深淵のクターニッド
しんえんのくたーにっど
概要
深淵のクターニッドとは、『シャングリラ・フロンティア』に登場するキャラクターであり、作中で七体しか存在しないとされる最強種族のモンスター『ユニークモンスター』の一体。
その中でも、島を丸々一つ支配している巨大なタコであり、地形だけでなく、そこに働く重力や生物の存在までもを書き換えるだけの規格外の性能を持っており、その規模は他のユニークモンスターに比べても上位に入る影響力を与えている。
作中で主人公であるサンラクが二番目に倒したユニークモンスターであるが、最初に倒したユニークモンスター『墓守のウェザエモン』とは違い、周回要素が組み込まれており、何度でも挑戦することが可能。
運営の予想では、「最初にクリアされるはずであったユニークモンスター」。
キャラクター
あらゆるものを「反転」させることができる反転能力を持っており、その能力を使って島を丸ごと一つ物理法則ごと支配している特性を持つ。
性格的には人間寄りで、事前的な性質を持っている反面、自身の縄張りであるルルイアスに侵入した者は、クターニッドが満足するような戦いぶりを見せない限りは開放されることはなく、NPCであれば死亡してクターニッドの眷属である人魚にされる。
作者曰く、「暇を持て余したタコの暇潰し」。
ユニークシナリオEX『深淵盟都ルルイアス』
ユニークモンスターに挑むためには、ユニークシナリオEXというかなり特殊なシナリオを発生させなければならないが、クターニッドのユニークシナリオは初回とそれ以降で名前が変わる。正確にはこのルルイアスというのはユニークシナリオの名前では無く、ユニークシナリオを達成する場所の地名。
かつての名前は『ルールイア』という島国であり、大昔に『狂える大群青』と呼ばれる正体不明のモンスターに襲われ、滅亡寸前に陥った際にクターニッドによってそれが抑えられて人類が救われ、クターニッドに差し出さた歴史を持つ。
その後、狂える大群青を押さえるためにクターニッドによって島ごとさかさまにされて海に沈められており、「生きた魚を死せる半魚人」に、「死せる人間を生きた人魚」に変えて街に解き放っている。
昼には半魚人がゾンビの如くに群れを成して島の侵入者に襲い掛かり、夜には巨大で強力なモンスターが弱肉強食の生態系を築き上げている為、現在のルルイアスは、昼はゾンビパニック、夜はモンスターパニックが起こる魔境と化している。
島の四方には『封将』というクターニッドの配下である四種類のモンスターがおり、それぞれが遠距離攻撃無効、近距離攻撃無効、物理無効、魔法無効の四種類の能力を駆使してプレイヤーに戦い挑むが、これを無視してシナリオ自体を進めることも可能。
但し、その場合はクターニッドとのラストバトルの際にそれら四種類の能力をクターニッド自身が使うために対処は困難を極めるというデメリットが付く。縛りプレイでもない限りは、無難に封将を倒してクターニッドに挑むのが正攻法。
封将
クターニッドの眷属である五体のモンスター。それぞれ、物理無効、魔法無効、遠距離無効、近距離無効の四つの能力を持っており、五体ともが何らかの海洋生物をモチーフとした人の姿をしている。なお、封将の数は五体だが、二体で一組のモンスターも存在しているため、戦闘自体は最大でも四回。基本的にプレイヤーを見下し、感情的に敵対する色竜とは違い、クターニッドの眷族としてプレイヤーと敵対するため、クターニッドの行動によってはプレイヤーを助ける行動を取ることもある。また、基本的には感情を感じさせる行動を取ることはないが、例外的にクリーオー・クティーラだけはサンラクにあっかんべーをするなどお茶目な性格が窺える態度を取ることもある。
この眷族を無視してクターニッドと戦うこともできるが、その場合はクターニッドが封将の持つ能力を使用してくるため、倒しておけばクターニッド戦が楽になる。
クリーオー・クティーラ | 見た目はクリオネの姿をしたモンスター。透明な寒天のようなゼリー状の素材で人の形を作ったかのような姿をしており、バッカルコーンもきちんとある。魔法無効化を担当している。 |
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スレイビール・ダーゴーン&ハイドーラ | 二体で一体のボスであるつがいの半魚人の姿をしたモンスター。スキルを含めた物理攻撃無効化を担当している。封将の中で攻略難易度は一番高いモンスター。 |
バーシュド=メルナクル | 大量のフジツボが人型の塊に固まったモンスター。一種の群体モンスターのようなもの。攻撃が当たる寸前に体表から生み出される大量のフジツボの幼生が本体の身体に纏わり付くことで衝撃を吸収する。近距離攻撃無効を担当している。尚、近距離の判定は周囲10m以内で、遠距離攻撃であれば幼生ガードが発生せず、あくまでも衝撃を吸収するだけなので物理的な妨害も可能。 |
アンモーン・オトゥーム | オウム貝、もしくはアンモナイトの形を模した西洋の騎士型のモンスター。アンモ騎士(ナイト)。主にサザエを伸ばした様なレイピアを装備しており、遠距離攻撃無効化を担当している。基本の武装はレイピアだけだが、初回のシナリオだけ、レイピアとカトラスの二刀流を武器としている。 |
クターニッドの形態
クターニッドは普段はタコの姿をしているが、それはいわば実態を得た際の仮の姿にすぎず、戦闘の際にはプレイヤーとの戦いによって五つの形態に変化する。
一つ一つの形態での戦いはいわばミニゲームに当たり、一つ一つの形態をクリアすることでラスボスであるクターニッドの想像態に挑むことができる。
- 『妄想態』
見た目は巨大なタコをした、クターニッドの最も基本となる姿。しかしこの姿は仮の姿であり、実際には存在せず、この形態に戦いを挑んでも適当に死闘を繰り広げた後適当に解放される。この状態のクターニッドとプレイヤーが戦っても、経験値は入ると思われるが、特に報酬が入るわけではない。この形態は、ルルイアスの城の中にあるパズルを解くことで次の形態に移行する。
- 『幻想態』
外見は宙に浮いた巨大な八芒星に触手と目玉がついている姿であり、この触手がプレイヤーを襲撃する。この触手を倒しきることで、クターニッドは次の形態に移行する。
- 『空想態』
幾つもの魔法陣が形成され、それが巨大なタコの姿を形成する。タコの姿を創り出す際に、八つの触手にはそれぞれ八色の聖杯が握られることになり、この聖杯が光ることで八つの特殊効果を発生させる。また、この聖杯は先に『封将』を倒すことで八つの内で最大四つは封じることができる。この聖杯をすべて破壊することでクターニッドは次の形態に移行する。
効果の内容は下記の通り。なお、この聖杯はクターニッドを倒した際の報酬になる。
・赤:近距離無効化
近距離攻撃を無効化する。バーシュド=メルナクルが撃破されたのでクターニッド戦では発揮されなかった。
・橙:遠距離無効化
遠距離攻撃を無効化する。アンモーン・オトゥームが撃破されたのでクターニッド戦では発揮されなかった。
・黄:物理無効化
物理攻撃を無効化する。スレイビール・ダーゴーン&ハイドーラが撃破されたのでクターニッド戦では発揮されなかった。
・黄緑:魔法無効化
魔法攻撃を無効化する。クリーオー・クティーラが撃破されたのでクターニッド戦では発揮されなかった。
・緑:色調反転
プレイヤーの視界の色調を反転させる。持っている触手を覚えておかないと聖杯の色が区別できなくなる。
・青:性別反転
性別を反転させる。声も変わる。プレイヤーによっては体格が別人レベルで変わる事で感覚が狂う上に、防具のサイズは変わらないので鎧がブカブカになったりしてまともに動けなくなるなど、個人差はあるがVRゲームでは非常に厄介な能力。
プレイヤーが使った場合は死亡してリスポーンするまで元に戻れなくなる。
なお余談だが、青聖杯の存在が知れ渡ったことでクターニッドは一部ユーザーから「ネカマの神」と崇められることになったという。
・藍:ステータス反転
選択された任意のステータスの内、二つを反転させることができる。例えば、高い機動力を持つが耐久力が低い場合、この二つを反転させることができる。これは使い方によっては、高機動力の重戦士や、耐久力に優れた魔法戦士を生み出すことができる
・紫:ダメージ反転
ダメージを受けると体力が回復するというチート級の能力。クターニッドはこれを使用した上で聖杯を叩きつけることで攻撃すると同時に傷ついた聖杯を修復する。
なお、ダメージを回復に反転させている都合上、効果中に回復系アイテムを使用されると逆にダメージを受けてしまう。クターニッド戦ではステージを泳ぐ小魚に回復効果があるのでポーション代わりに丸齧りして回復したり投げつけて攻撃できる。
プレイヤーが使用した場合、時間切れと共に反転させたダメージを改めて受ける事になる。
- 『仮想態』
ブラックホールの様な漆黒の穴になった姿。この形態は一定時間経つと自動的に最終形態に移行するが、その時間内にルルイアス周辺にモンスターを手当たり次第に吸い込み、どれだけ大量に強いモンスターを吸収したかで最終形態の強さが変る。その為、この形態に呼び出されたモンスターは出来るだけ倒さなければ最終戦がきつくなる。
- 『想像態』
人型になったタコの姿をしており、プレイヤーの戦闘スタイルをコピーして戦う。というパーティメンバーが個性的であればあるほど苦戦する仕様になっている。特に、人型になったクターニッドは見た目的にはゴリゴリの近接特化型なので、重戦士系のステータスで固めた戦闘スタイルは相性が良く、かなり苦戦する。
背中に聖杯と同じ色をした八つの宝珠を浮かべており、この宝珠をすべて破壊することでクターニッドの撃破が成功する。
クターニッドの聖杯
クリア報酬。
クターニッドの空想態で出現したものと同じ効果を持つ八種類の聖杯が現れ、それを使うことでクターニッドと同じ能力を使うことができる。
基本的には一プレイヤーにつき一つしか手に入れることはできないが、奮闘と交渉次第で二つ手に入れることができる。
各聖杯の効果は上述した空想態で記載したので割愛。
青い聖杯によるキャラクターの変化
身長150くらいの「クリクリおめめなコケティッシュ美少女でトランジスタグラマー痴女」に変化。女性用装備に有用なものがあったり、NPCの反応が変わったり変装にも使えるので活用している。ただしリュカオーンの刻傷のせいで3分以上同じ服を着ると爆散して半裸になる。(例外あり)
身長190センチの男性アバターが性転換したサンラクがお姫様抱っこできるくらいの少女になる。
・秋津茜
「カイゼル髭を蓄え額に狐の面をちょんと乗せたガチムチのおっさん」に変化。
・ルスト
少女漫画に出てきそうな八頭身のイケメンになる。
・モルド
少女漫画のヒロインみたいな女の子になる。サンラク曰く「(ルスト含めて)魂の性別が逆だから今の方が見た目しっくりくる」。
・エムル
詳細は不明だが「生えた」らしい。
眼鏡が似合いそうな気取ったイケメンになる。サンラク達の後にクターニッドを攻略した際に青の聖杯を選んだらしくルルイアス外で披露した。
見た目は変わらず「棒だけ生えた」らしい。
見た目はイケシルバー、声はイケメンばあちゃんみたいな声になる。歳をとったヘルシング家当主様か?
・京極
作者によると戦国BAS○RA的な耽美系イケメンに変化する。
当たりを引いたので普通にノリノリ。
・エターナルゼロ→戦闘形態(バトルフォーム)
成熟しきったマッシブな女性になる。
元々屈強な男性アバターを使っていたが趣味の為に5歳児にリモデルした為、欠如した戦闘能力を補うべく青聖杯を活用している。
『狂える大群青』
ユニークモンスターとは違うレイドモンスターであり、ゲーム世界に神代の時代に人類を滅ぼした元凶であり、その後も、ルールイアという島国を滅亡に追いやった元凶。
生物・無機物を問わずに侵食して、自身の一部にしてしまうという特性を持っており、名前の通りに見た目はひたすらに青い。
現在のところ、フィールドギミックとしてしか発動していない。
元ネタ
元ネタは、深海に潜むモンスターという事もあり、クトゥルー神話のクトゥルーの兄弟神とも言われるクタニドから取られている。