※このページはパッチ6.2「禁断の記憶」メインクエストのネタバレを含みます。
CV:田村睦心
概要
七大天竜の一翼「アジュダヤ」の行方を追ってヴォイドこと第十三世界を訪れた光の戦士たちが出会うことになる人物。
その正体はリーパーとなったゼノス・イェー・ガルヴァスがアヴァターとして使役していた妖異であり、ゼノスが死亡したことで第十三世界へと戻ってきていた。
光の戦士と邂逅するまではアヴァターの姿のままで意識もおぼろげな状態だったが、ハイデリンのクリスタルの光によって人間の姿となり、意思疎通も可能になった。
ゼロという名前はヤ・シュトラが考案したもので、本名は不明。
人物像
既に荒廃した第十三世界の住人ということもあって生きる目的などを持たず、自分の利にならないことには一切関わろうとしない。
一方、正当な対価(エーテル)が払われる「契約」があれば相応の働きをし、例えわずかでも借りを感じれば必ず返すという律儀な面もある。
また、ゼノスが執着していた「友」という言葉に思うところがあるようだが…?
武器はリーパーと同じ大鎌だが、そもそも自分が妖異であるためアヴァターを用いた攻撃は使わない。
第十三世界ではすでに失われた「メモリア」という力を持ち、通常なら殺してもいずれ再生してしまう妖異を紫の結晶体に封じ込めることができる。
闇の氾濫が起こる以前はナイトであり、剣と盾を使っていた。
来歴
第十三世界で起こった「メモリア戦争」が始まった頃に生まれたが、母親が重度の闇のエーテルに侵された状態だったため、人間でありながら妖異としての特性も持つ半妖として生まれた。
母と同じくメモリアの力を持っていた彼女もメモリア戦争に駆り出され、力尽きる寸前まで戦い続けたが、直後「闇の氾濫」が起こり、そのときに発生した次元の亀裂に飲み込まれてしまう。
それから永遠とも思えるほどの年月が過ぎたある時、偶発的に開いた穴から辛うじて次元の狭間を脱出したが、そこで目にしたのは既に変わり果てた故郷だった。
次元の狭間に飲まれたことで完全な妖異にならず、元々妖異の特性を持っていたことでヴォイドとなった第十三世界でも生きながらえることができたが、何もかも失われた世界ではもはや生きる意味を見いだせず、ただ自己の存在を保つためにエーテルを食らう無気力な日々を送り続けていた。
その後、ゼノスにアヴァターとして強制的に原初世界に引きずり出され、その強大な力で存在を歪められてしまい、彼の野望の片棒を担がされる。
そしてゼノスが死んだことで再び第十三世界に戻り、当てもなくさまよっていたところをトロイアコートの城主ベアトリーチェに捕らえられ、そこで光の戦士たちと邂逅。ハイデリンのクリスタルによって人間の姿を取り戻した。
なお、胎児の時点で過剰に闇属性のエーテルに晒された影響か、身体の成長が最盛期のままで止まっており、これ以上老いる事は無いようだ。
本編での活躍
当初は自分に利のない協力を打診してくる光の戦士たちを邪険に扱っていたが、エーテルを対価として払うことを条件に契約を結び、彼らに協力することになる。
協力に当たって呼び名がないのは不便ということになり、ヤ・シュトラからはじまりを意味する言葉として「ゼロ」という名前を送られた。
活性の闇が満ちていることで死の概念が存在しない妖異との戦いの中でメモリアの力は一行の大きな助けとなるが、力を酷使したことで倒れてしまい、原初世界へと移送される。
住んでいる生物やエーテルの摂取の仕方も異なる原初世界の文化に戸惑いながらも、今の第十三世界への執着があるわけでもないゼロは、契約と回復を優先して原初世界に滞在することとなった。
だがその一方、第十三世界を再生できるかもしれない可能性には一定の興味を示していた。
パッチ6.3「天の祝祭、地の鳴動」で再び第十三世界へ戻ろうとしたとき、ヴリトラが遥か北の地でアジュダヤの気配を察知する。ガレマルドに向かった先でアルフィノ、アリゼーと初顔合わせになるゼロだったが、対価を求めず「自分がやりたいから」という理由で人助けをする二人の姿に困惑する。
またユルスから食事としてボーズ(肉まんのような餃子の一種)を差し入れられ、対価として北から押し寄せる妖異からテルティウム駅の難民を守る為に戦うが、多勢に無勢でピンチに陥る。そこへ間一髪駆けつけた光の戦士達と共闘する中で、自分でも理解できない胸の熱さを感じ、その正体を知る為に、対価なしで彼らと同行する事を決めた。
ラピス・マナリスにおいてヴォイドゲートを開いて乗り込んできたカイナッツォを下すも、命と引き換えの囮だった事が後に発覚。ルビカンテにアルタザール海底神殿のヴォイドゲートを破壊され、第十三世界へ渡る方法がなくなってしまった。再び元の世界に戻る方法を模索し、いよいよ本格的に動き出したゴルベーザに迫る事となる……。
パッチ6.4「玉座の咎人」では、ヤ・シュトラ達が第十三世界へ渡る手段を模索している間にラザハンの「カレー」にハマっていたことが発覚。味覚の殆どないゼロに合わせ、常人であれば卒倒するレベルの辛さに仕上がった特製カレーを、いつになく高いテンションで堪能していた。
なお、この一件でラザハンには激辛ブームが到来し、それがシャーレアンにまで伝わった結果、異国の王女が犠牲になるという珍事も起きた。
その後、ヤ・シュトラがヴォイドゲートを開く手段に目星を付けるが、そのためにはガレマルドにあるバブイルの塔を使う必要があった。
バブイルの塔はガレマルドの民にとっては誇りある首都の象徴であり、かつトラウマの元でもあることから使用の許可を得る交渉は困難を極めたが、光の戦士たちはガレマルドの民とも信頼を築き、交渉に成功する。
その様子を見ていたゼロは、「信頼とはいったいどうすれば手に入るのか」とユルスに尋ねると、ユルスは「信頼とは伝播するもので、誰かが信じようとすれば周りも信じようとするものだ」と答える。
その答えを聞いたゼロは「第十三世界は逆に誰も信じようとしなかったから信頼が生まれなかったのか」と諦め気味の結論を出すが、ユルスはパン1つでガレマルドの民を護った行動を指して、「既にゼロにも信頼が生まれている」ことを指摘する。
そこでゼロはついに理解した。その言葉を受けた時、そして光の戦士たちが助けに来てくれた時に感じた胸の熱さが「信頼」であり、おのずと信頼できる相手こそが「友」なのだと。
その後は月に向かい、ヤ・シュトラ達と共にヴォイドゲートを開く準備に助力する。
ゲートを開いた際に妖異が侵入してきたときに備えてレポリット達のサポーターを対妖異用に改造するための模擬戦を提案され、妖異の力を持つゼロが名乗りを上げたが、当然加減などできるはずもなくサポーターを全損させた。
サポーターを妖異抹殺マシンに改造するのはレポリット達に任せ、ヤ・シュトラ達は月にヴォイドゲートを開き、光の戦士、ゼロ、ヤ・シュトラ、エスティニアン、ヴリトラは第十三世界の月に降り立つ。
そこで囚われのアジュダヤを発見するも、ゴルベーザの力によって妖異化させされ、「黒竜アジュダヤ」へと変えられてしまう。
ゼロ達がゴルベーザ配下の妖異の群れを蹴散らしている間に、光の戦士がゴルベーザを倒すことに成功するが、それはゴルベーザの策略に過ぎなかった。
ゴルベーザはこの一連の騒動を通じてアジュダヤの原初世界への帰郷の念を強め、その想いと第十三世界の月に滞留していたゾディアークの欠片を構成していたエーテルを掛け合わせることで、世界の壁を破壊する大妖異「ゼロムス」を生み出したのである。
どれほど強大であろうと妖異ならばメモリア化の力が通じるはずだと、ゼロはゼロムスに斬りかかるが、その力はゼロムスに一切通用せず、返り討ちに遭ってしまう。
一行は一度体勢を立て直すために原初世界へと戻り、今後について協議をすることになるが、ゼロはエスティニアンと共に鍛錬を積むことを決める。
かつては自分より強大な敵とは絶対に戦わないと決めていたゼロだが、今回の一件で初めて、「もっと強くなりたい」と願うのであった。
パッチ6.5「光明の起点」では、ゼロムスに対抗するために第一世界の光のエーテルを利用することとなり、その準備のために第一世界に向かう光の戦士にソウルサイフォンを用いて同行する。
第十三世界同様にエーテルの氾濫で滅びかけた世界でありながら、強く生き続ける第一世界の住人達に感銘を受けたゼロは、「自分にも光の力が使えたら」と思い立ち、ナバスアレンの結晶体からエーテルを吸収しようと試みる。
最初はエーテルを抑えきれずに暴走しかけてしまうが、リーンの協力によってその身に光を宿すことに成功。妖異でありながら光の力を併せ持つ稀有な存在となる。
第一世界のエーテルによって闇の障壁を突破した一行はゴルベーザの本拠地へと乗り込み、そこで彼の本当の名とその過去を知る。
共に第十三世界を救いたいという思いを持つ者同士、ゼロはゴルベーザと手を取り合おうとするが、ゴルベーザは「絶対的な力でなければ救済は成しえない」とそれを拒絶。
四天王の影を作り出してゼロムスが力を蓄えるまでの時間稼ぎをしようとするゴルベーザに対し、ゼロ達はゴルベーザの相手を引き受け、光の戦士をゼロムスの元へと向かわせた。
四天王の影共々ゴルベーザを打ち破った後、ゼロはその身に宿した光の力をゴルベーザに分け与える。
光の力でかつての記憶と友への思いを取り戻したゴルベーザにゼロは再び手を差し伸べ、ゼロムスをメモリアへと封じ込めるために共闘。
ゼロムスの攻撃によって闇に落ちかけるも、仲間たちの声で立ち上がり、光の力で新たな姿となってゼロムスを封印することに成功した。
その後、ゼロはゴルベーザと共に第十三世界を旅し、世界を救う手掛かりを模索することを決意。
光の戦士から第一世界にも第十三世界を再生しようとしている同志たちがいることを聞かされ、彼らも含めていつか再会することを約束し、旅立っていった。