古生代に出現し石炭紀後期まで生存した魚類の最古のサメ類。
アメリカのオハイオ州から、ほとんど完全な姿の化石が発見されている。
全長は最大で約2メートル。口が前に開き、鰓孔は5~7列。目の周囲とひれの周りを除いて体に鱗がない。同じ大きさの背びれが2基あり、両ひれの前に棘(とげ)状の象牙質の突起がある。臀(しり)びれはない。胸びれや腹びれは、体壁から変形した三角形の皮弁にすぎない。尾びれは半月形で、上葉と下葉がほぼ同長であり、尾柄(びへい)には水平の隆起がある。腹びれに交接器がない。
上顎(じょうがく)を支える骨(口蓋方軟骨(こうがいほうなんこつ))が頭骨に幅広く密着して、上下両顎の可動性が少ないのも大きな特徴である。