概要
近鉄こと近畿日本鉄道では「特急形車両は車齢50年まで使用」「通勤形車両は車齢60年まで使用」と近鉄社内で定めており、同線で使われていた近鉄8000系列がその耐用年数に到達してきたため、その代替用として2024年度から新造投入することに。
外装・内装
カラーリングはシリーズ21より前の系列までで使用されていたマルーン+クリームの配色。
先頭車に転落防止幌が設置されている。ドア半自動扱いボタンも設置されている。
座席はデュアルシートを採用。
また1車両当たり2か所、ベビーカーや大型荷物持ちを想定した「やさしば」という座席を設置している。
編成
大阪難波・京都方からモ8A4形(Mc)-サ8A3形(T)-モ8A2形(M)-ク8A1形(Tc)の4両固定編成。大阪難波・京都方先頭車はモ8A401、モ8A402…という風に番号が振られる。
近鉄の通勤形車両は4桁の空いている番号を場当たり的に割り振ったためついに番号が枯渇してしまい、2024年以降の新製分には(本来の)千の位と百の位の間にアルファベット「A」を挿入、「8A」を千の位扱いにしている(奈良線・京都線向けの数字「8」)。
このようになったのはおそらく、16進数を意識している可能性がある。
もし、16進数説が正しいとするとB〜Fも使えるため、10進数と比べて使える数字が少なくとも6000個(下3桁は10進数と仮定)増える計算となる。
本来の千の位も16進数だった場合は千の位で256パターン作れるし、10進数でも160パターンは確保されるためかなり幅が広がる。
なお
- 8A系新造に前後して、昭和末期〜平成初期に新造投入された1026系・1220系などの通勤形車両のグループのリニューアル工事が行われており、工事メニューは8A系のものを反映している。
- 大阪線・名古屋線系統と南大阪線系統へも同タイプの車両が投入される予定となっているが、別の系列。
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東武8000系:製造のしすぎで番号が枯渇した先例、こちらは千百百十一の構成(例:81111の場合8100型の製造番号111)で切り抜けている。(百の位が2つあるのは型式と製造番号の2種類で使っているため)