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ミラーマン(特撮)

みらーまん

『ミラーマン』とは、円谷プロダクション制作による特撮TV作品。及び同作品に登場するヒーローの名称。放送期間は1971年12月5日から1972年11月26日、フジテレビ系列にて放送。全51話。
目次 [非表示]

異次元生物や怪獣が来襲!

地球防衛に立ちあがる ミラーマン!

(当時の番宣ポストカードより)

曖昧さ回避編集

キャラクターとしてのミラーマンについてはこちら


概要編集

沖縄に帰郷した脚本家・金城哲夫の遺した原案を元に企画された巨大ヒーロー番組。

同時期に制作・放映されていた『帰ってきたウルトラマン』との差別化を計り、ダークで硬派な雰囲気のドラマ作りがコンセプトとなっている。しかし、裏番組『シルバー仮面』との視聴率競争を受け、戦闘機カラータイマーの導入など、多少の路線変更が行われた。

映像としては光学合成を多用する、夜間シーンを増やすといった特徴がある。

SGM科学特捜隊同様に平時は青ブレザーを着用しており、後半は減少したものの科学者集団という位置づけにしてウルトラシリーズ防衛チームとの差別化を図った。


円谷プロは在京5局系列局に売り込むも、TBSNET(現・テレビ朝日)東京12チャンネル(現・テレビ東京)とは不成立に終わり、「巨人の星」の次番組として読売テレビホスト局、日本テレビ系での放送を目指すも不成立に終わる。

最終的に、東京ムービーで製作予定だったものの、諸事情で取り止めとなった『長靴下のピッピ』の放送予定枠の穴埋めでフジテレビ系に落ち着く。

なお、東京12チャンネルは後に再編集番組『ミラーファイト』を放送し、読売テレビとは7年後の1978年に『スターウルフ』の放送で手を組んだ。


小学館児童誌によるプロトタイプの漫画連載が行われた事でも有名であり、その流れは『ジャンボーグA』に、デザインラインはミラーナイトに引き継がれている。

レギュラーの敵が存在する作品は円谷プロとしては『マイティジャック』以来だが、本作の敵インベーダーは『仮面ライダー』のブームを受けてかショッカー戦闘員的に変身前の京太郎やSGMと戦ったりしている。他方同時期の『ウルトラマンA』に登場したヤプール人以上に非道な作戦を図るなど、より高年齢層を意識した脚本も目立つ。


また日本の特撮番組において、キスシーンを描いた(最終回)最初の作品ともいわれている。


円谷プロウルトラマン以外に初めて制作したヒーローものである為、円谷ヒーローの代表格として度々挙げられる。


あらすじ編集

1980年代―私たちの地球は重大な危機に直面している、何とも説明の付かない異常な事件がこの地球の各地で続発した。


新聞社のカメラマン鏡京太郎は、巨大竜巻の被害現場を取材中、目に見えない何かに遭遇、命を落としかけるが、鏡の光によって助けられる。

帰宅した京太郎がフィルムを現像すると、そこには目に映らない謎の怪人が映りこんでいた。


宇宙物理学の権威で、調査組織「SGM」のブレーン、そして京太郎の育ての親でもある御手洗健一博士は、その日、京太郎の出生の秘密を語る。

京太郎の実父は、この地球を守るために二次元の世界からやってきたミラーマンであること、宇宙から襲来したインベーダーとの戦いで命を落としたこと、京太郎がミラーマンと地球人の混血児(ハーフ)であること、京太郎に危険が及ぶことを恐れた母親が御手洗博士に京太郎を預けたこと。

自らの宿命に苦悩する京太郎。鏡の中からは「ミラーマンに変身するのだ」と、父の声が語りかける。


その日の夜、街に多面体構成の宇宙船が飛来、時を同じくして御手洗邸にインベーダーが侵入し、機密資料を盗み出し逃亡。インベーダーは宇宙船の光を浴び、巨大怪獣に変身して暴れ回った。

地球を守るため、父の仇を討つため、京太郎はミラーマンに変身する。


放映リストと登場する怪獣編集

話数サブタイトル登場怪獣脚本監督特殊技術放送日視聴率
1ミラーマン誕生アイアン若槻文三本多猪四郎高野宏一1971年12月5日27,1%
2侵略者は隣りにいるキティファイヤー若槻文三本多猪四郎高野宏一12月12日25,9%
3消えた超特急ダークロン若槻文三鈴木俊継高野宏一12月19日25,3%
4コバルト60の恐怖マルチ藤川桂介鈴木俊継高野宏一12月26日25,6%
5怪鳥インベラー現わる!インベラー山浦弘靖田口成光黒田義之高野宏一1972年1月9日23,1%
6鏡の中の墓場キティファイヤー(2代目)山浦弘靖黒田義之高野宏一1月16日25,7%
7打倒!人体侵略作戦ゴールドサタン安藤豊弘満田かずほ高野宏一1月23日22,5%
8鋼鉄竜アイアンの大逆襲アイアン(2代目)山浦弘靖満田かずほ高野宏一1月30日21,9%
9凧に乗って来たマルチマルチ(2代目)藤川桂介鈴木俊継高野宏一2月6日16,7%
10時計が止まった街重力マシン若槻文三鈴木俊継高野宏一2月13日19,0%
11火焔怪人ザイラスを撃て!ザイラス山浦弘靖黒田義之高野宏一2月20日17,3%
12出たっ!シルバークロスゴールドサタン(2代目)安藤豊弘黒田義之高野宏一2月27日18,1%
13笛を吹く魔女ノア山浦弘靖黒田義之高野宏一3月5日17,2%
14キングザイガーを倒せ!キングザイガー山浦弘靖黒田義之高野宏一3月12日19,2%
15謎の怪獣スクリーン ―三大怪獣登場―ジャバラ、アイアン(3代目)、キティファイヤー(3代目)、ザイラス(2代目)若槻文三黒田義之高野宏一3月19日16,3%
16人形怪獣キンダーを追え!キンダー藤川桂介東條昭平矢島信男3月26日18,4%
17罠におちたミラーマンカメレゴン山浦弘靖志村広矢島信男4月2日17,7%
18生きかえった恐竜アロザアロザ安藤豊弘鈴木俊継高野宏一4月9日18,2%
19危機一髪!S.G.Mビッグアイ若槻文三黒田義之真野田陽一4月16日17,6%
20二大怪獣出現―深海の用心棒―スフェノドン、ダークロン(2代目)藤川桂介黒田義之真野田陽一4月23日17,9%
21恐怖の液体怪獣タイガン液体怪物、タイガン安藤豊弘鈴木俊継矢島信男4月30日15,9%
22月面怪獣キング・ワンダーとの死闘キング・ワンダー山浦弘靖鈴木俊継矢島信男5月7日14,7%
23土星怪獣アンドロザウルス襲来!アンドロザウルス若槻文三黒田義之真野田陽一5月14日14,8%
24カプセル冷凍怪獣コールドンに挑戦せよ!コールドン太田昭和黒田義之真野田陽一5月21日13,6%
25怪獣を探す妖精少女ハエブーンゴキブラーモスゴジラダストパン安藤豊弘鈴木俊継矢島信男5月28日18,3%
26ミラーマン・絶体絶命! ―二大怪獣登場―スネークキングハリゴジラ山浦弘靖鈴木俊継矢島信男6月4日12,9%
27総攻撃!S.G.Mハリゴジラ山浦弘靖黒田義之矢島信男6月11日13,4%
28殺し屋怪獣からの挑戦状キーラゴン山浦弘靖黒田義之矢島信男6月18日13,8%
29わが友!フェニックス―二大怪獣対決作戦―ゴルゴザウルスマヤザウルス若槻文三東條昭平矢島信男6月25日16,3%
30ミラーマン救出大作戦マヤザウルス若槻文三東條昭平矢島信男7月2日13,7%
31電光石火の必殺技! ―ミラクル・キック登場―アリゲーダー安藤豊弘黒田義之矢島信男7月9日14,5%
32今救え!死の海―シーキラザウルス登場―シーキラザウルス若槻文三志村広佐川和夫7月16日15,4%
33インベーダーの海底基地ペアモンスキング若槻文三志村広佐川和夫7月23日15,9%
34S.G.M対ミラーマンの決斗スモークネスモグラキング山浦弘靖黒田義之矢島信男7月30日16,2%
35S.G.M特攻作戦モグラキング山浦弘靖黒田義之矢島信男8月6日13,8%
36怪獣軍団ミラーマンを襲う―五大宇宙怪獣激斗!―ペアモンスキングβ、ゴルゴザウルスβ、マヤザウルスβ、ハレージャック、アンドロザウルス、アンドロザウルスJr若槻文三東條昭平-8月13日11,9%
37ミラーマンを太陽にぶちこめ!―激斗!彗星怪獣対土星怪獣―ハレージャック、マヤザウルスβ、アンドロザウルス、アンドロザウルスJr若槻文三東條昭平-8月20日17,2%
38地獄谷!妖怪怪獣マグマゴンマグマゴン山浦弘靖黒田義之矢島信男8月27日16,0%
39怪奇大怪獣―サンガーニ登場―サンガーニ安藤豊弘黒田義之矢島信男9月3日14,8%
40インベーダー移住作戦シャドウモンス若槻文三鈴木俊継大木淳9月10日16,1%
41謎の異次元怪獣―テロリンガ登場―テロリンガ若槻文三鈴木俊継大木淳9月17日16,9%
42小さなインベーダー―インベザウルス登場―インベザウルス若槻文三黒田義之矢島信男9月24日18,3%
43打倒!異次元幽霊怪獣ゴーストゴースト山浦弘靖黒田義之矢島信男10月1日18,4%
44魔の救出大作戦ボアザウルス若槻文三東條昭平高野宏一10月8日15,4%
45少年と黒い大怪獣ブラックゴン安藤豊弘東條昭平高野宏一10月15日14,6%
46死都に愛の鐘が鳴るレッドモンス安藤豊弘大木淳矢島信男10月22日17,1%
47侵略者撃破計画 ―改造怪獣ギランダー登場―ギランダー藤川桂介大木淳矢島信男10月29日14,6%
48赤い怪鳥は三度来た!ボアザウルス若槻文三鈴木俊継高野宏一11月5日13,6%
49怒りをこめたこの一撃イエズ安藤豊弘鈴木俊継高野宏一11月12日12,0%
50地球最後の日エレキザウルス山浦弘靖東條昭平矢島信男11月19日11,9%
51さよならミラーマンデッドキング、エレキザウルス山浦弘靖東條昭平矢島信男11月26日17,8%

劇場版編集

いずれも東宝チャンピオンまつりの一プログラムとして上映された。

『ミラーマン』編集

1972年3月12日公開。本編1話の再編集版。

『ミラーマン 生きかえった恐竜アロザ』編集

1972年7月22日公開。本編18話の再編集版。脚本を手掛けた安藤豊弘は、プロデューサーの淡豊昭が本話を気に入っており、出来が良かったため劇場に流したと述べている。


スタッフ編集

プロデューサー淡豊昭満田かずほ塚原正弘(円谷プロダクション)、春日東(旭通信社)、別所孝治八百板勉(フジテレビ)
脚本若槻文三藤川桂介山浦弘靖田口成光安藤豊弘太田昭和
音楽冬木透
撮影後藤武士町田敏行永井仙吉
照明小林和夫
美術菊地昭
助監督志村広北村武司中島俊彦
特殊撮影(後半は「特撮部カメラ」とクレジット)古市勝嗣君塚邦彦永井仙吉
照明(特撮)髙椋康夫
美術(特撮)大澤哲三
助監督(特撮)吉村善之大橋和男松本清孝
合成技術中野稔飯塚定雄
光学撮影木村金男宮重道久兵頭文造松本和男
操演小川昭二小笠原亀
機電倉方茂雄
操演効果小川昭二、塚本貞重中代文雄白熊栄次、小笠原亀
操演助手岸浦秀一
記録黒岩美穂子鈴木桂子松丸春代矢口良江神谷摂津子
編集柳川善博
効果原清康
制作主任塚原正弘設楽正之
進行宇根本工岩坪優小久保輝吉
録音セントラル録音
現像東京現像所
特殊技術高野宏一矢島信男真野田陽一佐川和夫大木淳
監督本多猪四郎鈴木俊継黒田義之満田かずほ東條昭平、志村弘、大木淳
監修円谷一
制作円谷プロダクション

漫画1969年版編集

怪奇大作戦』の後番組として企画されたが諸事情で製作中止となった。そのため小学館の学習雑誌で漫画連載のみの展開となった。ミラーマンのキャラクターデザインは森藤よしひろ

MIRORMAN  1969 comic version

1969年11月号~1970年3月号 作画:杵渕やすお

1969年9月号~1970年3月号 作画:森藤よしひろ

1969年9月号~1970年3月号 作画:中城けんたろう

  • [[小学二年生[]

1969年9月号~1970年3月号、1970年9月増刊号 作画:久松文雄

1969年9月号~1970年3月号 作画:久松文雄


パイロット版編集

のちに裏番組『シルバー仮面』の主演俳優となる柴俊夫が鏡京太郎役を演じた。

ミラーマン プロトタイプ 2


ミラーマン兄弟編集

『ミラーマン』の後番組として企画されたが諸事情で製作中止。ミラーマンの弟ミラーレッドが登場する予定だった。

ミラーマン兄弟


小説版編集

ミラーマン 鏡の黙示録と題して1994年に小学館スーパークエスト文庫から発売。

ミラーマンから7年後を描く。時系列としては続編であるジャンボーグA完結後に相当する。


派生作品編集

ミラーファイト編集

1974年4月1日から6月28日まで、東京12チャンネル(現・テレビ東京)で放映された帯番組。全65話。

かつて放映されていた『ウルトラファイト』のミラーマン版。

第1話のタイトルから「怪獣は死ね!」など本家に負けず劣らずカオスである


ミラーマンREFLEX編集

2006年1月28日公開の映画で、『ミラーマン』のリメイク作品。

敵がインベーダーではなく、鏡の向こうの世界から来た邪仙(じゃせん)と呼ばれる魔物だったり、ミラーマン自体も『帰神(きしん)の儀』によって変身し、原典と異なり伸縮自在である。『鏡の武神』だったりと、根本的な設定が違っている。


ミラーマン2D編集

2021年7月30日から連載されるweb漫画。『ミラーマン』のリブート作品。

横浜を舞台に、二人の青年がインベーダーに立ち向かう。


ジャンボーグA編集

もとはミラーマンとは繋がりのない作品だったが、中盤にて本作から村上隊員と野村隊員が登場し、村上はPATの隊長に、そして彼の勧めで安田隊員もレギュラー化するなど、ミラーマンの事実上の続編となった。


50周年記念配信編集

2021年6月7日より、生誕50周年を記念してYoutubeのウルトラチャンネルにて公式配信が開始。

過去に第1話が配信されたことが何度かあったが、全話配信されるのは初となる。

しかし、第1話の配信はエンドロールを付け忘れるというミスがあり、当日中にアップロードし直す事態になった。


関連動画編集

中井正広のブラックバラエティ」でBGMとして使われている。


関連イラスト編集

ミラーマンミラーマンVSダークロン


関連タグ編集

円谷プロダクション 円谷ヒーロー


ジャンボーグA:続編的位置付けで、一部世界観が繋がっている。TV放映前にプロトタイプの漫画が連載されているのも共通する。


ファイヤーマン


帰ってきたウルトラマンウルトラマンA:同時期に放送された姉妹作。


ウルトラマンタロウ:作中に登場したゴルゴザウルスの関連種としてゴルゴザウルス二世が登場。


ウルトラマンレオ:劇伴の一部を流用。


レッドマン:ほぼ同時期に放映されていた短編特撮。サウンドエフェクトの大部分が流用されているほか、戦闘時のBGMは『ミラーマン』の未使用音源が使用されている。また、ダークロンが第1話に登場している。


ブースカ!ブースカ!!:作中劇のヒーロー・ミラクルミラーキングとしてミラーマンを流用。


ミラーナイト:『ウルトラマンゼロ THE MOVIE』に登場するミラーマンのリファインキャラクター。


アタックNo.1:本作の前番組。


マジンガーZ:本作の後番組。


ダン・オブ・サーズデイアニメガン×ソード』に登場する巨大ロボット。ミラーマンがモデル。


千葉繁:本作でアクターを担当しており、「つり橋の上でバク転をさせられた際は肝が冷えた」(おそらく第37話)と後に語っている。


逸見政孝:本作第12話にテレビのアナウンサー役で出演。(当時フジテレビの局アナ)


仮面ライダー龍騎:同じく鏡が関連している特撮作品。


仮面ライダーキバ:同じく異種族と人間のハーフが主人公の作品。


林家たい平:ミラーマンの大ファンであり、24時間テレビ39「愛は地球を救う」でチャリティランナーを務めた彼へのご褒美として「行列のできる法律相談所」にゲスト出演。扇子をプレゼントした。


関連リンク編集

ミラーマン - DVD公式サイト

ミラーマンREFLEX

ミラーマン - Wikipedia

ミラーマンとは - ニコニコ大百科

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