈さが怪物とか言われる。
・突然複数人に身体をまさぐられ「いい身体だ」と言われ、「なに?なんなの」と困惑→無理矢理同行させられる。
勇者ヒンメルの死から29年後に18歳の誕生日を迎えたので、勇者ヒンメルの死から11年後に生まれている。なお、フェルンとは同い年だが彼の方が誕生日は先。(18歳の誕生日を例にとれば、シュタルクが26話、フェルンが29話)
名前の由来はドイツ語で「強い」ことを意味する"Stark"。
ちなみに亡き兄シュトルツのほうは「誇り」を意味する"Stolz"