概要
約8千万年前から7千万年前の白亜紀後期に棲息したティラノサウルス科の恐竜で、カナダ・アルバータ州からアメリカ・ニューメキシコ州で化石が見つかっている。全長9メートルで体重3トンとアロサウルスに比べるとややたくましかった。
かつてはティラノサウルスの一種と考えられた時期もあったが、時代が何百万年も離れている事や骨格の構造がティラノサウルス・レックスに比べて華奢な事などから現在では多くの古生物学者が否定しているが、彼らの祖先であった可能性は高い。
同時期にはアルバートサウルスやゴルゴサウルスが棲息していたが、華奢なこの2種はパラサウロロフスなどの身軽なカモノハシ竜を餌とし、大型で頑丈な歯を持つダスプレトサウルスはスティラコサウルス等の角竜類を餌食にしていたと考えられている。前述の二種に比べて本種の発掘数が少ない事がこの説の根拠となっている。
近年、アメリカ・モンタナ州で年齢の違う複数の個体の化石が発掘され、群れで狩りをしていた可能性が高い。とはいっても現在のワニやコモドオオトカゲ同様、チームワークの無い行き当たりばったりのものだったとされる。
メディア等
群れで狩りをしていたという説から、海外の恐竜番組ではよく特集されている。また黒川みつひろの「トリケラトプス」シリーズでは「ダス」という敵キャラで登場し、主人公と戦ったり時に共闘したりしている。「恐竜キング」でも炎属性として登場し、最強最悪の超技「デスファイア」との相性の良さで人気を博した。