「1026系」とは、鉄道車両の系列の1つで、近畿日本鉄道が使用している。ここでは近鉄1026系のほか、類似グループの近鉄1020系・1021系・1031系についても解説。
車両の概要
近畿日本鉄道が保有する赤白ツートン・VVVFインバータ制御の通勤形車両には、三菱電機製の機器を搭載したものと、日立製作所製の機器を搭載したものの2種類があり、このうちの後者が1020系・1026系・1220系・1230系などにあたる(ちなみに前者のグループは1422系などが該当)。このうち1020番台で始まる車両は4両編成または6両編成を組成しているグループを指している。
1020系は1026系よりも前の1991年に登場した。4両編成5本の計20両が製造され、1026系との識別は台車がシュリーレン台車であること。2004年から近鉄生駒線でワンマン運転をするにあたり、その専用車両として抜擢・改造され、5編成とも形式を「1021系」に変更した(「1020系」は形式消滅)。電算記号はVL。
1026系は1993年に登場した。台車がシュリーレン台車からボルスタレス台車に変更になったため、番号は1020系の続番としながら新形式となった。6両編成3本、4両編成7本の計46両が製造された(その後は組成変更・改造などで数を減らしている)。電算記号は4両編成がVL、6両編成がVH。
1026編成・1030編成は4両編成で登場した。2002年に編成組み換えが行われることになり、1030編成から中間車2両を抜いて1026編成に組み込んで6両編成化させた。1030編成の先頭車2両は改番を行い1252系の1277編成となった。このため現在は末尾30の編成が欠番になっている。
そして4両編成のうち1031~1034編成についても近鉄生駒線・ワンマン運転対応改造が行われ、形式を「1031系」に変更している。
以上を踏まえた現在の編成内訳は以下の通り。
- 1021系4両編成:ワンマン対応。1021~1025編成。
- 1031系4両編成:ワンマン対応。1031~1034編成。
- 1026系6両編成:1026~1029編成。
- 1026系4両編成:1035編成。
現在の運用
登場当初から近鉄奈良線・近鉄京都線系統での運用が基本である。ワンマン化改造を受けた編成は基本的に近鉄生駒線で使用されているほか、1026系の1026~1029編成、6両編成4本については阪神電気鉄道乗り入れ対応改造が行われ、阪神神戸三宮駅まで顔を出している。