概要である!
風雲羅漢塾塾長熊田金造が『魁!!』から二十年の時を経て男塾に再び現れた際、既に重病で余命一ヶ月となった事で、江田島平八に対しての「最後の勝負」として提示した対戦法。
江田島も「駅伝には極限の根性と団結力が問われる」「男の進化を着そうにはこれに勝るものは無い」と判断し、両塾長は五名の代表選手を選抜する事となった。
ルールである!
男塾から箱根山頂までの五区画を双方それぞれ五人の代表選手で競う。
先ず第一走者以外の選手は青酸カリのカプセルを飲み、其々の区間の中継地点にて待機する(カプセルが胃酸で溶ける時間は区間ごとに異なっている)。
走者は「タスキ」として青酸カリの毒消し(解毒剤)をチェックポイントまで運搬し、前の走者に手渡された毒消しを飲み、「毒消しの残り」を次の区間の選手に運搬する。
その為、仮に選手が間に合わなかった場合や、途中でリタイアしたり、毒消しの飲む分量を間違えたり、タスキを紛失してしまった場合は、後の選手は全員死亡となる。
スタート前に二区以降の選手八名と、両塾塾生の半数はそれぞれの中継地点に向かってバスやトラクターに乗って移動する。
残りの半数の塾生は警察から選手の護衛を行う(ただし選手に干渉した場合は、その時点でそのチームは失格となる)。
作中で行われた競技
第一区画「直進走」
どの様な障害が有っても曲がらずに北北西にある中継地点まで辿り着く。
この競争では方角を示す為の方位磁石が支給される。
その一直線のルートに障害物(火災現場や墓場、銭湯の女湯、交番など)があっても一直線に進む。
ただし直進行軍とは違い壁を壊したり、或いは屋根に飛び乗って移動したりなど、真っすぐ進むなら障害物の突破方法は自由である。
また、作中では黒巣信長が増水した川に流された子犬を助けるべく曲がってしまいルール上は失格となったが、対戦相手である伊賀辰造は「水で方位磁石が狂っていた」と、信長の上陸地点で共に再スタートを切り、江田島と熊田も「甘い男」と評しつつも「男の行く道を分かっている」と評し不問とした。
第二区画「狩りモノ走」
借り物競走をモチーフにした第二区画。
くじ引きで引いた物を手に入れなければ第三区画へ進む事が許されない(手に入れる方法は、借りるのは勿論、奪う・譲渡してもらうという形でも有効)。
くじにはその物の在処を示した地図も併記されている。
作中では安藤洋明は「横綱 豪快丸の髷」、赤岡良太は「プロボクシング世界王者 崔国義のチャンピオンベルト」を手に入れるべく、それぞれ在り処となる場所にて勝負をする事となった。
第三区画「猛獣サバイバル走」
男塾名物「魍魎サバイバル」をモチーフにした第三区画。
熊田が貸し切りにした「東洋サファリパーク」内にて正門から反対側にある裏門まで駆け抜ける。
ここでは両代表選手に猛獣を寄せやすくすべく、猛獣が好む臭気ガスを浴びてから中に入る事となる。
また、このサファリパーク内には猛獣だけでなく、「タザン」がおり、年間何人ものサファリパーク入場者を行方不明にしてきたタザンを撃破しなければこの区画の突破は極めて困難となる。
第四区画「天獄への階段走」
宝獄院に続く一万段の階段を最上段まで駆け登り、最終中継地点である宝獄院まで辿り着く。
勿論このままでは今までの競争よりも楽な種目となってしまう為、両選手には重さ500kgの鉄球が寺への賽銭(という名の錘)として運ばなければならない。
この競争は、男塾に二十年も留年している江戸川にとっての最後の卒業試験としても行われ、最終的に軟弱な本性を克服して宝獄院に辿り着きタスキを獅子丸に託した事が塾長に評価された事で、卒業が認められた。
最終区画「驚邏大三凶殺走」
男塾最大名物「驚邏大四凶殺」を基とした最終区画。
『魁!!』の驚邏大四凶殺で男塾と関東豪学連が戦った流れを汲んだ戦いだが、参加者が剣獅子丸と清元篤の二名の都合上、第一の凶は獅子丸、第二の凶は清元がそれぞれ別々に戦い、第四の凶を第三の凶に繰り上げての決戦が行われる。