概要
『Eye Love You』は、2024年1月~3月にTBS系列にて火曜ドラマ枠で放送されるドラマ。主演は二階堂ふみ。二階堂が同枠で主演を務めるのは『プロミス・シンデレラ』以来約2年ぶりとなる。
主題歌は、Omoinotakeの「幾億光年」。
心の声が聞こえる能力を持つ主人公が、年下の韓国人留学生と恋をするファンタジック・ラブストーリー。
本作はヒロインの相手役に韓国人俳優を起用した初の民放GP帯連続ドラマとなる。
あらすじ
目を見ると相手の心の声が聞こえてしまう能力(テレパス)を持つ主人公の本宮侑里。この能力の影響で恋愛とは距離を置いていた。
ある日、侑里は年下の韓国人留学生であるユン・テオと出会う。明るく社交的な性格のテオは、周囲の評判も良好だった。韓国人らしく恋愛に対しても実直でピュアだった。そんなテオと偶然目が合ってしまったときに聞こえてきた言葉は韓国語だった。言語が異なり心の声が分からないテオとなら恋愛が出来るのではと想いを馳せる。
自分の本音を表現できない侑里の心に、明るく実直なテオの存在がどのような影響を与えるのか。
登場人物
- 本宮侑里(演:二階堂ふみ)
チョコレートショップ「Dolce & Chocolat.」の社長。12年前の北海道での海難事故(侑里が怪我したラッコを救おうとして溺れてしまったのが真相)が原因で目が合うと相手の心の声が聞こえてしまうテレパス能力を持つことになってしまう。事故以降はある程度テレパス能力との折り合いはついてきているものの、相手の本音が聞こえてしまうためか恋愛とは縁遠い生活を送っている。これまで高校時代の彼氏にそのことを告白したものの逆に恐怖心を抱かれてしまった。
韓国料理にハマっており、デリバリーの配達員として家に韓国料理を届け、オススメの韓国料理を教える置きメモを添えてくれるテオを「神様」と呼んでいた。
その後、テオと交流を重ねていくうちにテオが自分に好意があると勘づくものの、これまでの恋愛経験が皆無なせいで対応が分からず四苦八苦している。それに加え、今度はテオが自分の会社のインターン生として働き始めたため、彰人を警戒しながらあくまで「社長と社員」として接しようと奮闘している。その一方で、テオと一緒にいると気を遣わないで過ごすことができることは自覚している。
テオの真意を知るために韓国語や韓国の文化をネットを通して知ろうとしているが、それをそのまま受け取ってしまったため疑心暗鬼に陥っている。
テオとの交流を経て彼への好意は芽生えているものの、すれ違いが続いていたことで上手く進展せず、テレパスで彰人の真意を知ったことで告白に消極的となってしまい、テオとも彰人とも気まずくなった。
しかし、彰人の「2人に幸せになってもらいたい」という想いとテオの想いに気づいたことで告白する決意を固め、テオのいる霧多布岬へと向かい、テオに告白した。
その後、「心が聞こえる少女」という自身と境遇・能力が全く一致している絵本を見たことで「テレパス」の能力について本気で向き合うようになり、自身の能力を消すか消さないか苦悩していたが、その矢先に自社に出資予定だったベンチャーキャピタルパートナーズが経営破綻し資金繰りがショート寸前に陥っただけでなく父親の誠の容態が急変するという不幸が立て続けに発生してしまう。一応、誠は一命を取り留めたものの、テレパスで会話できなくなることに恐怖心を抱いていた。(後述のようにそんなことにはならなかったが。)
その後、誠から飯山とテオが自身の能力を既に把握していることを伝えられた。
その後、花岡からミンの真実と絵本の結末を伝えられたことで、テオがミンの恋人のように亡くなってしまうのではないかという恐怖に襲われたことで、彼を守るために別れを告げ、彼の家を後にした。
しかし、その帰宅途中、バイクと衝突しそうになるが、テオに庇われ間一髪難を逃れた。その後、断ったものの押し切られテオが帰宅まで付き添うことに。
その後、テオが突然会社に退職届を出し去ったことでショックを受けるが、彰と真尋に励まされた。
その後、テオの元へ向かうために韓国へと渡り、彼と再会を果たした。
- ユン・テオ(演:チェ・ジョンヒョプ)
創智大学大学院に通う韓国人留学生。絶滅危惧種であるラッコに関する研究を行っている。26歳。明るく社交的。幼少期に両親が離婚しており母親と二人暮しだったが、ある時母親が他界。その後、以前から交流のあった飯山の誘いで日本に留学することとなった。
デリバリーのバイトをしていたが侑里との交流を機にデリバリーのバイトを辞め、飯山の紹介で大学院卒業までの2ヶ月間「Dolce&Chocolat.」のインターン生として働くことになる。
母国語である韓国語の他に英語も話せるバイリンガルであり、留学してから約2年経っているため日本語はある程度流暢に喋ることはできるものの、心の声は全て韓国語。そのため、侑里が唯一心を読めない人物となる。しかも、侑里に好意を持っておりそれを包み隠そうとしないため侑里は自身の恋愛経験の無さも相まって四苦八苦する羽目に。
侑里から「仕事の時は仕事、プライベートの時はプライベートで公私をちゃんと区切る」「仕事の時は『社長』を呼ぶこと」を忠告されたためそれを意識して心がけるようにしているものの、加減が効かず侑里に仕事中どこか素っ気ない態度を取ってしまっていた。
その後、侑里が彼の変化に気付き「普段通りでいい」とアドバイスしたことで若干ではあるが元の接し方に戻った。
その後、ショコラフェスティバルの労いも兼ねて侑里に2人っきりでの食事デートに誘おうとし、バレンタインデーに食事デートをする約束をしてもらった。
しかし、バレンタインデー当日に会社のトラブルで彰人とともに栃木県のイチゴ農家の手伝いに駆り出されてしまい延期せざるを得なくなってしまう。後日、改めて食事デートを行うことができ、侑里からチョコを貰った。
その後、小野田が「テオの好きな人からチョコを貰った」と報告してきたこと(後述の通り小野田が盛大な勘違いをしているため、貰ったのは侑里からではなく真尋から)で、「自分は特別な存在ではないのか」と思い悩むようになり、花岡に嫉妬してしまう。
しかし、それが「自分が侑里にとっての"特別"になる」と決心するきっかけとなる。
その後、霧多布岬で侑里から告白されたことで「僕も好きです!」と答えた。
侑里と恋人同士になって以降、またしても距離感がバグってしまっていたが、彼女が何か抱えていることを察して「何かあっても僕が守ります。」と宣言した。
自宅に小さい頃にとある女性から貰った「心が聞こえる少女」が置いてあり、本人も侑里のテレパス能力を把握している。結末も既に知っており、それでもなお彼女を愛し続けることを飯山に宣言している。
その後、小さい頃にお世話になったミンと再会。彼女からなぜ自身と同じ能力を持つ侑里と付き合ったのかと問い詰めたが、テオはその意志を頑なに変えようとしなかった。
その後、侑里に自身が能力を把握していることがバレてしまい、彼女から別れを告げられる。彼女を引き止めようとしたが彼女は家を後にした。彼女を追いかけるように家を飛び出したが、その最中、テオは彼女がバイクと衝突しそうになる瞬間を目撃し、咄嗟に飛び出し彼女を守った。その後、侑里から謝罪されるも、快く許した。しかし、彼女を心配してか彼女の断りを押し切り帰宅まで付き添うことにした。
その後、侑里に迷惑をかけないために会社に退職届を出し、ゼミからも去る形で韓国へと帰国した。
その後、韓国に渡った彰から退職届を返され、もう一度侑里と向き合うチャンスを与えられたことで彼女ともう一度向き合う決意を固め、同じく彼に会うために韓国へと渡った侑里と再会。その際に、侑里と離れたくない気持ちと侑里が悲しむ顔を見たくないという相反する気持ちを吐露した。
Dolce & Chocolat.
侑里、彰人、真尋の3人が共同で設立したチョコレートショップ。カカオの中でも通常廃棄されるはずの「カカオハスク」を使用したチョコレート、カカオコーヒー、日用雑貨を製造している。
- 花岡彰人(演:中川大志)
専務取締役であり、共同設立者。本宮とは大学時代の同期。面倒見が良い。かなりの堅物で、超節約家に加え「公私混同する人間は会社に必要ない」という持論を持っている。(ただ、後に本人が「社内恋愛禁止とかいうルールはない」と弁明している。)そのため、侑里ですら「その気になれば自分を蹴落としかねないほど容赦がない」と思っている。一方で、「どこから来てもどういう人であっても、その人はその人でしかない」という持論を持っている。
また、酒が一滴も飲めず酒が顔にかかっただけですぐに酔うほど。酔ったら上着や荷物を全て置いて帰ってしまう。新しくお茶を注いだ際にコップに酒の水滴が付いていただけでも常人が深酒して達するレベルの酔い方をする。
テオがインターンシップで来たことを機に様子がおかしくなった侑里を心配している。その後、ショコラフェスティバルの件で侑里のアイデアがテオから贈られた花束から発案したものであることを察し、侑里とテオが交際しているのではないかと疑っている。
侑里に対して長い間好意を持っていたものの、侑里がテオに惹かれていく様子を見て、自ら身を引いている。
テオからは侑里が大事な場面で彰人を頼っていたことから「特別な存在」だと思われており、一時期嫉妬されていた。
その後、株主となったミンと久しぶりに対面。彼女から「心が聞こえる少女」の絵本と伝言を預かり、侑里が「テレパス」能力の持ち主であることを告げられた。その後、その絵本を侑里に渡し、彼女の伝言を伝えた。
その後、テオが突然会社に退職届を出して去ったことに動揺したものの、2人を守れるのは自分たちしかいないと思い、真尋と共に侑里を励ました。
その後、ミンから能力を消す方法を書いた真意を聞き、それを真尋に伝えた。
その後、一人韓国に渡り、テオと再会。彼に退職届を返し、「人っていうのは自分が思っていることの殆どが伝わらないことの方が多いよ。」と励まし、最後に「テオはまだ俺たちの会社の社員だよ。これは業務命令だから」と呟いて侑里と向き合うチャンスを作った。
ショコラティエ兼ショップの店長であり、共同設立者。恋愛経験が豊富で本人曰く「肉食系女子」なため、侑里にとって恋愛関係も含め色んな相談事をできる貴重な親友でもある。
付き合っていた彼氏と別れた時と同時期にテオがインターン生として働き始めたため、彼を気に入ってあわよくば付き合おうと狙っていた。
しかし、テオの先輩である小野田がショコラフェスティバルにやって来た際に彼の経歴である「ドクター」という言葉に惹かれ、意識するようになる。(おそらく博士課程の研究員という意味の「ドクター」を医者と勘違いしている模様。その誤解は一応解けたが、彼への想いはそのまま。)
しかし、小野田が自身に全く好意を持っていなかったことを知ったことで「フラれた」と勘違いし、侑里にその件を愚痴っていた。(後に、小野田がその気になったことでときめき直しており、再度彼から告白された際には快く了承している。)
それに加え、侑里から「テレパス」の件を告白されたため、訳が分からず彼女に対して恐怖心を抱いてしまった。しかし、その件を無理やり引き出してしまった自分にも責任があると後悔し、彰人から「どこから来てもどういう人であってもその人はその人でしかない」と言われたことで侑里に謝罪し、ありのままの彼女を受け入れた。
その後は、彼女の能力を利用して心の中で意思疎通できるようになる等器用に使いこなしている。
その後、テオが突然会社に退職届を出して去ったことに動揺し、彼が居なくなった後でも無理をしている侑里の姿を見て2人を守れるのは自分たちしかいないと思い、彰とともに励ました。
その後、彰から能力を消す方法にアイヌの伝承が関与していることを聞き、研究で北海道を訪れた経験がある小野田を頼り、飯山を巻き込んでアイヌ語の解読を依頼した。
- 亀井茂夫(演:ゴリけん)
総務・経理担当。福岡県出身。離婚しており、娘の親権は元妻が持っている。娘とは殆ど会話していなかったが自分とテオのツーショット写真を送ったところ上機嫌になり久しぶりの会話ができた模様。
雷の音に驚いてぎっくり腰になってしまいしばらく本調子が出ずダウンすることに。
ちなみに、演者のゴリけんも2022年に一般女性と離婚しているが、子供二人の親権は亀井とは異なりゴリけんが持っている。
- 仁科明日香(演:鳴海唯)
広報担当。勘が鋭いところがある。旅行で韓国に何度か行ったことがあり韓国人の友人もいるため韓国語は日常会話程度なら喋ることが可能。
バレンタインデーになると会社の男性陣全員に義理チョコを作っているが、本命として高校時代から交際している彼氏がいる。
- 相原虎太郎(演:絃瀬聡一)
新入社員。真面目だが、猪突猛進に行動してしまうところがあるため失敗も多い。首を寝違えたことでしばらくコルセットを付ける羽目になった。その後、治療を経て何とか完治した模様。
その他周辺人物
- 本宮誠(演:立川志らく)
侑里の父。元料理人。妻を亡くして以来、シングルファザーとして男手ひとつで娘を育ててきた。唯一侑里のテレパス能力を把握している。12年前の海難事故で娘を助けるために飛び込んだことで脳梗塞が悪化。身体が動かず口頭での意思疎通は取れていないが、テレパス能力で何とか意思疎通は取れている。テオと恋人同士になったことを娘から知らされた際には喜んでいた。
しかし、突如容態が急変してしまう。幸い一命を取り留めたものの、彼女からテレパスを消す方法を教えられたことで会話出来なくなることを覚悟して試したものの、後述のように家族間では成り立たず失敗に終わる。
その後、飯山とテオが娘の「テレパス」能力を把握していることを知り、それを侑里に伝えた。
- 飯山利一(演:杉本哲太)
テオが所属する創智大学大学院の研究室の教授。絶滅危惧動物の研究及び保護を専門としている。テオが幼いころに出会っており、テオの母親とも顔見知り。幼い頃に離婚によって父親と離れ離れになっていたテオにとっては父親代わりとも言える存在である。インターン先としてテオに「Dolce&Chocolat.」を紹介したのも彼である。
12年前に起こった海難事故にて誠と侑里が乗っていた船に偶然居合わせており、何度も見舞いに行こうとしていたが部屋に来ては諦めてを何度も繰り返している。また、侑里が話している様子から「テレパス」能力を持っていることを察し、韓国の知人であるパクさんから絵本「心が聞こえる少女」を取り寄せた。
その後、テオが恋をしていることを本人から告げられたが、よりにもよってその相手が自身が紹介した「Dolce&Chocolat.」社長の侑里だったことを知る。
そのため、テオに全てを打ち明けた上で彼女と別れるよう告げた。しかし、既にテオが把握していることを知り、彼から「僕は一生彼女を愛し続ける」と反論されてしまう。
その後、テオから侑里に能力を把握していることがバレたことを報告され、彼が退職するだけでなく研究室からも去り韓国に帰国することを聞いた際には、「それがテオくん、あなたを守るためなら。」と受け入れた。
- 小野田学(演:清水尋也)
研究員。テオの先輩。テオに日本語を教えてくれている。恋愛面は不器用なところがある。獣医を目指していたが、血が苦手で一度諦めかけてしまった。一応、血は「物事には必ず理由がある」という理屈により無事克服できた模様。それでも、臨床より研究の方が元々肌に合っていたとのこと。
テオに誘われてショコラフェスティバルに行った際に真尋に一目惚れした…が真尋をテオの想い人だと勘違いしているようだった。その後、真尋が事情を全て説明したことで勘違いを自覚することができ、自身の行動を「全くの無意味だった」と反省していた。
とはいえ、その誤解が解けてもなお鈍感さは筋金入りであるため、真尋の好意に全く気づけておらず、「考えていることが分からない」と評している。あなたの方も大概だが…。
ただ、さすがに真尋への申し訳なさがあったようで本人曰く「知恵熱」の症状が出てしまい体調不良となってしまった。
その後、改めて彼女を好きになるために彼女を「研究」するようになり、改めて彼女に告白した。
- ミン・ハナ(演:玄理)
韓国の投資家。ドラマ第1話冒頭にて子供(おそらく幼少期のテオ)に読み聞かせしている女性と一致しており、テオも何処かで見たことがあるような素振りを見せていた。
その後も「Dolce&Chocolat.」を気にかけていたらしく、ベンチャーキャピタルパートナーズの経営破綻の報を聞いた際に投資に立候補するなど何かと支援している。
その後、テオに読み聞かせしていた絵本「心が聞こえる少女」の作者が彼女であることが判明した。また、どうやら彼女にも「テレパス」能力があることが判明した。
その後、久しぶりにテオと再会。彼が侑里と付き合っていることに対して不安視しており、なぜ彼女と交際しているのかと問い詰めたが、彼の意志が変わることはなかった。
その後、花岡の口から絵本はミン自身の実体験を元にしていること、大学時代に同じ学部の恋人がいたものの在学中に帰らぬ人になったことが明かされた。彼女が侑里とテオの交際を不安視していたのは自身と同じ能力を持つ侑里と幼少の頃から交流があったテオの2人が同じ運命を辿ってしまう恐れがあり、自身と同じ悲しみを2人に味わってほしくないというのが理由だった。
用語
- 「テレパス」
侑里が12年前の海難事故をきっかけに発現した能力。目を合わせた相手の心の声が聞こえる。テオのように外国人相手だと外国語の心の声が聞こえる。
絵本によると、この能力を持った少女は不幸な運命を背負うことになるらしい。また、絵本にはその能力を消す方法も記されている。それは「愛する人の目を33秒間見つめること」。だが、家族間はその対象とはならないらしい。
後にこれはミンが北海道を訪れた際に「テレパスに似たような能力を消す方法がアイヌの伝承にあったため、それを"希望"として託した。」ことが判明した。
余談
- 序盤~中盤は登場人物それぞれが度々勘違いとすれ違いを引き起こしており(特に小野田が重症レベル)、視聴者からは「常時アンジャッシュ状態」と言われてしまっていた。
関連タグ
きばるん:第5話で登場。侑里が韓国語や韓国の文化を知るきっかけになったものの、更なる勘違いを引き起こす原因になってしまう。