アストロノーティカドラマ・スターウルフ
あすとろのーてぃかどらますたーうるふ
宇宙の衝撃とロマンに満ちた、アストロノーティカドラマ・スターウルフ
宇宙をまもる地球のスペース・コマンドと、ヴァルナ星の宇宙アタッカーとの壮絶な戦い
実写と特撮技術の凄まじさで迫る!
(当時のTVコマーシャルより)
※記事タイトルにもある「アストロノーティカドラマ」とは、本作の監修を携わった糸川英夫が提唱した新語で、SFに代わる言葉として、宇宙飛行士を意味する「アストロノート」にちなんで命名され、主に本作の放送前期時のコマーシャル等で使用された。ちなみに資料によっては番組前期時はこれを副題とするものもある。
1978年4月2日から、毎週日曜夜7時台前半の時間帯において、日本テレビ系列局に加えてフジテレビ系列局約4局、テレビ朝日系列局約1局(放送当時)にて放送された。また、TBS系列局のごく一部でも放送日時を差し替えた上で放送している。制作は円谷プロダクション(円谷プロ)および読売テレビ。
円谷プロ創立十五周年記念作品と銘打たれた本作品は、当時空前のヒットを飛ばしていたSF映画の一大ムーブメントを反映して企画された。
監修に当時のロケット工学の第一人者で「日本の宇宙開発・ロケット開発の父」の異名をもつ糸川英夫を招き、作品の対象年齢も高めに設定、1つのエピソードを1クール掛けて完結させるという連続ドラマの体裁(放送開始直前に発売されたSFマガジンの特集記事によると、エドモンド・ハミルトンの原作3巻分を全52話で映像化する構想であったとの事、つまり1クール目は第一作「さすらいのスターウルフ」の映像化という事になる)や、当時として革新的かつ高レベルの特撮映像・ストーリー展開等数々の新機軸を盛り込み、わざわざ当時高視聴率を獲得していた「びっくり日本新記録」を一旦打ち切ってからその枠で放送開始するという気合の入りようで、それまで日本にほぼ無かったタイプの本格SFドラマとして鳴り物入りの船出となった。
だがいざ放送を始めてみたところ、「アップダウンクイズ」(毎日放送制作ホストTBS系列局ほか)と「SF西遊記スタージンガー」(フジテレビ系列局、ただし一部系列局は放送日時差し替え、ばかりかフジテレビ系列外局に放映権を譲渡した局も存在)との凄まじい視聴率争いの中に埋没、さらには「メナードメロディアタック」(朝日放送制作ホスト一部系列局除くテレビ朝日系列局およびフジテレビ系列局約1局)や「NHK7時のニュース」(NHK総合)や「ヤンヤン歌うスタジオ」(東京12チャンネル、三重テレビ、KBS京都)にも押され視聴率は低迷、結果スポンサーに見捨てられてしまった。
そのため放送途中からタイトルを「宇宙の勇者スターウルフ」に変更した上内容も原案の小説からはややかけ離れたものにするハメになった。
さらに予算不足に悩まされたのかスポンサーをかき集めては見たものの、結局1978年9月24日(読売テレビ・日本テレビと同時ネット局での)放送分をもって終了した。
なお、アメリカ向けに再編集され、英語吹き替えを施したものが存在しており、放送時間102分の前編「Fugitive Alien」が1986年に、放送時間98分の後編「Star Force: Fugitive Alien II」が1987年に、それぞれ放送されている。
※wikipediaからの転載です。あらかじめお含み置き下さい。
宇宙の略奪集団ヴァルナ軍団の戦闘部隊・ウルフアタッカーが地球を襲撃した。その作戦行動中に、戦闘部隊の精鋭「スターウルフ」の異名を持つモーガン・ケンは、相棒であり恋人リージャの兄でもあるスサンダーをとある事で起きた己のためらいが招いたトラブルから過って射ち殺してう。図らずとも仲間を殺害してしまった事によりケンは裏切り者として追われる身となってしまう。間一髪でヴァルナの目を盗み逃亡できたものの、逃亡に使用した乗機が操縦不能となってしまう。死を覚悟したケンは宇宙服一つで宇宙空間をさまよっていた所を地球の傭兵集団「スペース・コマンド」の宇宙船、バッカスIII世号に救助される。ケンの並外れた身体能力から正体を察したキャプテン・ジョウは、彼に地球への償いを決意させ、仲間として迎え入れた。
スペース・コマンド
新星拳(東竜也)
年齢21歳。通称ケン
ヴァルナ星に移住した地球人宣教師の息子で、ヴァルナ星での通名はモーガン・ケン
本来の両親が星の重力に適応できずに亡くなった後はハルカンという現地人(後述)に育てられた。その為本来の両親の記憶はほとんど無く、自身を純ヴァルナ星人だと思い込んだまま、ヴァルナの超重力に適応、軍団の精鋭「スターウルフ」の異名を持つ男に成長して宇宙にその名を轟かせていたが、地球襲撃の際に、自分と同名の子供とその母親を撃とうとした際にわずかに残る母との記憶が甦り、結果的にスサンダーへの誤射を招き、裏切り者として追われる身となるが、キャプテン・ジョウとの出会いで地球人との心を取り戻し、スペース・コマンドの一員となった。
短気で直情型だが、苦しむ人を放っておけない優しさも持っている。
キャプテン・ジョウ(宍戸錠)
年齢48歳。地球人のエースパイロットで、スペース・エージェンシー所属の傭兵集団スペース・コマンドの隊長。
長年の経験やその高いメンバー統率力により、内外からも厚い信頼を受けていたが、地球で暮らしていた妻・まさみと娘・まゆみとの平穏な暮らしの為にひそかに引退を決意していた。そんな最中、妻と娘がヴァルナの襲撃により失う。その事と、ケンと出会った事をキッカケにパイロットとしての生命力を再燃させ、チーム存続を決意。
海千山千の宇宙民族に対し、表裏を使い分け力強く交渉に臨み依頼者の要望に答える一方で、ヴァルナ絡みの依頼には報酬度外視の正義感をみせる。ちなみにウィスキーが好きだそう。
演者の宍戸氏の実子である宍戸開氏も後年の円谷作品で隊長を演じることとなる。
リュウ(高橋長英)
年齢32歳。かみそりのリュウの異名を持つバッカスIII世号の副キャプテン。
ジョウとは10年以上の付き合いで気心しれた仲である。その為、キャプテン引退を仄めかすジョウに対しても一定の理解をえていたが、ケンがスターウルフである事に勘付き、そのケンを迎え入れたジョウとも距離を置き、命令違反を犯してまで監視するが、ササール星の地雷原でケンに命を救われ、その際に彼の強い決意と覚悟を知り、それ以降は彼を認め、厚い信頼を置くようになる。
任務遂行時には冷徹で粗野な口ぶりも目立つが、友情には厚く、幼馴染がヴァルナの引き起こした事件に巻き込まれた際にはその怒りをあらわにした。
ダン(湯川勉)
バッカスIII世号のクルー。
正義感の強い若者で、当初はヴァルナに対しても正攻法での対処で挑んでいた。それ故に若者らしい青臭い言動が表立ち、早とちりのダンという不名誉なあだ名を得てしまう。だがケンがいい揺さぶりとなり、ササール星での過酷な任務を乗り越え精神的に成長。ドラゴン星での任務では、ジョウ、リュウに次ぐバッカスの責任者としての立場を自覚しケンをサポートしながらリーダーシップを発揮していた。彼女が居る。
ビリ(立山博雄)
ジョウの知己を通じた預かりの形でメンバー入りしたバッカスIII世号の若手クルー。
バッカスの操縦・管制に欠かせない技術と冷静沈着さを兼ね備えているが、白兵戦や隠密行動など隊特有の肉体を駆使する行動は苦手で、一歩引いたところがあったが、同年代のケンの行動・発言力に引き上げられるように主体性や責任感を身につけ、成長をとげていく。
ヒメ(谷川みゆき)
年齢19歳。バッカスIII世号の通信担当で 紅一点。
不測の事態が頻発する宇宙航行にあっても冷静な洞察力と判断力を見失わない優秀なオペレーターとしての手腕を振るう一方で、女性としての器量の良さや、百戦錬磨の隊の男共に引けを取らない度胸の強さを併せ持っている。医療技術にも長けており、その腕前は上層部からも一目置かれるほど。
明るく勝気な性格で。ケンに好意を寄せる。
うる星やつら(円谷プロ特撮版):本作の後継として企画されたもの。先述の通り本作が半年で終了繰り上げを余儀なくされた事などによってボツとなった。ちなみに本作の本当の後継となったのは、「びっくり日本新記録」の再開版であった。