CV:楠大典
概要
砂漠の使徒の実質的なリーダー格。
常に顔を仮面で隠しており、素顔や正体等は不明。
博士と呼ばれているものの、何かを研究しているシーンは見られず、研究対象は明らかにされていない。
ダークプリキュアが、キュアムーンライトと関わることを極端に嫌っている。
歴代プリキュアの敵組織の上司としてはかなり穏健で、部下がいくら失敗してもそこまで咎めず、部下の言い訳に対しても特に突っ込まない。デザトリアンを生み出すという基本的な工作は三幹部の好きなようにさせ、自らはダークプリキュアに指示を出すばかりである。
幹部の提案をあっさり受け入れたり、幹部をその気にさせて出撃させたり、強化アイテムを与えてあげたりといい上司なのかもしれない。
しかし、プリキュアがこころの種をどんどん手に入れている現状を見ると、やる気がないだけかもしれない。
17話の花咲薫子のセリフによると、キュアフラワーの時代には存在していなかったようだ。
pixivでは「ダークプリキュアを娘として溺愛するお父さん」というイメージが定着してしまっている。
彼の正体 (以降、憶測とネタバレ)
憶測
未だ彼が一体何者かは明らかにされていなかった頃は、憶測としては様々なものが考えられていた。
- 『キュアフラワーが活躍してた時代には存在していなかった』
- 『ダークプリキュアがキュアムーンライトと関わることを極端に嫌う』
これらのキーワードから、こころの大樹を探しに行ったまま行方不明となった月影ゆりの父との関連が推測された。
事実、本編でもそれを匂わせるシーンが多数見受けられ、例として、
- ダークプリキュアのキュアムーンライトに対する台詞。
「お前は私だからだ。」「お前が月の光とすれば私は影。影が光をのみこんだとき月はひとつになるのだ。」
- 31話におけるデューンとの会話でプリキュアへの対処が甘いことを指摘された時の台詞。
「手ぬるいのではないか?もしかして貴様…」(もしかして娘可愛さで…おや、誰か来たようだ。)
- 34話でダークプリキュアがムーンライトに倒されたときに現れたが、ムーンライトに対して一言も告げずにダークプリキュアを連れて帰った。
などがあり、これらは全て伏線であったと思われる。
正体
最終決戦において、彼はダークプリキュアとムーンライトの戦いに乱入して仮面を壊されてしまう。
そして、その仮面の下の正体は月影ゆりの父である月影博士であった。
仮面が壊れることでデューンの支配から逃れた月影博士だったが、サバーク博士としての記憶は残っているのかゆりにバツの悪そうな顔をするばかりで一切釈明せず、彼女を絶望させ戦意を失わせてしまった。
そして、ダークプリキュアの父として溺愛するお父さんと言うのも、
ダークプリキュア自身が、自分をつくった存在であるサバーク博士を父と思って慕っている事実からも、あながち外れてはいなかったようである。
詳細
かつて植物学者であった月影博士は、全ての命と心を司るこころの大樹を研究してみんなを幸せにしようとしていた。
しかし、日本を離れフランスで研究していたものの研究の行き詰まりを感じていた博士は、自らデューンの誘いにのってサバーク博士の仮面を装着してしまう。
力を得てデューンの支配に下った博士は、デューンが不在の間の砂漠の使徒の実質的な指導者としてデューンに尽くすこととなった。
彼がこころの大樹を研究して得られた技術とゆりの体の一部を元に、ムーンライトを模した、彼女を倒すためだけの心のない人形であるダークプリキュアを生み出し、
さらに、彼の研究成果はこころの大樹の守りを破るために大いにデューンの役に立った。
しかし、月影博士としての記憶が無意識ながら残っているようで、1話冒頭で敗れたムーンライトをダークプリキュアに追撃させなかったり、ダークプリキュアにムーンライトと関わることを禁じたりしている。
案外、世界砂漠化にやる気がなさそうなのも月影博士の記憶の影響なのかもしれない。
最終決戦において、仮面が割れて自分を取り戻した月影博士は3年ぶりに娘のゆりと再会した。
そして、自分がサバークになった理由やダークプリキュアの正体を明かし、姉妹同然の存在であるゆりとダークプリキュアを戦わせたことを詫びて、ダークプリキュアを自分の娘だと認めてやりその消滅を看取った。
そして、直後に登場したデューンのゆり達へのとどめの一撃から守るため、中心部に立ちその身と自らのバリアーをもって庇う。ゆり達は無傷であったものの、月影博士自身は妻のことをゆりに託し、爆発を直に受け跡形もなく消滅してしまった。娘と共に家に帰ることはかなわなかった。
プリキュアシリーズにおいて、彼は人間としては初めての犠牲者になってしまった。