天才バカボン(アニメ第1作)
てんさいばかぼんさいしょのあにめ
赤塚不二夫による漫画作品「天才バカボン」の初のアニメ化作品なのだ。
見ない奴は死刑なのだ!(次週予告でのパパの最後の決めゼリフ)
概要
1971年9月25日から1972年6月24日にかけて、よみうりテレビホスト日本テレビ系列局(に加えて約1週間遅れながらTBS系列局の一部)にて全40回(全79話)が放送された。
『巨人の星』の後番組として、同じ東京ムービー(現:トムス・エンタテインメント)で製作された。
主題歌はバツグンに有名なものの評価は芳しくない。というのも原作ではナンセンスな展開が売りなのに対し、本作品ではバカボンのパパたちの一見おかしな行動が結果として問題を解決へ導いたり周囲の人々に幸せを招いたりする『もーれつア太郎』のような人情ホームコメディ路線に変更され、さらに番組スポンサーの大塚製薬から「パパが実際に働いてるシーンを映像で見せて欲しい。」との要望が出されたらしく、途中からパパは植木屋をしているという設定になり、植木屋シリーズが始まって完全に原作破壊、ほのぼのホームドラマと化したため。
これらの改変に対し作者の赤塚不二夫は激怒、「こんなのバカボンじゃない」と失望したという。
一方ほのぼのホームドラマとしては内容自体はしっかりしているという声もあり、バカボンではなくサザエボンとして観るのがいいのかもしれない(サザエさんと脚本も一部被っている)。
1959年10月スタートの『鞍馬天狗』以来続いた、土曜19:00~19:30枠のよみうりテレビ制作・大塚製薬一社提供の番組は本作が最後の作品となった。
余談
- 実は『天才バカボン』のアニメ化企画は本作以前にもあった。そちらの詳細は天才バカボン(日本テレビ動画)を参照。
- 第1作が放送される前年の1970年、『もーれつア太郎』(第1作)の第48話「男でござる東海道 その1・その2」の冒頭に江戸時代の町民役としてバカボンとバカボンのパパが登場。その後同作の第74話「ヒコーキ泥棒ニャロメ その1・その2」ではパパが空港の整備士(後におでん屋)役で再登場している。なお、この時のパパの声優は八奈見乗児が担当した。また、同年フジテレビ系列で放送されたバラエティ番組『祭りだ!ワッショイ!』の1コーナーで毎回当時のヒット歌謡曲を1曲取り上げ、現在で言うプロモーションビデオ風のオリジナルアニメーションを流す「おたのしみアニメ劇場」(アニメーション制作:スタジオ・ゼロ)でも、「とまらない汽車(歌:中山千夏)」での映像にパパが登場している。
- オープニングアニメーションの冒頭にはレレレのおじさんが登場するが、近年のインターネット配信ではこの場面(&ED映像)がカットされているケースが多い。