ギル・ベイダー
ぎるべいだー
概要
第一次大陸間戦争時に、ガイロス帝国が決戦兵器として開発した超大型飛行ゾイド。
ヘリック共和国軍のサラマンダーを遥かに上回る巨体を誇り、無補給で暗黒大陸と
中央大陸の間を往復が可能。
更に大気圏離脱・突入までこなすほどの絶大な速度と上昇能力、航続距離を誇る。
その凄まじい飛行能力で単機で共和国首都への直接爆撃をも容易とし、ギル・ベイダーの登場によって
共和国軍はオルディオスが配備されるまで常に本土直接攻撃の危機に晒されることになった。
武装は両翼にデッド・ボーダーと同じ重力砲が4門、胴体部正面にニードルガンと
1万℃の高熱粒子ビームを放つプラズマ粒子砲、頭部に稲妻状の光線を放ち敵ゾイドを内部から
焼き溶かしてしまうツインメーザーと強力かつ豊富な装備を持つ。
中でも最大の武器は両翼、背部に装備した大小計4基のビームスマッシャーである。
これは丸鋸型の武装から高出力の荷電粒子ビームを円盤状にして発射し目標を切り裂くというもので、
範囲こそ狭いがその威力はデスザウラーの大口径荷電粒子砲を大きく上回り、
荷電粒子ビームの天敵であるマッドサンダーの反荷電粒子シールドさえも易々と切り裂いてしまう。
このビームスマッシャーに耐えられるゾイドはほぼ存在せず、ギル・ベイダーの象徴的な武器となっている。
飛行ゾイドでありながら全身は強固な装甲で覆われ、多少の被弾を受けても被害が出ず、
ウイングバリアーを併せ持つことで防御力も極めて高い。
ホワイト大佐が率いたウルトラザウルス飛行艇とキングライガーによる
ガイロス帝国軍基地の強襲作戦では仕掛けられた時限爆弾の爆発にも耐え抜いたほどである。
デスザウラーやマッドサンダーを遥かに凌ぐ戦闘能力と圧倒的な飛行能力は共和国軍に
衝撃と大打撃を与え、ガイロス帝国軍最強のゾイドとして恐れられた。
しかし、共和国軍が禁断のゾイド・キングゴジュラスを開発・投入すると、
瞬く間にギル・ベイダーは嬲り殺しにされてしまうのであった。
キングゴジュラスを含む多くのゾイドたちと同様、ZAC2056年の惑星Zi大異変によって
野生体、製造技術が共に失われた事で絶滅した。
第二次大陸間戦争では、ゼネバス帝国の再興を目論むギュンター・プロイツェンが
年若いルドルフ皇帝に代わって権力を握っていた事も有り、ガイロス帝国の象徴とも言うべき
本機を復活させる計画など浮上するはずも無かった。
キットは2008年に「リバースセンチュリー」シリーズのラインナップとして復刻されており、
1989年に発売された当時品に比べて多少の差異はあるものの、
ほぼ当時そのままの仕様で発売されている。
ギルドラゴン
アニメ『ゾイドジェネシス』では「ギルドラゴン」として登場し、
主人公らディガルド討伐軍の移動手段として活躍。
アニメにおける大型ゾイドの例に漏れず、実際の設定よりも大きく描写されている。
ソラ人の回想シーンではギル・ベイダーと対峙する情景が映し出された。
頭部のツインメーザーはドラゴントライデントに変更、カラーリングも白と金に改められ
それまでの禍々しい雰囲気から一転して神々しい佇まいとなった。
キットには新造パーツの他にも従来のギル・ベイダーのランナーも含まれているので
ギル・ベイダーとしても組み立てる事ができる。