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概要

シアン化合物の一種であり、カリウムとの化合物である。水に溶かすと強いアルカリ性を示す。

毒性が非常に強く、危険物に指定されている。

この物質の用途としては主として「のさび落とし」「メッキ」などに用いられている(ただし、こちらよりもシアン化ナトリウムのほうが使用されているらしい)。

人体への影響

よく創作上で「毒殺自殺に使用される薬品」とされ、ミステリー作家御用達の毒物だったりする。

しかしこの薬物は摂取後の致死性(即効性&致死量0.3g)こそピカ一だが、実は保存が難しかったり(空気中に保存すると「水分を吸収し潮解→空気中の二酸化炭素と反応→青酸ガス発生」し、無害な炭酸カリウムになる)、味や独特の臭いが強烈で飲ませるのが大変だったり(コーラ等に混ぜてもかなり変な味がするといわれている)で、ミステリーの凶器として用いるにはかなり不便だったりするが、かつては工業を中心に様々な分野で用いられてきた薬品であり「手に入りやすい(入りやすかった)」という最も重要な要素を持っていたことも確かである。

実際、大戦末期のドイツ日本ではアンプルに密封保管しておいたものを服用する自決の為に多用された。

しかしこの様に「強力な毒物」として名を馳せた結果、購入元に記録が残るようになり、さらに安全面から毒性の低い代替薬品に入れ換わって行くなどして、この薬品が凶器として用いられることに対するリアリティは低くなってきている(つまり足が付きやすく、入手しにくい)。

しかし、かつて得た知名度は今も薄れる事無く、その他の薬品と違い長々と毒性を説明しなくても良いという点(また現実では行うことが難しいこと)から、いまだミステリーの世界では現役の毒薬である。

毒性

服用の際の効果は次の通り。

胃に到達すると胃酸(塩酸)と反応し青酸ガスが発生。

呼吸から体内に入る。

この青酸ガスは金属イオンに強く結びつく性質があり、細胞呼吸の一部で使われている酵素に含まれているなどと結びつき、細胞の呼吸を停止させ、細胞を死滅させる。また血液と反応し、呼吸困難となる。

この反応がで起こると、運動神経が麻痺し昏睡状態に。

更に量が多いと呼吸中枢までもが麻痺し、に至る。

上記の通り服用では通常胃に到達する事で毒性が発生する為、舐めてすぐ唾液を含めて吐き出せば人体に影響は無いといわれることがある。

実はそれは誤りであり、この化合物の水溶液は強いアルカリ性であるため粘膜を激しく刺激し、さらには粘膜から吸収され、速やかに人体に影響を与え反応し死に至らしめる。

又、上記の青酸ガスは収穫前のアーモンドのような甘酸っぱい臭いが有るといわれる。むろんこれを大量に吸い込むと死に至る危険性がある。ようするに「素人が嗅ぐな!!」である。

ただし、マダガスカルに生息するキンイロジェントルキツネザルは、常食とするキノコの関係から、青酸カリを1日60mgも摂取しており、もちろん大丈夫なのだ。

コナンのアレ

漫画「名探偵コナン」のあるシーンをパロディ化したイラストが、青酸カリのタグをつけて投稿されている。「ペロッ…これは、青酸カリ!」

元ネタは単行本7巻に収録される「ピアノソナタ『月光』殺人事件」の1シーンであり、コナンが事件のあった公民館のピアノの下を調べている際に偶々発見した白い粉を舐めてその物質が何かを確かめるというもの。

原作ではこの白い粉の正体は麻薬であったわけだが、床に落ちた粉を安易に舐める行為や、何故ひと舐めしただけでその正体が麻薬と分かったのかなど割とツッコミ所の多いシーンでありネタにされていた。

そして、ある日インターネット上でこのシーンの「麻薬」の文字を「青酸カリ」に書き換えるコラージュ画像が投稿。何故かこの言葉が爆発的に広まってしまった。今日では元ネタをうろ覚えか知らないかで、青酸カリの方を本当の台詞と勘違いしている人までいる。

なお、このコラージュには何故かコナンが繰り返し舐めているシーンの他、この直後普通に口元を押さえて死にかけているコラージュまで作られている。

なお、このシーンこそ嘘画像であるものの、コナンは作中で何度か青酸カリによって殺害された人物の

口元付近を直接嗅いでアーモンド臭を確かめた上で青酸カリによる死亡と断定していることがあるが、普通に危険な行為なのでやめましょう。

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