カーネル(北斗の拳)
かーねる
概要
北斗の拳に登場するキャラクター。
「大佐」と書いて「カーネル」と読むが、これは米国陸軍で大佐に相当する言葉が「Colonel」であるためで、キャラクターの個人名は作中で明かされていない。
ケンシロウの最初の強敵・シンの死後に登場した、狂気の選民意識を持った集団「GOLAN」の創始者にして総帥。
音もなく相手に忍び寄りその命を奪う暗殺拳、南斗無音拳の使い手である。その腕前はケンシロウにすら気配を感じさせずに彼の背後を取ったほどのモノである。
元は特殊部隊「レッドベレー」の指揮官で、国家に対する忠誠の厚い軍人だった。
しかし、将軍の屋敷に意見具申に訪れた時、そこに集う政府高官や大企業家たちは酒に酔い女を侍らせ、「お前のような人間が何人いようと、ミサイルのボタンを押すわしの指一本には敵うまい」と侮辱され、彼の忠誠は揺らぎ始める。
「腐りきったブタども」は後に核戦争を引き起こして自ら破滅し、カーネルは「鍛えられた肉体により生き残った自分達は神に選ばれた」と考えるようになる。
今までの忠誠が誤りだと知った彼は、選ばれた優秀な者達だけで構成された神の国「ゴッドランド」を建国する。
各地から屈強な男たちを集め殺し合いをさせることでより優れた人間を見出し、その優れた子種を残すために年端もいかない子供を含めた女性を拉致するなど、人間狩りを徹底的に行って各地で悪名を轟かせた。
ケンシロウとの対決では無音拳の動きで気配を消し間合いを詰めたり、独自の読心術で彼の動きを読み拳をかわしてみせるなど、一見優位に戦いを進めた。
しかし二千年の歴史を持つ北斗神拳には通用せず、目と筋肉の微妙な動きで先を読んでいる事を見抜かれ一切の気配を絶ったケンシロウに攻撃を躱され逆襲の拳を受けてしまう。
リンが駆け込んでケンシロウの注意がそれた隙に槍を投げ、リンを庇って負傷したケンシロウに襲いかかろうとしたが既に瞳明と言う秘孔を突かれており、眼球が裏返り何も見えなくなってしまった。
突如訪れた暗闇に怯え悪あがきをするが通じず、北斗壊骨拳を喰らい背面から全身の骨を飛び散らし死亡した。
断末魔の声は「はう!!あおおえ、へげえっ」。
アニメ版ではシンの配下で、シンを神と崇める人物として登場した。
ブーメランについて
原作では肩章に見せかけた隠し武器であり、ブーメランの使用後は肩当てのヒラヒラがなくなっているが、アニメでは肩当ての下からブーメランを取り出しているため使用後もヒラヒラは残ったままになっている。
肩当てのヒラヒラがブーメランという設定はほとんど忘れられており、派生作品のリデザインでも反映されていない。
派生作品
旧劇場版
TV版同様シンの部下として登場し、ケンシロウによってジャギが倒された事を報告した。
ラオウ率いる拳王軍がサザンクロスに侵攻してきた際には無線で部下に指示を出していたが、逃亡したユリアの捜索を命じたシンに口ごたえした為粛清されてしまった。
北斗無双シリーズ
第2作目『真・北斗無双』から特殊NPCとして登場。
本編での活躍はほぼ原作そのままだが、他のキャラクターたち同様衣装に若干アレンジが加えられている。
スマードフォンアプリ『真・北斗無双モバイル』にてプレイアブル化。
回避アクションを3回まで連続使用でき、出血状態にダメージ効果を増加する、通常奥義時に無敵化するなどの特性を持つ。
通常奥義は原作で使用したブーメランナイフや投槍の他に、部下のマッド軍曹が使っていたニードルナイフも使用する。
いずれも遠距離まで攻撃が届くので雑魚敵の撃破数任務では猛威を振るうものの、1対1の戦闘では奥義の演出が長く技の前後に隙きが生まれやすい。
一応、対一人用の奥義『南斗虚鷹爪』というものがあるが、何故か相手の背後に回れず勢いよく後ろへ後退する誤爆が頻発する。
大技の伝承奥義は『GOLANの鉄則』『南斗乱舞空殺』など。
余談
本誌掲載時の断末魔は「はう!!へげえっ」だけであり、「あおおえ」と悲鳴を上げる1コマは単行本収録の際に加筆されたものである。昔のジャンプはページの下半分に他誌の広告が載っていることがしばしばあり、「あおおえ」のコマの部分も本誌掲載時は広告だった。