可愛さとは、時に強さなのだ。
概要
海外のシェアワールド「SCP_Foundation」に登場するキャラクター。
通称「くすぐりオバケ」。
外見は明るいオレンジ色をした不定形の姿の、いわゆるスライム。
重さは大体54kgほど。
イロモノ、キワモノ、ゲテモノのオンパレードであるSCPオブジェクトの中でも、
SCP-131と並んで明確に「安全」で、なにより「人間に友好的」であることが明言されている存在。
体全体が油性に近い未知の物質で構成されており、発声器官などの生物的な器官があるようには見えない。しかし「くうくう」「コポコポ」といった小動物のような鳴き声を発する。
性格は子犬の様に人懐っこく、基本的に近くにいる人間なら誰にでもじゃれつく。
そして人間を見つけると近づき、ピョンとジャンプして相手に引っ付くと、2本の触手状に出した手でギュッと抱きしめ、3本目の手で顔や頭を優しく撫でてあげるのが大好き。
さらに抱きしめられた相手にとって、それぞれ異なった心地良い香りも出す。
そしてこの状態から相手の首から下をすっぽり包み込むと、スライム状の体をいかんなく発揮して全身をくすぐりだす。
通称もこの必殺(?)の「くすぐりレスリング」から来ており、相手が爆笑しながら「やめて!」と言うまで続けられる。まあやめないんだけど。
幼稚園児くらいの小さな子供がくすぐり合いをして、夢中になって手を止めない様子を想像するとわかりやすいと思う。
ただ普通に触っただけでもプニプニの感触が気持ちよいのだが、このくすぐりレスリングには驚くべき効果がある。
精神的に多量の幸福感を発生させる効果があり、触れた後もこの幸福感はしばらく持続するのである。
とある実験では鬱病の患者をSCP-999と接触させたところ、病状が全快。前向きな人生観を持つようになったという実験記録まである。
食べ物はキャンディとお菓子で、お気に入りはM&M's™チョコとNecco™社のウェハース。かわいい。
しかし一度コーラを飲んだ時には半時間壁を跳ねまわった後で元気をなくし、食事もとらなくなってしまった。その後幸い回復したものの、コーラを与えた担当スタッフは叱責された。
このように非常に人懐っこく愛らしい存在であり、日夜超常の存在を相手にし、ともすれば命の危険と隣り合わせの財団職員たちに多大な癒しを与えている。
そしてそれは、あの最強の凶悪性を持った不死身の怪物にさえも影響を与えた。
その際の詳しい実験内容や、その他概要はSCP財団日本支部の該当記事へ。
pixivでのイラスト数はまだそこまで多くはないが、上述のエピソードからSCP-682とセットで描かれたものが比較的多い。
SCP-999-JP-J(マスター・くすぐりオバケ)
いま必要なのは、スライムに履かせるパンツだけだ。
日本支部のジョークオブジェクト。
SCP-682により多くの職員が惨殺されるのを見たSCP-999は、「皆を守るためには己が強くならなきゃいけないんだ」と一念発起。
修行の旅に出て、その果てに約154kgのゴリマッチョと化した。
再度SCP-682と接触させた結果、SCP-682の踏み潰しに耐えた上で再度くすぐりレスリング(マッチョのすがた)を敢行。
「気持ち悪い」と「気持ち良い」を繰り返しながらクソトカゲは抵抗したが、SCP-999-JP-Jは「うーん…ここかなり凝ってますね。強めに押してみますねー。(野太い声)」とマッサージ師のような事を言いながらツボを圧迫。
その結果、SCP-682は代謝の促進・関節の矯正・うつ症状の改善を引き起こすエネルギー波を放出しながら崩壊。後には無害な小ちゃいとかげが残され、無力化に成功した。よかったね。
財団は、その有用性が証明されたSCP-999-JP-Jを財団の切り札、Thaumielへと再分類した。
その後はSCP-096にとってはじめての友達になったり、SCP-076の五十肩の治療にあたったり、SCP-231からは「おかげさまで、無事に元気な男の子が生まれました」と報告が上がり、SCP-811の肉体改造による無害化を目指したり……