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SCP-3700

えすしーぴーさんななぜろぜろ

SCP-3700とはSCP財団に登録されている異常現象の一つである
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概要編集


アイテム番号:SCP-3700

メタタイトル:戦争潮流(英語版:Tides of War)

オブジェクトクラス:Hiemal


SCP-3700とはSCP財団に登録されているSCPオブジェクトで、フェロー諸島、オークニー諸島及びシェトランド諸島を取り囲む、直径800 kmの北海に位置する環状領域のことである。


特別収容プロトコルとして、誤情報の散布や領域の封鎖のほかに、財団海上部隊デルタ-7 (“北の嵐”)が配置されている。また、財団所有の2隻の改装済み戦艦、及び付随する艦艇が随時領域を巡回している。SCP-3700-1及びSCP-3700-2が接触した時のために2つの特別なプロトコル「プロトコル・ウィンター・メイルストロム」「プロトコル・騒然」が用意されている。これらについては後述する。


オブジェクトクラスのHiemalは、「複数のオブジェクト間に相互関係があり、それらが異常性を互いに抑制し合っている場合、これらを一度に収容しなければならないオブジェクト」であるが、SCP-3700の異常性はSCP-3700-1、SCP-3700-2の2匹(?)の生命体の儀式的接触によって引き起こされている。


SCP-3700-1は全長6kmの巨大な節足動物で、形状はヨーロッパウミザリガニに似ているとされる。全体的に緑色で、頭の部分から背中にかけて青、黄、ピンク、赤色の混ざった模様が描かれていて、これは女性の顔を模している。頭の部分からは4つの複眼がにょきっと生えている。

能力の一覧として、

  • 前2対の複眼からの収束したガンマ線の照射
  • 2対の前足を利用した超強力な打撃、及びキャビテーション気泡の発生(モンハナシャコと同じ原理で、威力はダイナマイト数トンにも及ぶ)
  • 暴風雨などの異常気象の一掃・消散
  • 自身を中心とする100km圏内のあらゆる陸地の侵蝕速度の増加

などがあり、これらは後述するSCP-3700-2の討伐に用いられる。

SCP-3700-1の性格は温厚で、基本的に財団の船舶を無視するか、危険な状態に陥った時は領域から押し出すような行動をとる。

SCP-3700-1はまず、3諸島すべてから等距離にある点(これを原点と呼ぶ)に春分・秋分に出現し、そこから螺旋状に外向きに移動し、領域の端に到達すると、またもと来た道を戻ることを繰り返す。

なお、SCP-3700-1の体には無数の傷跡があり、財団の封じ込め以来、どんどん弱ってきているとされている。


SCP-3700-2は全長32kmの異常な条鰭類で、形状は、体の中央部を取り囲む13の付属肢を除けば、フクロウナギと一致する。全体的に黒色だが、体の側面に白、紫、赤の発光する男性の顔を模した模様がある。

能力の一覧として、

  • 食道からの高エネルギー音波、及び青い火炎流の放射
  • 巨大な渦潮、大渦巻きの発生
  • カテゴリー5の暴風雨を始めとする様々な異常気象、及び気象の急激な変化
  • 通常兵器による討伐が不可能(SCP-3700-1のみSCP-2700-2を討伐可能)
  • 接触相手(SCP-3700-1)の弱体化

などがある。

また、SCP-3700-2の異常性として、引き起こした大規模な災害により、SCP-3456を呼び寄せる、及び吐き出す(マジで)ことが挙げられる。

SCP-3700-2の性格は非常に攻撃的で、自身に近づくすべての物体に明確な敵意を示す。

SCP-3700-2は春分と秋分の時に原点に、それ以外の時はSCP-3700-1の移動経路上のランダムな地点の出現する。


これだけでも十分な異常なのだが、SCP-3700の真なる異常性はこの2匹(?)が接触したときに発生する。

SCP-3700-1とSCP-3700-2は春分及び秋分の日に原点で接触し、大規模な怪獣バトルを繰り広げる。この時、どちらが戦闘に勝利するかでSCP-3700内の気象、及び地形が変化する。

因みに、本来は春分の接触、及びその後の半年間はSCP-3700-1が、秋分の接触、及びその後の半年間はSCP-3700-2が優勢であるという周期になっていた。


SCP-3700-1が勝利した場合

  • 800 km圏外の領域における気象状況に関わらず、暴風雨や悪天候は即座に解消される。
  • 地域の海洋・島嶼動物相の再生産率は3倍に増加し、作物収量は6カ月の期間にわたり2倍となる。ある種の動物プランクトンの過剰繁殖により意図せずデッドゾーンが形成されるため、海洋動物相の慎重な間引きを開始しなければならない。
  • それぞれの諸島における海岸の浸食速度が標準的な割合から5倍に増加する。

SCP-3700-2が勝利した場合

  • 800km圏内のいたるところでレベル1からレベル5の暴風雨が発生し、気温が氷点下から摂氏30度以上の間で激しく変化する。
  • 海上移動は、暴風雨による高潮と高波により不可能ではないものの困難になる。消耗品、食料、輸送は、飛行機で手配するか、暴風雨での航行に特化した船舶に乗船しなければならない。
  • 海洋食料源は極端な天候により当該領域から追いやられ、家畜は多くの場合、低体温や病気により死亡する。作物収量は強風、土壌の過飽和、日照不足により大幅に減少する。
  • SCP-3700-2は消失しない。実体は活発に圏内を巡回し、明らかにSCP-3456を吐出するために諸島に接近すると判明しており、同様に、実体が発生させる過酷な天候下で航行が可能な、無警戒な民間船舶を捕食することも判明している。







…とまあ、SCP-3700-2が勝利したところでまったくもって良いことがないので、SCP財団はSCP-3700-1とSCP-3700-2が接触したとき、デルタ-7にプロトコル・ウィンター・メイルストロムを実施することを許可している。プロトコル・ウィンター・メイルストロムとは、デルタ-7によるSCP-3700-1の勝利の補助活動であり、駆逐艦がSCP-3700-2の頭に銛をひっかけSCP-3700-2を固定し、そこをSCP-3700-1と2隻の改装済み戦艦で袋叩きにするというものである。なお、SCP-3700-1は、財団が介入を開始してから64回連続で勝利している。


ただ、勿論これからどんなことがあるかわからないので、SCP財団はSCP-3700-2が勝利した場合のシナリオも用意している。それがプロトコル・騒然である。

プロトコル・騒然が実行された場合、財団はSCP-3700領域内からのあらゆる住民・職員の避難、SCP-3700-2の監視・交戦、SCP-3456の活動の監視の強化などを行う。これは、SCP-3700-1とSCP-3700-2の接触ののち、SCP-3700-1が勝利するまで実行される。



インシデントログ I-3700-039編集


SCP-3700-1が64回連続で勝利していると言ったな、あれは嘘だ…というのもあれだが、このインシデントログには2017年3月20日に発生したSCP-3700-1とSCP-3700-2の相互接触の記録が残されている。時系列順にまとめると


艦隊の到着と初動

  • デルタ-7は「原点」に到着し、戦闘準備を整える。
  • SCP-3700-1が海中から出現。穏やかな動きを見せるが、海域の天候が急激に悪化。

SCP-3700-2の出現

  • SCP-3700-2が浮上し、SCP-3700-1と敵対的な行動を開始。
  • デルタ-7艦隊は交戦を開始し、Lキャノンや銛を使いSCP-3700-2を攻撃。
  • SCP-3700-2は怒り、渦潮や青い火炎流を発生させ、多くの艦船を危機にさらす。

SCP-3456個体の出現

  • SCP-3700-2が異常な水中生物(SCP-3456個体)を放出し、艦隊を攻撃。
  • SCP-3700-1がこれに対抗し、複数のSCP-3456個体を撃退。

SCP-3700-1とSCP-3700-2の最終戦闘

  • SCP-3700-1とSCP-3700-2の激しい戦闘の末、両者が活動を停止。
  • SCP-3700-1は渦潮から艦船を救出しようとするが、最終的にSCP-3700-2に倒される。
  • 両実体は戦闘後に溶解し、その痕跡は発見されなかった。

ガンマ線とソナー反応

  • 戦闘終了後、デルタ-7は高レベルのガンマ線と海中でのソナー反応を検知。
  • 突如として海中に4つの黄色い球体が出現。その後、地震活動が発生し球体は消失。

未知の金属構造物の発見

  • デルタ-7は深度5 kmで新たなソナー反応を検知。巨大で金属製の構造物が存在していることが確認された。

探査許可の取得

  • 司令部は潜水艇による調査を許可。ただし、SCP-3700-2が再出現した場合は即座に帰投するよう命令。

となっている。ちなみに潜水艇による探査の結果は示されておらず、結局球体の正体や構造物については何もわかっていない。


関連タグ編集

SCP_Foundation


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