データ
身長 | 50メートル |
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体重 | 2万トン |
スーツアクター | 中島春雄 |
概要
水爆実験の影響で現代に蘇り、岩戸島でアンギラスと共に人類の前に姿を見せた初代ゴジラに次ぐ2体目のゴジラ、2代目ゴジラが初登場した時の姿。
初代と同様光に反応する性質があり、火災の光に導かれる描写がある一方で、その細身な外見通りに高い運動能力を持ち、50メートルもあるとは思えないような凄まじいスピードでアンギラスと激しいぶつかり合いを演じるなど、初代とは異なる点も多い。
また、口からは白熱光を吐くが、今作では白熱光放射時も背鰭が発光しないなど、後述の独特の不気味な容姿も含めて他のゴジラやキンゴジ以降の2代目にはあまり見られないような(敢えて言えば現代で一般的にイメージされる〝ゴジラらしさ〟とは真逆な)特徴が多く見られ、シリーズ初期故の試行錯誤が見て取れる。
アンギラスとの激闘を繰り広げ、世界初の怪獣同士の戦いを人々に見せつけた存在であり、最も好きなゴジラとして逆ゴジを上げるファンも少なくない。
容姿
顔は初代ゴジラに比べて耳が長く、目が前を向いていて瞼がかなり大きく、正面から見ると人間に近いつくりをしている。
体も首や手足が細長く、ガッシリした体型の初代と比べるとやや華奢な体つきである。
他のゴジラと比較しても逆ゴジと類似した外見の個体はほとんどおらず、歴代ゴジラが並び立つと初代共々異彩を放つデザインをしている。
しかし、上述の通り人間に近いつくりをしているせいか見る者や見方によっては、「怪獣」と言うよりも「物の怪」の如き不気味さと恐ろしさを感じさせるものとなっている。
劇中での動向
岩戸島でアンギラスと交戦している所を発見され、その時はアンギラスとの戦いの中で相手ともども海に落下して姿を消す。
それからしばらくして大阪湾に出現、大阪ではゴジラを刺激せぬよう灯火管制が敷かれていたのだが、脱獄した囚人が起こした火災の光に反応して上陸し、破壊活動を開始する。
そこにアンギラスも現れ、両者は再び戦闘状態に突入。
激戦の末に大阪城付近で喉を食い破ってアンギラスを仕留めた後、その遺骸諸共大阪城と市街を焼き払い、その後は北海道に近い神子島に移動してそこに居座る。
その神子島でゴジラを発見した防衛軍の戦闘機隊と交戦、最終的には彼らの作戦として人為的に引き起こされた雪崩に飲み込まれる形で氷の中に封印される。
しかし、氷の中でもゴジラは生き続けており、数年後に氷山の中から復活を遂げる。
着ぐるみの造形
造形物はスーツ(着ぐるみ)の他に上半身のギニョールと、ラストシーン用にぜんまい仕掛けで歩行するミニチュアが用意された。初代と同じく主に顔などのアップの場面ではギニョールが、引きの場面ではスーツが用いられている。
スーツは目と口が稼働するようになっているものの、前述の通りアップではほとんどの場面でギニョールが使われているので、そのギミックを見られる場面は少ない。
また、その顔の造形を初代と比較すると、逆ゴジの顔は初代よりも
『牙を剥き出して威嚇する』
『両目を前方に向けて敵を睨み付ける』
というような造りになっており、違いが見られる。ただし、仕上げは初代のスーツよりやや荒い。
なおギニョールとスーツの顔は全く異なる造形をしている。
スーツの顔は『横に平べったい』。
ギニョールの顔は『初代と同様の縦長』『肌は岩のようにゴツゴツとして、齒が外に飛び出している』のが大きな差異。
さらにスーツに関しては、より人間に近い体形にする事で、アクターの『動きづらさの解消』をはかるとともに、アンギラスという『怪獣同士の戦い』を見せる目的もあった。そのため、スーツのプロポーションはより人間に近くなり、着るアクターの体形にフィットした作りの設計になっている。
余談
鳴き声は、大きく分けて「初代と似たもの(実際に流用した可能性がある)」と、それとは全く異なる「野獣の唸り声のようなもの」の2種類が用いられている。
後者は逆ゴジを特徴づけるものだが、一応初代にも一瞬発するシーンが見られる。(時計台破壊のシーン)
造形師の若狭新一氏は、FWゴジラを造形する際にこの逆ゴジをイメージしたと語っている(ソース)。
前述の通り白熱光放射時に背鰭が光らない特徴があるが、ゴジラザシリーズに光学作画で携わった飯塚定雄氏によると、発光の演出は手描きで時間がかかる作業であるが、このときは時間がなく発光させることができなかったとのこと。
立体化物はソフビ人形の『ムービーモンスターシリーズ』が2023年11月に発売予定。