大まかな歴史
米GoPro,Inc.(旧:Woodman Labs)のウェラブルカメラ。創立者のNick Woodman氏がサーフィン旅行で自身の写真を撮ろうとしたとき撮影者が近づけず、さらにカメラ自体も廉価で良質なものが無く望みの撮影が出来なかったということがきっかけとなって起業・開発に至った。
2005年に発売された初代GoProは35mm銀塩カメラだったが、2代目のDigital HEROから現行のHERO 12に至るまでデジタルカムコーダーとなっている。記録メディアはデジタルカムコーダー化初期のHD HERO 2までは標準サイズのSDカードであったが、HERO 3以降はmicroSDカードになった。
その特徴から現在ではアマチュアからプロ、放送用途に至るまで広く使われている。
大まかな概要
ウェラブルカメラの名の通り身に着けられるよう小型軽量で、一般的なカメラと異なりファインダーやズームレンズを備えておらず、代わりに高い防塵性や水深10mまでの防水性(保護ハウジングありの場合水深60mまで)、耐衝撃性を有している。レンズ部表面ガラスは水中での鮮明な撮影のため撥水ガラスでできている。
固定には脱落を防ぐためフォールディングフィンガーと呼ばれる折り畳み式の部品に手締め式のボルトを通しての固定が行われる。フォールディングフィンガー部にはカメラの固定では一般的な1/4インチネジ穴もあることはあるが振動や衝撃によりネジが緩んでカメラが脱落する可能性があるため推奨されておらず、フォールディングフィンガーでの固定が推奨されている。固定オプション品は身に着けたり、何かに取り付けるといったものが多く、変わったものでは愛犬などのペットに取り付けるハーネスタイプのものもある。また晒される環境ゆえか光学式ブレ補正がない代わりに「HyperSmooth」とよばれる強力な電子式ブレ補正を有しており、ズームに関しても光学ズームがなく撮影モードにより使用の可/不可があるが、フルHDでは2倍、2.7K以上の解像度では1.4倍までズーム可能な「HyperView」とよばれる電子式ズーム機能を有している。録画については録画タイミングを逃さぬよう「HindSight」とよばれる最長で30秒の録画開始前記録機能を有している。
視野角はHERO 12の標準で156度だが、別売りのレンズモジュールを取り付けることにより177度という魚眼レンズ並みの視野角になる。マイクは内臓されているが、対候性と防水性を犠牲にして収音強化と拡張性強化をした外付けモジュールもある。また、複数のGoPro間でワイヤレスのタイムコード同期機能や、スローモーション撮影機能、4Kおよび5.3K解像度での10bit深度カラー撮影と、より鮮やかな色を捉えるハイダイナミックレンジ撮影機能がある。他に夜間エフェクト機能としてライトペインティング機能、ライトトレイル機能、スタートレイル撮影機能を有している。
専用アプリケーションを使うとウェブカメラとしても動作できる。