概要
RPG作品『Wizardry』と世界観を共有する迷宮冒険譚。原作は蝸牛くも(ゴブリンスレイヤーの作者)、イラストはso-bin(オーバーロードのイラストを担当)。
DREノベルス(株式会社ドリコム)から原作小説が4巻刊行されており、楓月誠によるコミカライズも行われている。アニメ化も決定している。
同じWizardry原作のゴブリンスレイヤー外伝「鍔鳴の太刀」を彷彿させるが、こちらはWizardryの派生作品ということもあり、Wizardry由来の単語や登場人物が登場する。
そしてゴブリンスレイヤーの世界との決定的な違いと言うと登場人物に明確な名前があることと蘇生魔法が死者を蘇らせるもの(ゴブリンスレイヤーでは瀕死の人間を治す魔法であり、死者蘇生ではない)であることが挙げられる。
ただし、ホビットやハーフリングにあたる種族はゴブリンスレイヤーと同様にレーアと呼ばれていたり、モンスターの鳴き声は英単語だったりと、いくつかは共通点はあるにはある。
主な登場人物
- イアルマス
本作の主人公。ローブを纏った男。性格は中庸。
カント寺院からの依頼で、迷宮内に放置されている死体を回収している。そのため、周囲からは死体漁りや蛆虫などと陰口を叩かれている。
迷宮のまだ未踏破のはずのエリアで死体として発見され、死体になる前の記憶を失っている。名前も本名ではない。
黒杖を持って魔法を使うため、他者から魔法使いだと思われているが、ローブの下には具足を纏っており、杖は仕込み刀。
名前をローマ字にして逆から読めば、彼の本当の職業がわかる。
セズマールから「ミフューン」というあだ名で呼ばれている。
- ガーベイジ
壊滅したパーティで1人生き残った、薄汚れて首に首輪を付けられた奴隷の少女。元パーティから使い捨ての駒として酷い仕打ちを受けていたようであり、イアルマスに拾われてからは彼と行動を共にする。
犬のような鳴き声を発しているが、人語は理解している。身の丈ほどあるバスタードソードを武器に戦う。
魔物に襲われた奴隷商の馬車の中でただ1人生き残っていた事から、「怪物の食残し(ガーベイジ)」のあだ名で呼ばれている。
実はあるやんごとなき血を引いているが、それを疎ましく思っている者達に暗殺を目論まれている。
- ララジャ
ガーベイジを使い捨てにしていた冒険者パーティの一員だった、駆け出しの盗賊の少年。といってもその実態は彼もまた使い捨ての駒の1つとして、いいように扱われていた(酷い時には、宝箱の中身がしょぼいという理由だけで暴行されていた)。
最初はイアルマスと敵対していたが、その後の奇妙な縁からイアルマスやガーベイジと行動を共にする。宝箱のトラップ解除を担当する。
迷宮内の宝箱トラップで亡くなった、仲が良かったレーアの少女・オルレアの遺体を探している。
- ベルカナン
砂漠の国の出身である、駆け出しの女魔術師。
臆病な性格で、僕っ娘。迷宮においては初歩中の初歩であるハリトしか使えないため、なかなかパーティを組めずにいた。
ファイアードラゴンのブレスで焼死体になっていたところをイアルマス一行に発見され、ララジャのお節介からカント寺院で蘇生され、イアルマス一行の仲間入りする。
- シスター・アイニッキ
カント寺院の司祭であるエルフの女性。豊満。通称「アイネ」。
何かとイアルマスやガーベイジに世話を焼いている。
大剣で悪漢の首をはねる事ができるくらい強い。
- セズマール
迷宮都市で最強の冒険者パーティ「オールスターズ」のリーダーである全身鎧の大男。人間の戦士。
死体となったイアルマスを発見したのは彼であり、その縁もあってかイアルマスととても仲が良い。名の知れた冒険者パーティを率いているだけあって、豪快でありながら好漢な人物。
メンバーはドワーフの司教タック、エルフの女僧侶サラ、レーアの盗賊モラディン、人間の魔術師プロスペロー、そして忍者のホークウィンド。その他にも臨時メンバーを入れて探索していたりする。
元ネタはWizardryシナリオ#4に登場するソフトークオールスターズであり、原作では別行動をとっていたホークウィンドも度々一緒に行動している。
- キャットロブ
キャットロブ商店の店主であるエルフの男。盲目。
武器の買い取りや販売、修繕などを行う。