「ほのぼのあったかろーるぷれいんぐ」が特色のテーブルトークRPG。
基本ルールブックはB5版書籍で、サンセットゲームズより発売されている。http://www.sunsetgames.co.jp/rpg/youyake/youyake.htm
制作は「永い後日談のネクロニカ」で知られるつぎはぎ本舗による。
プレイヤーは、日本の田舎町にすむ変化(へんげ)となって、ほのぼのした日常を過ごしたり、困っている人間や妖怪を助けたりする。童話のようなセッションを楽しめるユーザー向けである。
システム面については、他の多くのTRPGのような戦闘ルールは存在せず、他者とのつながりを重視したシステムが特徴。判定にはダイスなど乱数発生装置を用いず、ロールプレイ支援を重視しており、独自性が高い。
また、1セッションは数時間程度と、短時間でプレイできるため、時間がかかりがちなオンラインセッションとの相性も良い。
PCはいずれも変化であり、動物キャラであるが、人間に化けることも出来る。ケモナーも満足の逸品である。
基本ルールでは狐・狸・猫・犬・兎・鳥を選択可能だが、サプリメントを利用することで幽霊や河童などの妖怪・物怪で作成することも可能。最終サプリメントでは、人間をPCとして作成することもできる。
また、あくまで非公式の同人作品であるが、制作スタッフ自身による『東方ゆうやけこやけ』という東方projectキャラを扱うためのサプリメントも発表されている。
表紙や挿絵の多くを、いけ氏が担当しており、氏の世界観と合致したTRPG作品といえる。プレイの参考用に、いけ氏の漫画『ねこむすめ道草日記』も読んでおきたい。
選択可能種族
基本ルールブック
- 狐
他の変化よりも若干格上の、土地神に近い存在と位置づけられる変化。
他の変化や人間になにかしらの影響を与えることは得意だが、自分から動くのは少し苦手。
また、その立場のためか他の登場人物からの「つながり」を得るのはやや不得手。
- 狸
人を化かすことがすべての変化の中でもっとも得意。
ユーモラスな能力の揃ったムードメーカー。
- 猫
単独行動がとっても得意で、隠された事実や心のなかを覗き見るのはお手の物。
ただし、他の人とのつながりを得て仲良くなるのは大の苦手。
- 犬
誰かを安心させたり、守ったりするのが得意。
また人間との関わりが深い種族でもあり、変化と人間の橋渡しができる。
- 兎
さみしがりやの兎。
他の人とのつながりを深めるのが非常に得意な反面、逆に誰かと一緒でないとだめ。
- 鳥
他の変化とは風合いの異なった能力が多いのが特徴。
他の変化にはできないことができるが、弱点も多い。
「もののけこやけ」
- 道怪(みちのけ)
道にあらわれて人を驚かせるお化け全般(のっぺらぼう、おんぶおばけなど)がここに分類される。
- 鬼
文字通りの鬼。
とっても力が強いが、逆に力が強すぎて人付き合いは大の苦手。
- 河童
水辺に住む妖怪。人魚やカエルなどもここにカテゴライズされる。
水辺に関する能力ばかりだが、選択能力として「異性にえっちな気持ちを抱く」というものが……。
- 幽霊
亡霊以外にも、ひとりで動く人形や座敷わらし、シーツのおばけなど心霊現象全般がここにカテゴライズされている。
- マレビト
町の外からやってきてやがて街を出て行く存在全般、という極めて範囲の広い種族。
宇宙人、時間旅行者、サンタクロース、旅の魔法使いなどが例示されているが、その定義の難しさから「町の外からの刺激が欲しくなるまで、そっとしておくのがいいかもしれません」とルールブックに記載されるほど。
ひとつなこみち
- 蜘蛛
- 百足
- 蛇
- 亀
いずれも、長い時間を生きてきた「古い変化」。土地神やそれに近い存在として扱われている。
蜘蛛は物語をよい方向へ導く能力に長けているが、自分のつながりを強化するのは非常に不得手。
百足は少々トラブルメーカー気質。
蛇は能力の強大さゆえのトラブルメーカー気質、と個性付けがされている。
亀は、オリジナル種族を作る際の例示として、河童と蛇を組み合わせたみんなの相談役、と位置づけられている。
これからのみち
- 人間
他の変化とはまったく異なった立場からゲームに参加することになる種族。
ふしぎな能力については何ら持ちあわせていないが、唯一能力値の成長という概念を持つ。
「つぎはぎサポーター」特典
- 狼
犬と鬼の中間的な種族。