概要
成長してから海兵隊に入隊し、厚木基地で航空管制官を務めたこともあったが、1959年にソビエト連邦へ亡命。同地で結婚し2女をもうけた。
しかし3年後の1962年、妻子を連れてアメリカへ帰国。帰国後は故郷のニューオーリンズやテキサス州ダラスで職を転々としながら偽名を使ってカルカノM1938小銃を購入した。翌63年4月には右翼主義者として有名なエドウィン・ウォーカー元陸軍少将の暗殺未遂事件を起こした(嫌疑不十分でケネディ暗殺事件後まで容疑者として扱われなかった)。
そして同年10月19日、友人の紹介でダラスのテキサス教科書倉庫に就職したオズワルドは、11月22日同社のビルからジョン・F・ケネディ大統領を狙撃し殺害した。
事件後、職務質問をしてきた警察官を殺害し逃走するもほどなく逮捕。24日に警察署から拘置所へ移送されようとしたところを、クラブ経営者のジャック・ルビーに射殺された。
彼がケネディを狙撃して暗殺したという公式発表については、当時から多くの点が疑問視されており、その上逮捕直後にケネディ信奉者を名乗るルビーによって、テレビ報道がされる中で射殺され、謎に包まれる事となった。
その為、オズワルドは別の犯人(ケネディ暗殺の真犯人か黒幕)によってスケープゴートにされたという陰謀論は根強く、射殺したジャックがマフィアとの繋がりがあった事実から、ジャックがマフィアに脅されたか、あるいは何らかの取引を行ってオズワルドの射殺を実行したのではないかともされている。
無実の罪を着せられる代名詞にもされている。
しかし、海兵隊時代に1級射手の資格を有した時期があり射撃は決して不得意ではなかったこと、ケネディの遺体の状態をはじめとする状況証拠などから背後関係の有無は別として、ケネディを死に至らしめたのはオズワルドの射撃によるものというのが現在でも主流の意見である。
また、信頼性が低く、6秒以内に3狙撃発全弾命中は不可能とされている暗殺に用いられたカルカノM1938は当時スポーツ射撃に最適な銃として評されており、暗殺からさほど経っていない時期にCBSが行った検証では訓練を積んだ狙撃手であれば十分可能という結果が出ている。外部リンク
フィクションではビリーバットの主役の一人にもなり、映画『ソルト』ではロシアのスパイの設定になっている。