概要
CV:川浪葉子
無印版美少女戦士セーラームーン37話「めざせプリンセス? うさぎの珍特訓」に登場。
イギリスの貴婦人・ローズがクンツァイトによって妖魔化された姿である。
ネーミングは「社交界」と「シャコガイ」をかけたもの。
セーラームーンの正体を突き止めるため、自身の洋館で「プリンセス・セミナー」という表向きは令嬢養成を目的とした教室を開催した。
外見は青い肌をしており、頭部や肩に貝を装着している。
設定資料集によれば、それらは魔界に存在している貝ということらしい。
貴婦人らしく、丁寧な口調で優雅な態度を取る。
能力
身体中に装着した貝から緑色の蝋液を発射し、命中させた相手を蝋人形に変える。
作中では、プリンセス・セミナーの試験に合格した令嬢たちを洋館の一室に招き、目の前で妖魔としての正体を現しつつ蝋液を全方向に射出し、瞬く間に彼女たちを蝋人形へと変化させた。
合格者の中には亜美とまことも含まれており、正体を現したシャコウカイに対して身構えていたにもかかわらず、いきなりの蝋液の射出にどうすることも出来ずに他の令嬢同様蝋人形に変えられてしまった。
戦闘の際にもこの蝋液は強力な効力を発揮しており、セーラーマーズのファイヤー・ソウル、セーラーヴィーナスのクレッセント・ビームも令嬢たちと同じように蝋で固めて無効化した。
それを見たセーラームーンも「ムーン・ティアラ・アクションも通じそうにない」と発現している。
蝋人形
シャコウカイの蝋液によって物言わぬ像と化した存在。
うさぎが通う前に開催されていた時期のプリンセス・セミナーの合格者は全て蝋人形にされており、まことや亜美たちが案内された部屋に大量に配置されていた。
その精巧さに、まことは「作り物とは思えないな」と口にしている。
何故か、彼女たちはまことたちと比べて表情に恐怖や驚きの感情は薄く、どちらかと言えば平時のまま固まっているように見受けられる。
クンツァイトの作戦目的はあくまでセーラームーンの正体を突き止めることであり、セミナーの不合格者を求めることにある。
よって、合格者は彼の目的の対象外であり、その処置についてはシャコウカイの独断と思われる。
セーラー戦士たちを追い詰める際に、「極上の蝋人形が出来そうですわ」と言っていることから美しい人形をコレクションすることが趣味の模様。
なにも行わず卒業させたほうが騒ぎにならないため作戦遂行にはデメリットしかない行為だが、クンツァイトがそれを知らなかったのか、知っていて黙認していたかは不明。
勢いよく射出された粘液を全身に浴びせられるというシーンは見ようによっては中々に卑猥なものにも受け取れる。
射出する際の彼女も開放感を押し隠しながらどこか満足げな表情を浮べていることも一因かと思われる。
また蝋人形と言いながら配色が緑となっているのも、白い色だともっと生々しいものに映る可能性があったからかもしれない。
作中の活躍
上記のプリンセス・セミナーの最終試験に合格した令嬢たちの前にローズの姿で現れる。
室内に配置されている何十体もの緑色の蝋人形に訝しがるまことと亜美に対して、「ここにいるお人形さんたちは、本物のお嬢様たちですもの」と衝撃の事実を伝える。
そして、目を赤く光らせ妖魔としての正体を現す。
ドレスの裾を持ち上げ、優雅に自己紹介をしながらそのまま身体を回転、全身の貝から粘液を射出する。
初めに先頭に立っていたまことを蝋人形に変え、その後高笑いを響かせながら亜美や他の令嬢にもまとめて粘液を浴びせ、同様に固めてしまった。
その後、最終試験に落ちて取り残されたうさぎ、レイ、美奈子の前に出現。
試験に落ちた彼女たちを「ドジでまぬけでおっちょこちょいでミーハーなセーラームーン」の正体とみなし、まとめて蝋人形に変えようとするが、ルナとアルテミスの助太刀によって変身を許してしまう。
それでも、彼女たちの必殺技を自身の蝋液で無効化し、徐々に追い詰めてゆく。
だが、もう一歩のところでタキシード仮面(注:この時期タキシード仮面はダークキングダム側)とクンツァイトが乱入。
それぞれ銀水晶、セーラームーンの打倒を命ずるが、どちらを優先すべきか分からずに板挟みになってしまい、混乱してしまう。
その隙をセーラームーンに突かれ、ムーン・ヒーリング・エスカレーションによって浄化された。
ローズ夫人に戻ったことで蝋人形と化したまことや亜美たちも元に戻っている。
一話限りで退場するいわゆる通常の敵キャラという位置づけで、登場する話はコメディ色の強いものであるが、不意打ちとは言え変身前のセーラー戦士を2人行動不能に追い込んでおり、他の者の必殺技も無効にしていることから、シャコウカイ自体はかなりの強敵と見て間違いない。
タキシード仮面とクンツァイトが場を乱さなければ、かなりの窮地に追い込んでいたのではないかと思われる。
二次創作など
「相手を蝋人形に変える」能力ゆえに、状態変化や固め等のフェチ方面から高い人気を得ている。
特に、当時人気の高いキャラの亜美も容赦なくまことに一緒に蝋で固められてしまうシーンは多くの固めフェチの琴線に触れたと思われる。
また、作戦にはまったく関係なくただ自分の趣味(欲望)を満たすがために能力を使っていたり、セミナーの合格者も不合格者も結果としては全員蝋人形に変える積極性も、フェチ方面の願いそのものであり、同意を得やすい部分であろう。
なおこの37話の作画監督は、のちに美少女戦士セーラームーンSuperSのキャラクターデザインも務める伊藤郁子氏が担当しており、作画のクオリティも高い。
惜しげも無く腋を晒したポーズで悲鳴を上げたまま固まったまことや、戸惑いの表情で蝋人形と化した亜美は必見である。
創作では他のキャラクターを彼女の蝋液で固める…というシチュが多いようである。