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SCP-811

えすしーぴーはちいちいち

SCP-811とは、怪奇創作サイト「SCP Foundation」に登場するオブジェクト(怪異)の一つ。

概要編集


アイテム番号:SCP-811

オブジェクトクラス:Euclid



SCP財団が管理するSCPオブジェクトの一つ。通称「沼女」。

細長い手足に斑模様が浮かぶ緑色のざらざらした皮膚、僅かに膨らんだ腹部が特徴の人(女性)型実体。身長は171cm、体重は特殊な生理機能によって常に47kg未満を維持している。基本的に全裸。長い黒髪は非常に脂っこい質感だが、従来のシャンプーに対する謎の耐性を有するため、専用の特殊なシャンプーでなければ洗えない。また、体中に未知の細菌や化学物質を保有しているため、彼女に対する医療措置は様々な危険と隣り合わせ(投与した薬剤が体内の細菌や物質と変に反応してしまうと、最悪彼女の命にも危険が及びかねない)であり、慎重な会議を経て行われる。


汗には弱い皮膚刺激物が含まれており、循環器系は腐敗した謎の物質に満たされている。さらに手足から絶えず分泌される緑っぽい半透明の液体は触れた有機物を瞬く間に分解し、黒い粘性の液体に変えてしまう性質を持つ。この黒い液体を皮膚から吸収する形で「食事」を行う。基本的には無邪気で大人しくしているが、空腹時には少々攻撃的になり、時に「捕食者」としての顔を覗かせる。人間を捕食することも別段嫌いではないようであり、空腹時に迂闊に接触しようとすると危険。1日に1回、およそ5kgの食事を与えられているが、前の食事から16時間以上が経過している場合、彼女の収容されている水槽には入らない事が推奨される。

彼女の体内には小腸大腸が存在せず、排泄行為は行わない。老廃物の類は全て彼女のの中に溜まっていき、その中で酵素と細菌叢によって分解、凝縮し、ざらついたタール状の物質を生成する。このタール状の物質は定期的に彼女の口から吐き出されるが、獲物や外敵を攻撃するための武器として利用されることもある。この場合は顔(主に口や鼻)に吐きつけて窒息させるか、傷口などに吐きかける事で細菌に浸食させて弱らせるかのどちらかを狙うことが多い。なお、このタール状の物質が傷口や粘膜に触れてしまった場合、3時間以内に広域抗生物質による治療を受けないと急激に症状が悪化してまず助からない状態となる。

ちなみに彼女の本来の歯にはこのタール状の物質に対する耐性が無かったため、かつては慢性的な歯痛を訴えていた。現在は手術によって全ての歯を義歯にし、必要に応じて修復する形で管理している。


なお、ワニは食べたくないらしい。また、カメは「観賞用として」お気に入りらしい。この2種は食事として与えないようにされている。



……以上のような説明だけだとシルエット以外は完全に人外だが、実はこのオブジェクト、

……いや、ここからは彼女の要望に基づいて、主に「アエちゃん」と呼ぶことにしよう


アエちゃんは元々はごく普通の人間であった。

何者かが敢行した生体実験によって後天的に異常存在と化してしまった「被害者」なのである。

しかも、アエちゃんは何故自分がこのような存在となってしまったのかを朧気ながらも理解してしまっている。トレビュシェット博士が研究助手と共に行ったインタビューによると、何者かが彼女に「いたいぼう」(おそらく「注射」)を打って以来、このような姿になってしまったという。


トレビュシェット博士はインタビューの後も献身的にアエちゃんの様子を見守り、その異常性を可能な限り無害なものに近付けることを最優先事項として専門的に研究を続けている。

財団も基本的には彼女が従順である限りは可能な範囲で彼女の要望を聞き入れ、時には手頃な大きさの丸太や腐植質に富む追加の土壌などを「いい子にしているご褒美」として与えている。また、収容室は温度や湿度が徹底的に管理され、Dクラス職員によって隔週のペースで清掃される。

なお、収容室内の環境と彼女との相互作用から異常性の無いメタンガスが発生するため、水槽に加熱された物体や火そのものを近付ける事は禁じられている。また、彼女の水槽を換気した後の空気を他の施設に再循環させることも禁止されている。


関連タグ編集

SCP_Foundation

SCP-916-JP - 通称「スワンプマン」、つまりは「沼男」。ただし異常性やその危険度は大きく異なる。

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